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今世ではまさかの猫です。〜猫の手も借りたいようなので貸してみた〜  作者: 夢幻望
第一章《人外転生と転生者の出会いと冒険編》
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【53・魔物暴走 続】

「リーダー! 編成きまっ……たよ……」



 私達がおっさんの後に着いてくと周りのざわめきと共に、こちらを振り返った女性が私達を見て口をあんぐりと開けた。



「ん、そうか。 あぁ、こっちは最後のメンバーを連れて来たぜ。 ……って、どうした?」


「『どうした?』 じゃないっ! な、な、なんてもん連れてきてんのよっ!」



 あまりにも普通の態度だったおっさんに女性はツッコミを入れると、腕を引っ張り連れて行ってしまった。


 赤髪のショートボブをした気が強そうな女性は途中、私達に振り向き「し、少々、お待ちくださいっ!」と声を裏返しさせてコソコソと話をし始めた。


 けど、残念ながら聞こえてるのよねぇ。



「な、何か問題でもあったかっ??」



 うん。やっぱり分かってなかったかぁー。 そりゃ、あの女性(ひと)も焦るわなぁー。



「あぁもう! いい?! リーダーが連れてきた少年が乗ってる魔獣はなにっ?! なんだと思って連れてきたのっ?!」


「んん? なにってフォレストキャットだろう? ランクはAだが、それと契約したとなれば、あの少年はすごいじゃないか!」


「確かに子供でランクAのと契約するなんてすごいけどっ! でも、まず、フォレストキャットじゃなくて、それよりもすんごいの!! あの魔獣は伝説の魔獣……フェアリアルキャットなのっ! わかってんの?!」


「はいぃぃぃ?! うっそだろっ?!」


「こんな事嘘ついてどうすんのっ! 前にギルド寄った時、そんな噂聞かなかったの?! それに、兵士側のお偉いさんが強力な助っ人が来るって言ってたじゃん!」


「いや、それはそのだなっ!」


「リーダー……。 忘れてたなんて言わないよねぇ?」


「ま、まぁ! 強力な助っ人である事には変わらないじゃないか! 兵士の連中にも言ってくる!   あははは!」



 じとーっと、効果音がつきそうなぐらい女性はおっさんに詰め寄り話すと、おっさんは冷や汗を流して無理矢理話を切り上げ逃げて行った。


 その姿をため息をしながら肩を落とす女性の背に苦労してるなぁと思っていると、こちらを振り向き苦笑いをして挨拶をしてきた。



「わ、悪い所を見せてすみません! アタ…じゃなくて私は、アイーダです! フェアリアルキャット様ですよね! はじめまして! 今回はご助力ありがとうございます!」


「堅苦しい挨拶は面倒さね。 私は今、ただの従魔さ。 名はアリア。 んで、こっちが主人のリューリ。 なるべくコイツには経験を積ませたい。 邪魔するよ?」


「り、リューリ・ライヘンです! よろしくお願いします!」



 私達も代わる代わる挨拶を済ませると、彼女ことアイーダに連れられ、冒険者の集まっている場所へと合流を果たした。



ーーードクンッ



 最初は緊張していたリューリも段々と打ち解け、互いに敬語無しで話しているのを見ながら私の耳は、洞窟からの脈動を感じた。


 もちろん、フェアリアルキャットの私を見て最初は驚き過ぎた連中の様子はまぁ、正直言っていつもの事なのでスルーだ。



ーーードクンッーーードクンッ………。



「…………おや、そろそろお喋りは止めな」



 脈動が強くなってくると、魔素もそれに習い濃くなって霧のように視認出来るようになってきた。


 異変に気付いた冒険者、兵士の各リーダーから怒声のように声がかかる。



「総員!! 戦闘準備ーー!!」


「急ぎ編成し構えろーー!!」



 ドクンっーードクンっ!! 


 ゴアアァァッ!! キシアアァァッ!!


 脈動が最高潮に達すると、魔物共は咆哮をあげ、大挙して洞窟から押し寄せてきた。


 私はリューリの襟首を咥えると、背に放り投げ乗せた。



「ぐげっ!」


「ぼさっとしない! アンタみたいなのはさっさと餌にされちまうよっ!」


「だからって、襟首引っ張るな! 魔物の前にアリアによって窒息するわっ!」



 起き上がったリューリに文句を言われるが、私は意に返さず最前線、つまり洞窟へと走り出した。



「ちょっ、まっ、編成はっ?!」


「人間達の編成なんて知った事かい! さっさと終わらせるにはコア持ちのボスを相手するんだよ!」


「僕に経験させるんじゃなかったのっ?!」


「行きながら魔法をぶっ飛ばしな! 雑魚はウザイから蹴散らすんだよ!」


「んな、無茶なっ!」


「大丈夫大丈夫! っと、ほぉら、おいでなすった!」


 かくて、編成を私はまるっと無視して洞窟へと進むと、ゆく手を阻む様に集まってきた魔物達。 


 兵士や冒険者達も各自魔物達とぶつかりしのぎを削る。 かたや剣で斬りかかり、かたや攻撃魔法で応戦。



「『風の刃』!」


「『氷の槍』!」



 私は風魔法『風の刃』を無数に発生させ切り刻み、リューリは氷魔法『氷の槍』を5〜6本作り飛ばし応戦。


 うんうん、修行の成果が出てるねぇ。最初の頃に比べれば、本数も増え詠唱破棄して、威力も申し分ない。 やれば、出来るじゃないか。



読んで下さった方々、ありがとうございます!


稚拙な文章で読みにくかったり、誤字脱字があったりすると思いますが、温かーく、優しーく見守ってくださいませ(笑)


やっと、戦闘に入れたー!


少ないですが、番外編もどうぞ!


★評価、いいね、感想など良かったらお願いします!


少ないですが、番外編も合わせてどうぞ!

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