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銀髪の殺人鬼(シリアルキラー)   作者: もときち
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シリアルキラーの誕生03

あぁ、魔界の種族についてね、もちろん色んな種族がいるわよ。


ふふ、あなたたちが仮想の者としてみている牛鬼やデーモン、魔女に吸血鬼といった"魔界の住人"が暮らしてる。本当に居るのよ?


そんな種族が混在している街は賑わってるわ。気性の荒い単細胞ばかりでね、


その中でも、私の家の家系や、他にも結構いるんだけど、姿形が人間そっくりな種族もいて、この種族が主に"魔界人"って呼ばれてる。 魔界人は比較的穏やかよ。


だけど住人にだって穏やかなのが居るわ、貴方達人間と同じよ、だから城下街が嫌いで少し離れた場所に集落を作って暮らしていたりもするの。


……今私は野蛮な方だと思ったわね、、斬るわよ?

私はその住所の家に辿り着き、その扉を二度ノックする。家の中から扉へ向かう足音がする……


「あら、あなたがテイルちゃんねっ、待ってたわよ、さぁ入って入って?」


と、明るく出迎えてくれたのがあの男の妻だった。


少し顔のしみが目立つくらいの何処にでも居る中年のおばさんだ。そこはどうでもいいか。


そのままリビングへ勧められ歩み、そこで私は立ちすくむ。


兄は大丈夫だろうかという不安が積もったままここに来たから、安心なんてできなかった。


そんな心境の中後ろから声がかかる。


「そんなに硬くなる事ないわ、ソファに座って休んで、」


と言われ、言われるままにソファに腰をおろす。


当然ながら全く知らない環境に置かれるとそれもまた不安で仕方がない。


やがて彼女はソファの前のテーブルに紅茶を置いた。


「紅茶でも飲んで気を休めて、まだ熱いから、ゆっくり冷まして飲んでね。」


そう言って歩きだし2階へと続く階段を登っていった。


特に今は休まる気にはなれず、不安と肌寒さで震えている手をティーカップを両手で持ち暖めた。


しばらくして戸が開く音がして振り向くと、そこには背の高い男が立っていた。


「ん、よく来たね、テイルちゃん、」


と私に顔を近づけ展示品でも見るような目で見下ろす。


少し、いや異常に不気味で私は震えてしまい上手く声がでずコクリと頷くのに精一杯だった。


すると男は私を見て笑顔で話し掛けてきた、何をするのが好きかとか、兄がどんな人なのかとか、それで心を赦すとでも思っているのだろうか?


ただ親については触れてこなかった、話に聞いてたからかな、


そうしてまた、しばらく会話がないまま時間が過ぎ日も暮れ始め、男の妻がきて、


「そろそろ夕食にしましょう。ほらあなた手伝って、」


と言うと男は立ち上がり準備を始める。


………………。


……正直帰りたかった。

知らない環境で 過ごすのが嫌だったし、こんな暖かい環境に私は適してないんだと思う。


笑顔で食事のする夫婦を見ていると不意に母が首を吊っていた場面を思い出す。


あの顔は単に苦しい顔じゃない、、追い込まれどうしようもなくなり生きる気力を失った時に現れる顔だ。ただそんな気がした。


あの時のお母さんにはもう兄も私も映っていなかった。


不運な死に方をした魔界人は天界へ行くと聞いた事がある。


そしてそこで暮らし、二度と魔界に戻って来ることは無いらしい……


……お母さん、お父さんには逢えた?


今回も読んで頂きありがとうございました。


最近仕事が忙しく、投稿回数が、落ちます。


やはり読者が力になります!1人でも多く読んでくれたらそれだけでやる気に繋がりやす!

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