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95 組建家門

 襲撃を受けて以降は、静かなものです。


 菜桜さんと、真守さんの修行は、順調です。洗髄行と薬浴を繰り返して、築基への準備が整いましたし、菜桜さんには、孔雀明王心法を真守さんには、岩戸観音身法の訣書を渡したので修行を開始しましたけど……


 二人とも凄く驚ていたのはなぜでしょうか?


 さて、燕慈さんたちはダンジョンへと向かっています。特に燕慈さんは妹さんが特殊な病気の治療の為にお金が必要とのことで張り切っています。機会があれば、お見舞いに行きまょう。わたしの【金火神眼】なら何かわかるかもしれません。


 そんな中での、来客です。


「お久しぶりですね。龍雄さん」


 はい、ご無沙汰しています。凛堂さん。


 来客は、菜桜さんのお父さんです。


「今回は、大変だったみたいですね」


 耳が早いですね。


「いえ、今回は本家からの要請でしたので。清彦の性格も知っていますし……」


 おや? 知合いですか?


「昔は、いじめられたものです」


 あぁ……確かに……


「天満家は、悪い意味で年功序列と男尊女卑が酷い家系ですからね」


 また来ますかね?


「それについてなのですが、十家での会議が開かれました」


 十家て……それほどの大ごとに?


「はい、凄い大事になっています」


 それは、困りましたね。


「三ヵ月です。三ヵ月で実力を可能な限り上げてください。それも全員です」


 全員ですか?


「はい、そして『日ノ本武林祭』で実績を出してください」


 日ノ本武林祭ですか?


「富士の樹海に日本各地から、厳選されたクランが参加するダンジョンとなっています。ダンジョンの先には歓喜天が治める異郷があり、そこで修行することができるそうです」


 いかれたことないのですか?


「はい、なにせ修行できるのは8組だけですので、私の時は試練を突破しきれませんでした」


 厳しいのですね。


「そうですね。けど、上位八組になれなくても30位内に入れば翌年も招待されます。初参加ならそれでも十分な成果ともいえます」


 なるほど。では、参加に向けて修練を進めないといけませんね。


「ところで、クランとしての設立登録はすまされましたか?」


 あっ、そういえば、まだ個人事業主でしたね。教導だと企業としての登記が必要でしたっけ?


「そうですね。クラン名、代表、事業目的、資本金を登録しないといけないですね.あとは印鑑も必要です。これは実印と銀行印と角印が必要になります。あとは定款を行政書士に作成してもらい公証役場で認証済み定款を受けとって出資金を入金と法務局へ登記書類を提出。税務署への書類提出まで済ませて、あとは役職などの体制も決めないといけませんよ」


 カンナさんも進めてくれてましたけど……


 わかりました。設立も急ぎますね。


「はい。ではこちらが、参加資格の『歓喜牌』になります」


 ありがとうございます。


――∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬――


 クラン名:龍天武院

 代 表 者:竹田 龍雄

 事業目的:探検者の育成

      ダンジョン攻略

      ダンジョンからの資源の獲得

 資 本 金:¥1,500,000円―

 本 拠 地:異篋『龍天武院』

 役  職

 施設管理:カンナ(ダンジョン知的生命体・妖精族)

 放電管理:アヤカ(ダンジョン知的生命体・天狐族)

 製造管理:サーシャ(ダンジョン知的生命体・ドワーフ族)

 薬物管理:薬師寺 柚恵

 外部相談:衛藤 凛堂


 異篋の登録や監査なども無事に終わりました。これで本格的に、活動が開始できますね。


 わたし自身が強くなることもですが、若い世代が羽ばたけるようにしたいですね。


 貧しさも、力に溺れることも、力を失うことも、大切な人を救えなかった後悔も、人に救われる喜びも、信頼した人に裏切られることも、人に虐げられる悔しさも、努力が否定される虚しさも……少なくないを経験した苦節。若い世代がそれを味合わないで済むなら、わたしは尽力します。

評価や感想、ご意見など時間がありましたらどうかお願いいたします。

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