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70 矮人鍛冶

――ドワーフ――

 身長は小柄で成人でも120㎝前後。力は強く。酒好きで、健啖家。そして、芸術家で、研究者で職人。種族全体がレオナルド・ダヴィンチ。それがドワーフという種族なのである。


 観光ガイドブックには、そう書かれてますね。他にも、男は髭を、女性は髪を結っているとも書かれてますね。結い方で職種がわかるそうですが……同族ないでは……それから、ドワーフは同族の団結が強く氏族は職種でわかれ、血縁は重要視されない。完全実力主義の世界と……


 そんなドワーフの里へとつながるポータルは、錦江湾をフェリーで渡った先。鹿児島の名所・桜島。フェリーで食べたうどんが美味しかったです。


 ドワーフの里には、ポータルからは、なんと交通機関として機関車が、伸びいています。里といっても、かなりの近代化というか、19世紀のモダンな街並みでアールデコなどの幾何学模様の装飾などが施されています。


 町全体も区画わけされており、正門からのメインストリートには、商業区画と機能美にあふれた都市づくりがされてますね。


 正面にあるのは、クライスラービルディングにも似た、ドワーフの庁舎。主に、行政や、建築、さらに各工房との交渉などに使われる建物だそうです。ドワーフは頑固ではあるけど、合理的な種族とわりと近代文化を率先して取り込んでいるとか、機械式の製鉄技術の研究も盛んにするなどと書かれています。


「本日は修復のご依頼ということでよろしいでしょうか?」


 キッチリとしたビジネススーツ姿のドワーフの女性が受付をしてくれました。ドワーフの女性は子供と見分けがつかないとは聞いていましたが、その通りですね。それと、できれば、修練で使っていた高純度アダマンタイトの板も剣に加工してもらいたいですね。


「こちらへ。鑑定官による鑑定をうけてもらいます」


 わりと淡々としていますね。もっと大雑把かと思っていたのですが……


「儂が一等鑑定官のペンツだ」


「二等鑑定官のワーゲンです」


「同じく二等鑑定官のブォルフです」


 どうぞよろしくお願いします。


「それで、剣を修復して欲しいと? 現物をみせてもらおうか?」


 はい、これが炎双剣『鳳凰』です。


「こいつはぁ……うーん。毒だが……これほど強力な毒気となると……ファフニールでも切ったんか?」


「この剣の修復ができるとなると、かなり腕がいりますね」


「レギンさんならできるでしょうが……材料があるか」


 修復の材料は用意してますよ。


「なんとか!? これは神鉄にヒヒイロカネもあるではないか」


「ぐっ……こんな上等な素材を……自分に腕さえあれば、是非やりたいのに」


「いい仕事ができそうですね。見学したいものも多いでしょう」


「しかし、レギンは人に仕事をみせてくれんからの」


「けど、この剣を修復するなら八卦炉の火力でないと」


「しかり、しかり。あそこで鍛冶をするなら人がおらんとな」


 なにやら盛り上がってきましたね。そうだついでにコレで剣を打ってもらえるかも聞いてみましょう。


「こ、こいつはすげぇ。信じられねぇ純度のアダマンタイト塊じゃねぇかか」


 こちらも食いつきがいいですね。それを元に剣を打ってほしいのですが。


「打ち手選びに時間がかかるが構わないのであれば可能だな。こんな上物、全員手を出したいだろうからな」


 なるほど。


「とりあえず、レギンとの面通しからだな」


「剣を扱っている職人にも話を回しておきますね」


 なにやら大ごとになりそうですが、剣は修復できそうでなによりです。

評価や感想、ご意見など時間がありましたらどうかお願いいたします。

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