story10.予想の斜め上の展開
story10.予想の斜め上展開
:登場人物:
・鈴原 琳寧
・早乙女 ありす
・星蜜 レイ
(一体…一体何を話されてたんだろう…)
「この人が尊敬してる人…ねぇ」
(え……尊……敬!?)
「そう!すっごく色々な事を教えてくれるの!それに可愛いの♪」
「ありすの方が可愛いが?」
「琳寧の方が可愛いの、私は下の方だから」
「え?何言ってるの?私よりありすの方が何千倍も何億倍も可愛いからね?肌は白くってもちもちしてるし欠点のない素肌美人だし、その綺麗な2色の瞳に長いまつ毛、誰もが羨むその唇、綺麗な金髪ロング!!可愛い服!!全部が完璧全て可愛いありす…ありすは何億倍も可愛い。良いね???」
「ぇ…あ……う…うん…?」
突然のマシンガントークに戸惑って疑問形の返答をしてしまうありすだが、何かを思い出したかのように喋り始める。
「そうだ!琳寧にレイの事自己紹介してなかったよね?確か」
「え?まぁうん」
「星蜜レイ、私の幼馴染であり唯一私が信頼出来る異性なの。レイは口調が厳しい時あるけど大体が厳しくないから安心して!」
「うん……」(これ紹介なのかな…)
ーーーーーーーー
数十分後。3人で色々話した後琳寧とありすは引き続きショッピングへ、レイはそのまま自宅へと別れた
「琳寧どう?レイの事好きって自覚出た?」
急にありすが笑顔でそう問い出す
「ないないって」
「えぇ〜ざぁんねん」
「もうありす〜私は私で好きな人探すからありすは自分の事集中してよ〜」
「ふふ、分かった。見つけたら紹介してね!」
「するってするって、と言うか」
「ん?」
「星蜜さん好きな人居るよ?」
「……」
「あ……ありす?」
突然そんな発言をした途端、笑顔だったありすの顔が先程とは真逆の哀しみに満ちたような顔になる
「ありす?ちょ…ありす?ありす!」
「!…あ…ご…ごめんね…あの…私今日ここで帰るね!」
そう言うとありすの家とは違う方向に走って向かって行く
「え?!ありす!そっち家の方向じゃ…!」
声を出した時にはもうありすの姿は見えなくなっていた…
「……私やらかしたかなぁ…なんだか…ありすの心の中って複雑な感じ…」(私これからありすに申し訳なくって会いにくい……ありすになんて顔すればいいかなぁ…)
ーー翌日、会社
「おはようございます」
「お、おはよう鈴原くん」
「あの早乙女さん…来てますか?」
「早乙女くんかい?早乙女くんなら今朝会社に旦那さんから電話が来てねぇ、体調が優れないらしくって1週間程休みを頂きたいって、早乙女くんはこれまで会社での休み以外1回も休んでなかったから良い機会と思って今日から1週間程休んでもらう事にしたよ。何か用事あったのかね?」
「あ、いえ、ただ確認をと思い…」
「そうだったんだね。」
「はい、それでは…わざわざありがとうございます。」
「良いんだよ気にしないでくれたまえ」
礼をし自分の席へと向かい椅子に座る
「やっぱり昨日の件で……」
ありすの調子が心配で鞄からスマホを取り出しありすに一言連絡を入れる
(ありす大丈夫?昨日はごめんね…と)「私の連絡なんか見るかな…既読スルーされてもおかしくはないよね…」
そう思った途端返信はすぐに返ってきた。
「大丈夫かどうか分からない…琳寧は悪くない私が悪いの琳寧をからかった罰だと思うの…心配してくれてありがとう…1週間後には仕事行けるように頑張るよ…」と返信が送られて来た
(ありす……私が悪いのに…仕事終わりに家寄っていこうかな…)
次回へつづく・・・




