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6話 Side-E 地球の反応と、現状


その頃地球のSNS上ではある日記のような文章が賑わいの狼煙を上げていた。


2022年×月〇日

今日という日を記念に日記を付けていきたいと思う。

俺の名前は原田。鳥取在住のサラリーマンだ。

俺は最近ついてきた脂肪を落とすために早朝鳥取砂丘へ行き、海を見て帰るというランニングとウォーキングを日課にしていた。

今日はすこぶる快晴で、気分良く運動していたんだ。鳥取砂丘についた時、周囲には数人の若者たちや散歩に来ていた同世代の人が少数いたかな。

そしたら突然の衝撃、といってもよくある突風程度だったんだけど砂が目に入りそうだったから目を閉じたんだ。

目を開けたら驚いたね、巨大な緑色の球が砂丘の砂のちょっと上にぷかぷか浮いていたんだ。

真っ先に思ったのは「なんだ、俺夢でもダイエットしてんのか。」だったよ。

とにかく呆然としてたんだけど、数人の若者たちがすごく騒ぎ出したのを見て我に返ったね。そして次に思ったのは「宇宙人の侵略」なんていうものだった。

だって、今の世の中で上空に浮いて静止するなんてドローンくらいしか知識になかったし。

プロペラだってついてない、あんな金属の…いや、金属だったのかな?緑色の重たそうなのを浮かせられる推力なんて考え付かなかったんだ。

そのあと、警察を呼んでいろいろしてたらこんな夜更けになったってわけ。いや、本当に何だったんだろうなぁ…


その翌日、ニュースで報道されているテレビの裏側、とある動画投稿サイトにてある動画が配信されさらに賑わいは加速する。


「どうも!鳥取砂丘の遊び人、チキンと!」

「ポーク!そして、カメラマンのビーフでーす!」

「いやー、ポークさん今日は快晴ですねぇ!絶好の遊び日和じゃないですか」

「だからって朝、こんなに早く起こすこともないけどね!」

「チキンだから、朝を起こすってやかましいわ!」

「まぁ、というわけで今回は…こちらっ!『鳥取砂丘で日の出を見ながらその写真の出来を競うー!』」

「いえー!って日の出のぼりきってるじゃん!むしろ朝焼けももう終わる時間じゃん!」

「あー、ね!どうするこれ?」

「無計画!超無計画!」

「まぁ、朝日を浴びながら雑談でもしますか!」

「い え で も で き る こ と ぉ ー!」

「あっはっは…は?お、おいビーフ!あれ、あれ!」

「ん?なんだあれ、流れ星?!ってこっちくるうああああああああ」

画面が乱れる

「お、俺死んだかと思った…なんだこれ、でかあああああ」

「いや、ポークが用意したんじゃないのこれ?まさか前半の掛け合いはわざと!?」

「できるかぁぁぁぁ!ってかほんとなんだこれえええ!」

「でかぁぁぁい、もはや説明不要…というか説明欲しい、なんだろなこれ?」

「宇宙人の侵略じゃね?なんていうか、土が上に若干舞い上がってて抹茶フラペチーノみたい」

「なっつ!なっつかし!いや、そんなこと言ってる場合じゃない!」

「これに触れてみたいって?いやーポークさんさすがっすわー」

「いやないから!ちょ、まじでええええ!」

そのあとも興奮した動画が続いている。


この動画と日記が、フェイクニュースじゃないことを裏付け、日本国内は混乱と歓喜が覆っていくこととなった。

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