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今世ではまさかの猫です。〜猫の手も借りたいようなので貸してみた〜  作者: 夢幻望
第一章《人外転生と転生者の出会いと冒険編》
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【47・謁見の間】

 よく他のなろう系小説やマンガ、ゲームなどでお馴染みの国王に会うための謁見の間とやらに案内された。


 道中、警戒やら疑いの眼差しを私に向けてきた奴らが居たが、実に鬱陶しかった。何度、睨もうとしたか分からない。


 私は小さくなっている理由もないので、ライオンサイズにまで身体を戻しては、リューリ達の後ろを着いて行った。


 しばらく歩くとどうやら着いたみたい。重厚な両開きの扉を開くと、静まり返る室内を玉座の前に歩きながら辺りを見渡した。


 謁見の間というからにもっと派手かと思いきや全くの逆だ。無駄で派手な装飾は無く、静かで厳かな雰囲気のある広間となっている。


『中々、雰囲気あるねぇ。夜とかなにか出そうじゃない?』


『何かってなにさ。ヤダよ?僕、幽霊とか苦手なんだから。 ていうか、すっごいピリピリしてるよぉー。 うわー…。僕らどうなるのかなぁ……。』


『ふん。ここまで来たんだよ? 今更、考えたってしょうがないさね。 むしろ、こっちはわざわざ会いたいから来て欲しいって我儘に付き合ってるんだ。 萎縮しなくてもいいの。』


 念話で会話を続けるが、見た目は何も変わらない。 リューリは緊張している風に見えるし、私はすまし顔。だいぶ、念話に慣れたようで良かった良かった。


 リカルド、リューリが並んで立ち止まると、私はその後ろで、周りを気にせず勝手に伏せをした。それを眺める周りの貴族連中。


 私が伏せるとどよめき、口々に「謁見の間でなんて事を…」「これだから魔物は…」「ライヘン騎士爵?聞いたことがない」などなど言っているのが丸聞こえだ。私達を馬鹿にしたやつ覚えとけよ?



「アリアっ!  これから国王陛下がいらっしゃるから、ちゃんと起きててっ!」



 そんな周りの話が聞こえてきたのか、リューリが慌てて私に注意するが、私は欠伸をしてそれを無視した。


『いやだね。私は中身は別として見た目はフェアリアルキャットだよ?そんな私があまりにも従順になってたら甘く見られるじゃないか』


『で、でも、僕が困るんだけどなぁっ?』


『ふん。私の態度でアンタらに何かしようとしたら安心しなって。上手く転がすから』


『転がさないでっ? 言葉が不穏だよっ?』


 リューリを念話でからかって居ると、謁見の間に近付く複数の気配。一つだけ、リカルドと同等の魔素を感じる。多分、あれが国王陛下とやらかな?


『リューリ。どうやら、お出ましだよ』


 リューリに頭を撫でろと催促しながら念話でそう話すと、渋々と撫でていた手が止まり緊張したようにリカルドの隣に並び直した。


 ちょいと、なんでカリカリもして欲しかったのに止めるのさ。


 不満に思った私は立ち上がり、リューリの足元に座るとリューリの手に頭を押し付けて催促したが、それをみていた周りにまたどよめきが広がる。



「ちょっ、アリア。もういいでしょ?国王陛下が来られるんだからっ……」



 困ったようにリューリは喉元をカリカリすると思わず出てしまう鳴き声。あー……気持ちいい。



「国王陛下、並びに王妃様。ご到着です!」



 そんなやり取りをしていると、兵士の言葉に静まり返る周囲の人々。私達というよりリカルドとリューリは頭を下げ片膝を床に付けた。


 私は仕方なくリューリの隣に座り顔を洗い始め気にしてませんよと態度を現した。



「ずいぶん待たせたな。顔を上げよ。ライヘン騎士爵よ」



 威厳のある深みのある声に周囲はピシッと背筋を伸ばし、声を掛けられたリカルドは国王を見上げた。



「お久しぶりでございます。陛下のご命令により、不肖、リカルド・ライヘン馳せ参じました」


「うむ。急な願いにも関わらず、応じてくれて感謝する。しかし、ずいぶんと早かったな」


「いえ、陛下の勅命ならば一日でも早く来なくてはという思いからですよ。それを、息子のリューリがアリア殿に願い、こうして、早く来る事がかないました」


「ふむ……。 話には聞いていたが、そこに居るのが、かの有名なフェアリアルキャットか」


「はい。息子のリューリと従魔契約をしているフェアリアルキャットのアリア殿でございます」



 リカルドから説明を受けながら私を見つめてくる国王陛下様。……鑑定してるなあれは。


 見つめ返すのも何となくイヤだったので、再び欠伸からの顔を洗う。ついでに結界魔法で鑑定妨害もさり気なくする。



「ほぉ……。フェアリアルキャットよ、お主と話がしたいのだが、良いか?」


「………アリアっ」


「はぁー……。その鑑定しようとする目を辞めたら話をしてもいいさね」



 国王陛下は見た目はワイルド系のガタイのいいイケメン。くそぉっ! ここにはイケメンしか居ないのか?! 乙ゲーかよっ!


 そんな前世、オタ腐女子の私の内なる叫びが出なかった私を誰か褒めて欲しい。 それらを我慢していると、リューリに肘でつつかれた。


 仕方なさそうにわざとらしくため息をして国王陛下を見上げた。



読んで下さった方々、ありがとうございます!


稚拙な文章で読みにくかったり、誤字脱字があったりすると思いますが、温かーく、優しーく見守ってくださいませ(笑)


★評価、いいね、感想など良かったらお願いします!


少ないですが、番外編も合わせてどうぞ!

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