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113 逆鱗無双

 龍雄たちは、車通りの少ない山道を走り帰路へとついていた。


 本来なら、車など一台も張らないような二車線の道。だが、いまはトラックに挟まれあおられている。


「これは、狙われてますよね?」


「そうですね」


 柚恵はぎゅっと手を握りこむ。


「どうするんすか? 飛び降りて戦いましょうか?」


「燕慈さん危ないですよ」


「そうですね……」


 そうこうしていると対向車線からも大型トラックがすれ違うと、荷台が開き、バイクにまたがり、斧をもった男たちが次々に下りてくる。


「もう確定ですね。では、みなさん今からちょっと無茶しますので歯を食いしばってくださいね【鹿昇】」


「うわぁぁぁぁ」


 車体を上へと弾き飛ばすと後方のトラックの上に乗せると、ギアをバックにいれて下がり、後方へと落下してスピンし、サスペンションがいかれると音が響く。


「廃車確定ですね。これは……はぁ……まだ買って半年なんですよ?」


 そういって車を全員がおりるころにはトラックはとまり囲むように男たちが立ちふさがる。


「めんどくせぇからよ。女差し出してボコらせろよ」


「両手両足折って目の前で犯してるところを……」


「【猩握】」


 軽口をたたいた男が引き寄せられる。口をふさがれ持ち上げられる。


「今日はですね。柚恵さんとの初デートだったのですよ。気分よく植物園をまわり、美味しい食事を楽しもうとしたら変なのに絡まれました。その帰りでコレですか……そうですかそうですか」


 メキメキと砕ける音が響く。


「【龍硬連脚】」


 叩き込まれる無数の蹴り全身の骨がくだけ息も絶え絶え。むしろ殺してくれた方が慈悲はあっただろう。


「てめぇ……」


 リーダーらしき男はブルブルと震えだす。


 だが、遅い。


 一足で飛び出した龍雄の手に握られた『青龍槍』


 男たちの斧を切り落とすとごろか目玉を切り裂き、振るった槍で両手両足の腱を斬る。


「【猩握】」


 その上にトレーラーを引き倒す。


「【虎伏】」


 さらにトレーラーは惜し潰れ絶命する。


「きさま! この荻刃(てきじん)の配下をよくもぉぉぉぉ」


 怒り狂う刃を無視して龍雄は暴れる。


「【木火功・龍牙震脚】」


 炎の蔦が絡めとる。


「くそっ、ここまで強いとか聞いてないぞ! これでも喰らえ【荻刃刺殺】」


 高く跳びあがる、斧の先端で突き刺さんとするが、その先端を槍で止める。


「【芽天】」


 さらに踏み込み斧を砕く。


「あぁ、あなた方『荻』の方ですか……城はこの事をしっているのでしょうかね?」


「な、なんでオジキを知って……」


「彼はこういうの嫌うタイプでしたから……ということは荻智あたりですかね?」


「智のオジキまで知ってるってあんた一体……」


「なるほど……ドローンでの中継ですか、光学迷彩機能付きとは……のぞき魔さん言っておきます。次、くだらないことをしたら……」


 ザシュッ――


 槍が刃の頭を貫き、そのまま見えないドローンへと放たれる。


 ドローンのカメラには光が映し出され消滅する。


 映像の送信先では、


「はぁはぁ……あやうく失明してもうところやった……あかん。あの人と戦うのはリスク高すぎや」


 河北琴は頭を抱えるのであった。

評価や感想、ご意見など時間がありましたらどうかお願いいたします。


すみません。熱がでてしまい、最悪のケースもあり得る状況です。一回休みをいただくことになるかもしれません。

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