第十一話:新たな旅立ち
そして約束の日、音大のあるその町に旅立った。
大学の先生が『また通うかもしれない』と、休学扱いになっていた。
そしてその地に着いた。
そこには千夏と小杉がいて「おかえり!」「よう!」とそれぞれ挨拶してくれた。
その日は打ち合わせもかねて飲み屋をはしごした。
色んな話を3人でできてすごく楽しかった。
そしてホテルに泊まって一日が終わった。
次の日、以前下宿していたおやっさんところに行った。
また世話になるつもりでいた。
おやっさんは快く承諾してくれた。
荷物は次の日に来る事になっていいたので小杉んちに遊びに行った。
小杉んちは一軒家で親と住んでいた。
初めて行くので、駅で待ち合わせして連れてってもらった。
そして小杉んちに着いた。
小杉んちは凄かった。
なんとバンド用の防音室まであった。
小杉の担当はドラムだ。
でもドラムだけでなくギターも多少弾ける。
さすがに小杉だった。
一家に一台ほしいぐらいだ。
そして小杉のアコギを借り、リズムセクションのチェックなどした。
1時間ぐらいして千夏が来た。
そしてその後、2時間ぐらい3人で合わせた。
3人のセッションはさすがというかなんというか息が結構合っていた。
まあ俺がこっちに来る前に2人で打ち合わせや練習していたせいもあるが。
いい感じだった。
そして練習後の3人の会話である。
「いい感じだな。これならあと数回練習すればライブできるよ。」と小杉。
「ああ。後は…ベースとリードギターがほしいんだけどな。」と俺。
「リードギターはともかくベースは今は私がキーボードでカバーしてるけど。」と千夏。
「ま、とりあえず今の感じで行こう。」という考えで落ち着いた。
「そだ。」と千夏。
「ん?」と2人。
「ライブ会場、2週間後、近くの多目的ホールね。」
「えー!?聞いてないよー。」と2人。
「だって言ってないもん。」と千夏。
そんな千夏のサプライズもあって、その日は盛り上がった。