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64 剣意形成

 軫宿房に来ることになって3カ月が経過しました。


 漸く、90人に勝てました。


『剣意がだいぶ固まってきたんじゃない? 次は十位だから……あぁ、あいつか』


 十位。どんな……めっちゃ、デカい!? 5mはありますよ!? 細身ではありますけど、腕が異様に長い……


 シュッ――――


 くっ、しかも早い。うえになんか腕の動きがおかしいです。


――是――

――腕部関節が蛇のようになっていると推察されます――


『そいつ蛇腕族の剣士』


 そんな種族がいるんですね。


 ふぅ……ここまでの戦いで身に着けた新しい歩法を試しますか…


 シュッシュッ――


 歩法【双幻蛍火(そうげんけいか)】――


 斬――


 『!?』


 斬られたと思ったでしょう? まるで不知火のように、幻惑し舞う蛍火。それが歩法【双幻蛍火】。


 ありがとうございます。先輩。また、強くなれました。


 不完全ですが、お納めください【隼光(しゅっこう)】。最速の突き技これがあなたに届ける技です。


 破ッ――


『へぇ、凄いじゃない。招式を作り出すなんて……』


 それから数日かけて、いくつかの招式を編み出しました。


 斬撃を飛ばす【飛鷹(ひよう)


 夥しい斬撃の乱舞【群烏(ぐんう)


 変幻自在の太刀筋を生み出す【幻燕(げんえん)


 相手の死角から放つ【梟威(きょうい)


 そして、目の前にいるのは象の頭のある先達。大きな剣を二刀流いえ、鼻にも刀剣をつけているから三刀流?


 振るわれる剛剣よりも、むしろ鼻からの自在の突きこちらが本命ですか……なら【雷華歩功】! からの【隼光】!


 突きと突きのぶつかり合い。それも想定。【幻燕】。さらに一歩を踏み込み、ここからの【群烏】で押し切る!


『次の相手はもっとすごいわよ』


 小柄な剣士ですが……いえ、まさか雀呂さん!?


『ふふふふ。そうよ。まっ、今の実力からすると未熟だったけどね』


 早い!? 【雷華歩功】をよりも早いです。


『なんてたって、速度なら、五指に入る早さだったんだから』


 最速とはいわないのですね……確かに美髯仙人さんのほうが早かった気も…いえ、体捌きなら雀呂さんのほうが軽やかです。


 さらに、音功を混ぜての斬撃は厄介です。なら【龍牙震脚】。


『あっ、ずるい』


 これで動きは止まりました。【鷲天(しゅうてん)


『むぅ……いいもん。次よ次よ』


 次は、また女性みたいですが……ぐっ、剣の一撃一撃が重いです。速さなら雀呂さんが早いですが……それ以前に剣が宙をまって攻めてきます。これは【以気馭剣(いきぎょうけん)


『ふっふぅ~ん お姉ちゃんの【以気馭剣】は同時に8本は操れた天才剣士だよ』


 くっ、八方からの剣と自ら振るう剣の連携。一人なのにまるで集団を相手にしているみたいです。なら【風雷功・花鳥風月】風と雷の刃を……威力が押し負けますね。


 小手先の技では……ならば一撃。一撃に全てをかけるしかありません。【飛鷹】。斬撃を放ちますが、避けられますね。ですが、その瞬間をまってました【梟威】。無音歩行術。これで勝ちです!


『えっ……お姉ちゃんが負け……はっ、主殿。直ぐに剣を置いて負けを認めて! 次は』


 凄い小柄な方ですが……凄い威圧感が…ぐっ…ゲホッゲホッ……突かれた? 見えませんでした……【隼光】よりも早い。何者かはわかりませんが、凄く強いです。勝てる気がしません。


 けど、不思議です。忘れていた何かがうずきます。


 負けるにしても……一太刀は浴びせたいですね……心が落ちついていきます。【明鏡止水】


 フッ――


 あたりましたね。


 ニコッ――


 今、微笑みかけられた気がしましたが……


 次で最……


 ゴゴゴゴゴゴゴ――――


 凄い重圧。これはいったい……剣を構えないと


 ドン!――


 一撃……たったの一撃。わたしが認識できたのはそれだけでした……


 

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