79 回程修練
無事に帰っきました。
鹿児島観光は楽しかったのですが……最近の高校生はあんなに強いのでしょうか? というか、初手で首とりにきたのですが……もう二度と手合わせはしたくありませんね。
「師父、お帰りなさい」
柚恵さん、ただいまです。なんだか肌がツヤツヤしてませんか?
「そうですか? いろいろと澱みとかが出たからですかね?」
「是。よく励まれた故に、築基もあと二週間といったところ」
カンナさんも、ただいまですね。
『ゲッ!? あの時は気づかなかったけど……』
鵬天さん勝手に具現化しないでください。
「焼き鳥にしますよ?」
『モゴモゴモゴ……』
一瞬で鵬天さんの口を押えられた!?
「なんや、なんでこんなところに、こいつがおるんや?」
アヤカさんも、ただいまです。お土産に芋焼酎買ってきましたよ。あと、カツオの酒盗も。
「おぉ、さすが門主やわかってはるな」
『ふごぉぉぉぉ』
鵬天さんが暴れ始めましたね。どうしたのでしょうか?
なんか怯えているのですが?
さてと、次はどうすべきですかね? ダンジョンを攻略に行くというのもですが……
「築基が終わるまでは、やめた方がいいかと」
ですよね。
「そろそろ武功を選んでもいいかと、思われる」
なるほど。
「それぞれの特性にあった物を選ばれよ」
そうなると……黄級の『樹霊薬神功』は柚恵さんにいいかもしれませんね。
――是――
シンさんもそう思いますか。
では、残りのお二人。火の力を使う燕慈さんには『火燕翼心功』がいいですね。それから朱里さんには『銀豹獣身功』なんてどうでしょうか?
――賛――
それにしても、黄級なのに随分と仰々しいですよね。
――古代武功ですので――
えっ?
――古代武功は現代武功の源流となります――
――なので現代の武功よりも上位に位置します――
そうなのですか? 普通なら時間とともに進歩するのでは?
――古代武功は奇縁なくば習得できません――
――また、伝承のさに不慮の事故なので失伝したり、欠損して劣化して継承され、本来の力を失っています――
なるほど。それだと皆さんも習得できないのでは?
――カンナ様とアヤカ様がしっかりと築基を作られているので――
様づけなんですね……シンさんあなたは一体……
――いずれ、わたしの本体と出会うと思いますよ――
本体ですか……
うぅん。謎が多いですね。
さてと、みなさんが修練をしている間に、クランの届に起業関連の書類。あとは講習会などを受けないと……一応、インストラクターとしての届でもと思ったのですが……こちらは審査で落とされました。やはり実績がないとだめですね。ダンジョン関係のインストラクターは生死に関わるからしかたありませんね。
「主はん、そろそろ勲功点もたまってるさかい、拡張したらどうや?」
拡張ですか? けど、そんなお金は……
「ここは主たちの世界の分類でいうたら異篋やで?」
つまり、わたしが自由にいじれるのですか……では、少しいじってみましょう。
┌────┬─────┬────┐
│ 鉱 山 │ │ 薬草園 │
│ ・一級 │ │ ・二級 │
┌────┼─────┼────┤
│ 鏢局殿 │ 傀儡房 │ 薬草園 │
│ ・二級 │ ・一級 │ ・二級 │
├────┼─────┼────┤
│ 商 殿 │ 本 殿 │ 丹薬殿 │
│ ・一級 │ ・二級 │ ・一級 │
├────┼─────┼────┤
│ 宿 舎 │ 鍛錬所 │ 書 院 │
│ ・二級 │ ・二級 │ ・一級 │
└────┴┤正 門├┴────┘
本殿の級を上げたら空間が広がって薬草園を並べたら二級になりました。鏢局殿、宿舎、鍛錬場は普通に上げられましたが、書院と丹薬殿は薬草園と同じく並べないと上がらないそうです。傀儡房と商殿は鍛冶場が急を上げる条件だそうです。
ちなみに宿舎は少し豪華になりました。なんでも浴場が大浴場になったとか、本殿も同じく豪華になりましたし……調度品も増やした方がいいんでしょうか?
何はともあれ、あっという間に月日が流れ再び『四神宿房の鍵』が輝き始めました。
評価や感想、ご意見など時間がありましたらどうかお願いいたします。




