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タンポポ

川に向かって大きな空き地がある

かつて石綿で万のものをつくる工場があった

小さな船溜まりに錆びついた橋をわたる

捨てられた一斗缶、開けると中には青い石綿の屑

砕かれたコンクリートに背の低い雑草

タンポポが丸い綿毛をつけて風に揺れている

綿毛を蹴っ飛ばし種は空に蒔かれていく

石綿の屑を手に掴むと空に放る

綿毛と石綿が風にまかれて風に舞う

気が付くと男があおむけに倒れているのに気が付く

髭を伸ばした背の高い初老の男

僕はランドセルを背負ったまま

男は寝転がっては空を見ていたのだ

派手な裏地の背広とゴールドの高級腕時計

こいつは結構いい思いをしてきたらしい

今はなぜかこんなところに倒れているが

なんでこんな奴がここにいる

遊び場を乗っ取られたような感じがして

ふいに風が吹いて、綿毛が舞って

男とぼくの目が合った

瞬間なぜだか僕は男を哀れに思った

一目散に引き返して僕は走った

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