オーディション audition 三池崇史 監督 カルトホラー映画 マイ映画レビュー 増補・改訂版
オーディション 三池崇史 監督 カルトホラー映画 マイ映画レビュー増補・改訂版
この映画をご覧になったことがおありだろうか?
私はかれこれ、、、数回は見ている。
いつも途中でおぞけが走って、、見るのを止めようとするのだが、、
結局、、最後まで見てしまうのだ。
聴くところによると
このホラー映画、日本では全く話題にもならずマイナー映画という、くくりだそうですが
なんと?西欧ではすごい話題で、その残酷性への批判や
逆にそのカルト性でホラー映画ベストテンには必ず顔を出すという。
タランティーノが絶賛したとか、、、、、?
「2009年に米エンターテインメント・ウィークリー誌の評論家オーウェン・グレイバーマンが、89年以降に製作されたホラー映画のなかからベスト20を選んだ際に第1位に選ばれたほか、07年の米タイム誌選出の「ホラー映画トップ25」に邦画として唯一ランクインするなど、海外での評価が非常に高いことでも知られている。 」引用
「イギリスの映画情報誌『トータル・フィルム』が3日、「最も恐ろしい90年代ホラー映画25」ランキングを発表した。1位に三池崇史監督の『AUDITION オーディション』(2000年)、2位に中田秀夫監督の『リング』(1998年)と邦画が上位を独占した。 」引用
でも、、、
こういう現象って、、よくありますよね
古くは、、「浮世絵」ですね。
明治になり西洋かぶれで、、あんな浮世絵なんてものみんな古臭いというので『古紙」扱いです、
陶磁器を輸出する際の緩衝材代わりに丸めて木箱に詰めたというほどでした。
、、、、、、が、陶磁器に詰められた浮世絵を西洋人はこれは「すごいアートだと」
絶賛です。
当時の油絵にも重大な影響を与えたのですね。ゴッホは浮世絵の模写を何枚も残しています。
あるいは、、最近では北野武の言わゆるアクション暴力映画です。
これって日本では最初、お笑い芸人のヒマつぶし映画としか見られていませんでした、
しかしフランスではこれは芸術映画だという評価です。
フランスから勲章までももらっています。
まあこのように、、
日本の芸術って
外国では大絶賛でも日本ではそれほど評価されない、、ということが、、まま あるのです
さて前置きが長くなりすぎました。
映画、「オーディション」ですが、、、、。(ネタバレあり。注意)
ざっとあらすじめいたものを書くと、、
7年前に妻を病死で亡くした、映画会社の社員の男が
ウソの?オーディションをやって
実は後妻えらび?という趣旨。、
集まってきた女性の中から好みのタイプを選んでうまく付き合おうという魂胆。
そこへやってきた数十名の女たち。
その
なかに、、、肩甲骨を超えるほどの長い黒髪の、、そして真っ白なスーツを着たやせ型のほそおもての
15歳も年下の美人がいた。
何か、、はかなげで、、純真そうで、、、
まるで野に咲くひなげしのような?
バージンスピリットのオーラが出まくり?
そして服が真っ白の純白の上下
そしてよく見ると、、靴も純白!
まさに純真な穢れなんか知りません、、、
といういで立ち?
名前は麻美
それに一目でぞっこんになった男が、
後日
「あなたは落ちましたが、、私は個人的にあなたのあの面談の言葉に感動しました、一度お会いできますか?」
と、、電話、付き合うことになる。
だがこの女どこか変?
住所不明で
経歴も謎だらけ
そしてフラッシュバックで流れる女の住まいは
キタナイ部屋にキタナイ大きな袋が、、、転がってる
何度か会うのだが自宅は決して明かさない、
この女
真っ白な服がキーワード、?
もちろん下着も真っ白。これがかえって怖いです。
婚前旅行?に行っても
真っ白な部屋義で
脱ぐと
真っ白な下着
でも
ベッドではすごい小悪魔的なテクニックで?、、。
でも
言うことは
「私だけを愛してね、きっとね」
でも?
なんか不気味なのだ、
で、、、、、、、、、このあとの展開ですが、、
夢と現実が交雑して、、悪夢的な展開でして、、、あらすじを書くのがしんどいです。
職場のブスな女に好かれたり
死んだ奥さんが悪夢で登場したり
麻美(あのオーディションの女です)の凄絶な過去が彼女をサイコさんにしたのだとか
過去、彼女とかかわった男が、、、舌を抜かれ、手足を切断されて、、袋で飼育されていたりとか
悪夢なのか?現実なのか?分からない描写の連続となります。
そしてラスト、黒皮の防具に身を固めた、麻美が、男の家に侵入、
麻酔薬を飲ませて、男を朦朧状態に、
全身に針を刺し、
「キリキリ。キリキリ,痛いでしょう?]
そして逃げられないように「ワイヤーのこぎり」で足を、ごしごしと切断。
と、そこへ一人息子が帰宅して惨状に気づき、
格闘して、、麻美を階段から突き落とし、、
麻美は転落死、
、というあっけない?結末に、
なんでも足切断場面では、フランスだかベルギーだかの映画館で卒倒者が続出したとか?
すごいカルト性で魅了?しまくったようです。
確かに前半はこれといってホラー性はなくて
なんか麻美が可愛くさえ見えるのですが
後半は一転して
悪夢なのか
現実なのか
わからない場面が連続です。
わたし個人的にはこういう不条理映画?嫌いじゃないので、後半はグッドですが
でもあの取ってつけたような
あのラストはいけません。
もっと悪夢的に、、
いや
現実だか
悪夢だかわからないままに
ジエンドにすべきでした。
それだけが私的には不満ですね。
むすこに突き落とされて、、階段から転落死では
あっけなさすぎでしょう?
詳しい資料はこちら
https://movie.walkerplus.com/mv31602/
トレイラー(予告編)はこちら
https://www.youtube.com/results?search_query=sudision++miike
ユーチューブのコメント欄からいくつか拾ってみました
やはり?西洋人(古い言い方?)の見方は違うんですね?
Great movie Asami is beautiful, violent, and crazy
偉大な映画、アサミは美しい。暴力で、狂ってる
A heartwarming tale of real love,,,,, 心温まる映画。真実の愛のための、
What a crazy womanなんて狂ってるんだこの女
here because of MY CHEMICAL ROMANCE ここに、僕の科学的なロマンスがある
I love asmi i watch this scene every night to help me sleep
僕はアサミを愛してるよ、このシーンを見て毎晩やすらかな眠るについてるのさ。
ウイキペディア英語版にはもっと詳しい批評や評論が乗ってますので
それを読むと何でここまで欧米で人気なのかがわかりますよ。
彼らはこの映画のテーマを
児童虐待とか
フェミニズム
日本の女性のおかれた立場
あるいはホラー映画のお約束の逃げ回る弱い女という設定へのアゲインスト。
などと考察しています。
ケン・アイズナーはこの映画を、
「真に衝撃的なホラー映画で、その忘れられない美しさによってさらに不安にさせた」
といって絶賛しています。
https://en.wikipedia.org/wiki/Audition_(1999_film)