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126 結果発表

 ひと悶着あったが、事態は龍雄が収めた。もっとも、その事で目を付けられることになってしまったが、それでも大事になる前に収められたことに龍雄自身は安堵し満足していた。


 そうして発表された上位三位までは


一位 龍天武院

二位 天魔神教

同率 血魔教団


 一位は龍雄たちがとることになった。得点としてはチェックポイントの点数を多く獲得し、獲物数は二番目に多かった。紅骸慈率いる天魔神教は狩猟の獲物数は一番多かったが、チェックポイントの点数で少し負けていた。血魔教団は、玉牌は多かったがチェックポイントは高くなかったためにまさかの同率二位となった。


「はははは……まさか一位になるとは思いませんでしたね」


 本当に予想外といった感じで龍雄は頬を掻く。


「いいことだと思います」


 ぐっと小さく両こぶしを握るながら満面の笑みで柚恵が喜び龍雄も頬が緩む。


「はぁ……けど、武林盟からは確実に睨まれましたね」


「そうですね。五大世家は、河北と皇甫が脱落していましたし……九大門派のチームと武林盟からの選抜チームの5チームは残ったようです」


 結果は見に行った菜桜はそう報告する。


「ほかは大手のクランチームだったぜぇ。雑誌で見た顔がいくつもあったぜ」

「うむ、どのチームも強敵であるな」


 他にも確認しにきた人物の顔などから燕慈と真守は判断する。


「さてと、明日は囲碁らしいですよ」


「なら、オレっすね」


 仮の宿である屋敷に歩きながら明日の予定を確認する。


「けど、なんで囲碁とかやるんですかね?」


「上級の武功だと、そのまま書かずに棋譜や書、詩文、譜面、舞など様々な形で残されていますからね。それを読み解き理解できるほどの深い武学を計っているのですよ」


「なるほどっスね」


 龍雄の答えに納得したように、燕慈は頷く。


 その夜は襲撃者もなく……


「あの……龍雄さん……その……」


 龍雄の寝室へと枕をもった柚恵が訪れる。


「あっ、はい」


 別の意味での襲撃者があり、練れない夜を過ごす龍雄であった。


 一方、天魔神教にあてがわれた屋敷では――


「はっ!」


 夜更けであっても紅骸慈が庭で修練に励んでおり、体からは熱気がほとばしっていた。


「紅骸慈様。そろそろにお休みになられたほうが良いかと」


 仮面の男が膝をつき頭をたれる。


「わかった。そうしよう。しかし、護長よ。面白いものだな。父上以外にも強者がいるとはな」


「あの鎖を使ったモノですね?」


 その問いに空を一度見上げてから紅骸慈は深く頷く。


「そうだ。それにあの血魔の男。やつも面白い。戦いが楽しみだ」


 そういった後、赫い剣を引き抜くと仮面の男に向かって振るうと赫い剣から炎が走り、その先にいる者を焼く。


「グアァァァ」


 炎は、仮面の男の背後へと飛びそこに潜んでいたものを焼き尽くす。


「お見事にございます」


「戯れはよせ。気づいていたのであろう?」


「はっ、隙を伺っていたようなので、捕らえたのちに尋問してから始末をしようかと……」


「くだらぬ。敵対するなら全て倒せばいいであろう」


「御意」


 そうして、紅骸慈は屋敷へと入っていくのであった。

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