第12話 冒険者ギルドとカツウオのタタキ
そう言えば最初の方を大修正しました。
良ければちょこっと見てみて下さい。
町の中に一歩踏み入れると、そこは外とは違いまるで
トリカの町に戻って来たかのような活気だった。
そしてその酷似性に驚いていると、マークさんが声をかけてくる。
「短い間でしたが、お世話になりました!良かったら俺たちは聖樹の癒しという宿に泊まっているのでぜひ来てください!」
「敬語はやめてくださいよマークさん。
それより、ぜひ行かせてもらいますね」
「……そうか!じゃあ遊びに来てくれ!ラント、リムル!」
「はい!ぜひ!」
俺たちはそうしてマークさん達と別れた。
そしてリムルと二人で町のギルドに向かうことにした。
「ここがローグの町かぁ!!広いね!ラント!」
「ああ、そうだな。だがまずはギルドに行くぞ」
「え?なんで?」
「なんで?じゃねえよ来た目的を忘れたか?」
「あっ!そーだったそーだった!だからまずはギルドに行って等級連携をするんだね!」
等級連携とは、元々いた町の等級を他のところでも使用できるようにするための大切な設定だ。
これをしなければその土地で高ランククエストも受けられないし、何よりE等級からやり直しになってしまう。
俺たちがギルドに向けて歩いていると、
酒場や屋台などがちらほらと目に入るようになってきた。
中でも『カツウオ』と呼ばれる東洋から入ってきた魚のタタキと呼ばれる料理が美味そうな匂いを俺たちを誘うように放っている。
「ねえラント!カツウオ食べたい!たーべーたーい
!!」
「後で二人で食べよう?な?」
俺がそう言うとリムルの顔がパァっと明るくなる。
「うん!絶対だよ!」
リムルは小指を俺に向けて出してきた。
「どうしたんだ?」
「これはね、指切りって言って、東洋では約束したよ、って意味でやるんだって。ラント!ほら小指を置いて」
「こうか?」
「うん!それじゃあ一緒に言ってね!」
「ゆーびきーりげーんまーん、うーそつーいたーらはーりせーんぼーんのーます、ゆびきった!はい!これで後でカツウオを食べるのは決まりだね!」
そう言ってリムルは俺が知る中で一番嬉しそうに笑った。
そういえば小指だけでも柔らかかったなぁ……
なんで女ってあんなに柔らかいんだ?不思議だ……
「いくら私が可愛いからってそんなに顔を赤くしなくてもいいわよ?なんならこれから毎日もっと赤くなるような事してあげようか?」
俺は知らない間に顔が赤くなっていたらしく、
リムルにからかわれてしまった。
女の人に対する免疫欲しい。
初めて俺が心からそう思った瞬間だった。
「あ、ギルドがあったぞ。これ終わったらカツウオ食べられるからな」
「カツウオ、カツウオ〜!」
リムルが本気で舞い上がっている。
食べ物が絡むとどんな事でもケロッと忘れるんだよなあ……
リムルが鼻歌を歌いながら歩いていると、わざとらしく肩をぶつけてくる奴がいた。
しかも無言で立ち去ろうとする。
それにリムルが怒ったようで、
「ちょっと……謝りなさいよ!」
と言ったらおっさんが
「おっと、すまねえなあ。ここはそんな生半可な嬢ちゃんやヒョロガリの男が来るとこじゃねえんだよ!」
そう言った。するとリムルは本気で怒ったようで、
剣の鞘に手を伸ばした。
「お?嬢ちゃんなんかが俺に勝てると思ってんのか?それとも負けたら俺と楽しいことしてくれんのか?」
「ええそうね。いいわよ。ただあんたが負けた場合は二度と私に近づかないでちょうだい!」
おっさん、早く逃げた方がいいぞ〜。
死んでも知らねえぞ〜。
このままだとおっさんが可哀想な目にあうので
心の中で注意をしておいた。
しかし当然届くはずも無く、おっさんは
「へっ!上等じゃねえか!」
と言ってリムルに飛びかかった。
「がはぁっ!?」
刹那、おっさんはリムルに届くことも無く倒れた。
しかしリムルはと言うと……
「あ〜あ。だから言ったじゃない。もう二度と近づかないでね!行こう、ラント!」
と言って俺に近づいてくる。
一応そのままその場を離れたが、
離れる少し前に心の中でご愁傷様です、とだけ言っておいた。
しかし世の中には諦めの悪い馬鹿もいるもので
リムルに敵わないと気づいたらおっさんが、俺の後ろから斬りかかってきた。真剣で。
まあリムルのよりも何百、何千倍も遅い太刀筋だったので、難なく避けおっさんの足を掬って体を床に叩きつけてやった。
「がはっ!?」
「参ったか?」
「----」
あ、気絶した。しかもズボンにはシミができてる。
「今度こそ行こうリムル」
「うん!あ、すみませーん等級連携の場所ってどこですかーっ!」
リムルが叫ぶと、一人の窓口さんが「ここです〜」と
言って手を振ってきた。
「どこの町からいらっしゃったのですか?」
「トリカです。聖王樹の調査に来ました」
俺がそう言うと、窓口さんはこう言った。
「あそこはA、もしくはS等級の方じゃないと入れないんですよ〜」
俺たちは「大丈夫です。L等級ですので」
と言うが、L等級自体が幻のような存在らしく、
信じて貰えなかった。
とうとう堪忍袋の緒が切れたリムルが、カードを見せる。
「しょうがないわね……はい、証拠よ」
それを見た窓口さんが真っ青になり慌てだした。
「けっ、剣聖様!?し、失礼を致しました!本当に申し訳ございませんでした!」
そうして窓口さんから飛び出た謝罪は、ギルド中に響いた。
「ではそちらの方は……」
窓口さんが俺にも見せるよう遠回しに言ってきたので、仕方なくカードを見せる。
「これです。俺はリムルとパーティーを組んでいるんです」
すると窓口さんの顔からとうとう色が無くなり、
「すすすすす、すみませんでした!!!!!!」
という謝罪がもう一度ギルド中に響くことになった。
するととうとう皆が俺たちのことを注目し始め、
一瞬にして大騒ぎになった。
「謝らないでください!窓口の仕事は疑うことも大切なんですから!な!リムル!」
「(ちょっ!?私に振らないでよ!?)」
「(いいじゃないか、頼むよ!!)」
「(わかったわよ!)別に私たちは気にしていないし、大丈夫ですから顔を上げてください!」
俺たちは小声でやり取りをした後、リムルが弁護に入ってくれることになった。
すると今度は
「あ、ありがとうございます!」
という感謝の声がギルド中に響くことになった。
その後何とか連携を終えた俺たちは、ギルドを後にする。
「はあ……一気に疲れたね。ラント……」
「ああ……窓口さん怖い……!」
「そ、それより……!カツウオを食べる時が来たんだね!」
「あ、そうだったな……リムル、この金で2つ買ってきてくれ」
そう言うと俺はリムルに1万ゴルの入った袋を手渡した。
「いやっふぅ〜!待っててね!カツウオちゃん!」
そう言うとリムルはまるで踊りでも踊るかのような軽やかな足取りでカツウオのタタキが売っている屋台に向かっていった。
***
「たっだいま〜っ!見て!ラント!買えたよ!」
そう言って俺にカツウオのタタキを見せてくる。
「じゃあちょっと早いが飯にするか!」
「うん!」
俺たちはカツウオのタタキを近くの酒場で食べることにした。この辺りの酒場は持ち込み OKらしい。
昔ながらの酒場という感じで、天井には大きな風車が着いてあった。
そこで俺たちは自由に席をとって、対面する形で食べることにした。
「「それでは!いただきます!」」
俺たちはそう言うと、ナイフで少しずつカットし、酒場の店主がくれた柚を搾りながらカツウオを食べる。
すると、口の中にとろけるような食感と程よい甘みを感じる。そして鼻から息を吸えば香ばしいカツウオの匂いと柚のさっぱりとした香りがが鼻を通る。
「ん〜!!おいひい!」
「これは美味しい……!」
俺たちは手を止めることなく、あっという間にカツウオを食べ終わった。
「ラント約束を守ってくれてありがとう!」
「いや。それにしても美味しかったなぁ……」
「そうだねえ……」
「カツウオも食べたし、とりあえず何か依頼でも受けるか!」
「さんせーい!!」
俺たちはギルドに戻って依頼を探すことにした。
【最後に】
ここまで読んでいただいてありがとうございます!
面白い!続きが読みたい!と思って頂けたら、
是非ブックマーク登録、感想よろしくお願いします!
また下の☆☆☆☆☆を★★★★★に変えて頂ければ嬉しいです!この作品を皆さんの力で上に押し上げてください!
それでは、また次回に!




