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109 過去再見

「うぅぅん……ここは……」


 岩岸が目を覚ましたのは、豪華な一室だった。


「目が覚めましたか?」


 様子をみていた龍雄が声をかけた。


「てめぇは……もしかして、西高のドラゴンか?」


 真剣な眼差しで問いかける。


「あのぉ……そのあだ名やめてもらっていいですか?」


 照れながら頬を掻く。


「やっぱりかよ……てめぇなんで若返って……いや、珍しいことじゃないかダンジョンと関わってたら何が起きても不思議じゃないか……フルネームなんて覚えてなかったから、まったく気づかなった……くそっ…てめぇて解ってたら……」


 一通り愚痴をきいた龍雄は立ち上がる。


「さて、書調さんの案内があるので失礼しますね。しばらく安静にしていれば大丈夫だとはおもいますので、大人しくしててくださいね」


 そういって龍雄が立ち去る背を岩岸は見送り、一人になってから目を右手で覆いながら


「力を失ったて聞いてたが……取り戻したのかよ……取り戻すのおせぇよ……クソが」


 そう呟き少し笑みを浮かべてから、岩岸は再び眠りについた。


――∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬∬――


 一通りの案内を終えた後、本殿に全員であつまりました。


「これで全員でしょうか? 西高のドラゴンさん」


 書調さん。本当に勘弁してください。


「そうですか」


 あまり表情を出さない方ですが……そういえば、菜桜さんと真守さん緊張しているようですが?


「う、うむ」


「そ、その……話していいのでしょうか?」


 なにをでしょうか?


「わたしのことです」


 書調さんのことですか?


「はい。私は、北辰家現当主の妹になりますので、我が家の掟で、当主の妻子以外は北辰を名乗ることはできませんので」


 そうなのですね。けど、話してもよかったのですか?


「構いません。問題になりませんから。さて、竹田龍雄さん。今回の視察をもちまして、報告への虚偽はなかったことは確認されました。また、この『龍天武院』の設備段階も高い事からCランククランとして登録を進めさせていただきます」


 C級ですか?


「B級以上となるには、実働可能人員が不足していることと、人員の実力がまだありないことが評価となります」


 なるほど。


「加えて、Bランク探検者の資格をお渡しします。実力は問題ありませんが、実績がたりませんので探検者協会の規定に基づいたものとご理解ください」


 いえいえ、Bランクでも受けられる仕事の幅か増えるのはありがたいですね。


「それでは、今回の監査はこれで終了となります。ただ、許可が頂ければ、しばらく滞在をさせていただきたいのですが」


 理由次第では構いませんが?


「この度『日ノ本武林祭』に参加されるとのことなので、全員の実力を知っておきたいと思いまして」


 それはどのような立場からでしょうか?


「十家の人間としてとなります。 個人的にも興味深いので」


 わかりました。では滞在日数はどれほどでしょうか?


「一週間程度になります」


 それなら問題はないでしょう。お願いすることがあるかもしれまんが、その時はお願いいたします。


「しばらく、世話になる」


 こうして、書調……綴李さんが滞在することになりました。

評価や感想、ご意見など時間がありましたらどうかお願いいたします。

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