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41 心宿尾宿

 こんどの房の周りは蜜柑の木ですね。


「ここは心宿(しんしゅく)房。ここはただ駆け抜けるだけで終了ぉ。どうです?」


 距離は500mといった所ですが……絶対にそれだけじゃないですよね。知ってます。


 とりあえず、走ってみますが……


 ドゴォォォォォン――


 雷が落ちてきました……比喩ではなく物理的に……


 走り抜ける? 無理です。無理。普通ならどう考えても無理です。


 すこし、考えましょう。普通では無理なら普通でない方法で突破する……


 この房の試練は、たぶん木気を使用することを前提だとおもいます。そうなると、【青龍心功】を使ってみましょう。


 しかし、どう使いましょうか?


 どうやって使えば……足に集中させて……


 バンッ――


 爆発しました……


 これを制御が難しそうですが何となくわかってきました。


 これを足元で爆発させて加速させれば、それに方向転換にも使えるかもです。


 これを繰り返すこと、3週間、ようやく完成しました。


【雷華歩功】。足元に最大九つの花弁を付けた花を作り出し、その花弁一つを破裂させることで加速や方向転換させる補助歩法です。連続で使用できるのは9回が限界ですが、加速力が格段にあがりました。


 その速度と移動力は……


 ドォォン――


 雷が一つ落ちるまでに、500mを6歩で走り抜けました。


 残すは二つですが、次は梅の花が咲き乱られてますね。


「ここが尾宿(びしゅく)房。ここでの修練は、七つの招式を得てもらうことでさぁ」


 えっと、今度は梅酒ですか? 後で一杯ください。


「主殿……酒はほどほどに…」


 カンナさんに怒られました。美髯さんはめっちゃ笑ってます。


 さて、招式。つまり槍技ですね。


 一式【伏柢(しんてい)】は、石突で払い相手を絡め取る。


 二式【芽天(がてん)】は、相手に接近しての突き。

 

 三式【誘葉(しゅうよう)】は相手の攻撃を誘い込み払う。


 四式【蔓引(まんいん)】は刃先で相手を絡めとる。


 五式【精幹(せいかん)】は強く踏み込んだ突き。


 六式【連理(れんり)】は連続払い。


 七式――


 七式だけが不明ですね。どれも非常にシンプルです。ですが……技がつながります。誘葉から芽天から伏柢といくつにも……ここにもしかしたらヒントがあるかもしれません。


 直ぐにわかるかもと思いましたが20日間、ずっと同じ型の練習です。最後の招式が分からないまま振るってきたので六個の招式は様になってきました。けど、最後の招式だけはわかりません。


 考えてもわかりませんが、気分転換に、すこし外に出てふるいましょう。


 それにしても、梅の花が舞っているのにいつまでも満開というのは幻想的ではありますね。


 花びら? 梅花……そういえば風もないのに舞ってますね。


 シンさん! この花の動き解析してください!


――了――

――解析開始(^o^)丿――


 もし予想がただしければ、この花びらの動きは……


――解析完了(・ω・)――

――一定の規則に伴い動いてします――


 やっぱり!


 この動き……なるほどこれが最後の招式ですか…


 七式【百花乱墜(ひゃっからんつい)


 ようやく、習得ができますね。

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