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18 狗鬼追跡

 逃げ出したコボルドの追跡。比較的難易度が高い。というのも弱い魔物ほど痕跡を上手く消す。だが、それは一般的な探検者にとってはという限り。


(シンさん、追えますか?)


――是(*^▽^*)――

――神眼・過去事情解析で解析可能です――


(それでいきますか、けど、長いので今後は過去事象解析は過去視、未来予測は未来視と命名しておきましょう)


――了(^o^)丿――

――マッピングを開始――


  ━━┓

    ┃

    ┣━━

    ┃

    ┃


(そんなことまで、できたんですね)


 龍雄は、痕跡を追いながら道をたどる。


「そういえば、龍雄さん。コボルドってぇ~あんまり強くないのに、何で設定ランク高いのぉ~」


「いくつかありますが、やはり組織化されているので、群れとしての強さが評価されてますね。それと厄介なのが『コボルド警備隊』と呼ばれる巣穴を守っているコボルドですね」


「うぅ~ん。そんなに強そうに感じないけどぉ~」


「はい、強さだけならそうなのですが、彼らは『シュリーカー』というキノコモンスターを飼っているです」


「わかったしぃ~それが強いんだぁ~」


「いえ、強くはありませんが、【金切声】というスキルを持っているんです。このスキルはモンスターを呼ぶスキルなんです。なので場所によっては大量のモンスターに襲われることになるんです」


「へぇ~」


「あと、極まれにハイクラスモンスターを呼び出すんです」


「ハイクラスてネームドとかぁ~ワンダーとかぁ~?」


「そうです、おっと、『コボルド強襲隊』が三匹潜んでますね」


 【星識雲海】の有効範囲半径20メートル内を察知し、そして【神眼】によってそれらは、視覚的に龍雄の瞳に映し出される。


「【昇龍脚】」


 地面を蹴り上げ、木の上に潜んでいたコボルドを枝ごと蹴りぬき、さらに、そのまま【龍硬拳】を素早く叩き込み、枝に乗る。


「申し訳ありませんが、狩らせていただきます」


 残り二匹は襲い掛かる。だが、足場の悪い木の枝にも関わらず、龍雄は何事もなく枝を移動しそのまま両腕を振るい。


「【双龍爪斬】」


 重さを消すこともできる【軽功】を使用した歩法は、枝に重さを感じさせず、そして【龍爪斬】を振るい、コボルドを仕留めた。


「すごぉい。龍雄さん。それ【武功】系のスキルだよね?」


「はい、少々奇縁がありまして」


「じゃぁじゃぁ、小刀とかの武功とかないかなぁ?」


 その問いに、龍雄は少し考えを巡らせ答える。


「そうですね。伝手を使って探してみましょう」


「わぁ~い」


「さてと、奥へと進みましょう」


 龍雄が先陣をきって歩き始める。


「うぅ~ん、やっぱりコボルドってぇ~あんまり強くないよねぇ~」


「いえ、コボルドは、難易度が上がると危険なんですよ。機械化歩兵団とかもいるので、そもそもコボルドは意思疎通ができないだけで知能はそれなりに高いのですよ。とくにハイコボルドになると錬金術を使えますからね」


「ケットシーみたいに意思疎通できたらいいのにねぇ~」


「彼らは根付いてますからね」


 ケットシーは二足歩行のネコで愛嬌がありマスコットのような扱いだ。さらに、友好な種族としてエルフ、ドワーフ、サキュバスは友好種族として、それぞれの住むポータルとは平和的な交流がされている。


 中立としは、鬼族、妖狐族、リザードマン、バードマン、獣人族、ケンタウロス、竜族は不可侵条約をポータルごとに締結をしているが、領域に入れば敵対もする。ただ、実力を認められれば友好関係を個人で築くことは可能な種族という認識であり、それぞれの領域は高難易度のダンジョンでもある。


 敵対種族とされるのはゴブリン、コボルド、ギルマン、オーガ、オーク、ハーピィ、スキュラ、トロール、アンデッド、ヴァンパイアは完全な敵対行動をとり人間を食料や家畜程度の認識である。


 もっとも、これらは日ノ本だけであり、他国であれば扱いは、それぞれである。


 ただ、友好・中立のポータルからは、モンスターが溢れる事はないため概ね受け入れられているというのが現状だ。もっとも、種族においてはそうであっても個体では別なケースも存在するなどのケースもある。


「龍雄さん、なんか学校の授業みたいだよ~」


「ははは、そうですね。すみません。さて、そろそろ見えてくるはずです」


 そういってたどり着いたのは、コボルドは二匹が見張りに、ついている、わりとしっかりとした舗装された洞窟の入り口。


「では、一匹はお願い……」


「どうかしたぁ~?」


「いえ、なんでもありません。ではいきましょう。」


 一気に襲撃をかけ、一撃のもとに仕留めた。


「こっちもおわったよぉ~」


「はい、それにしても、『シュリーカー』を持ってますね。ということは、この洞窟にはかなり、強い個体がいる可能性もありますね」


 警戒しつつ洞窟へと入っていく龍雄たちであった。

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