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5話 キャラクターの意味と、決意

空間圧縮大型監視ドローン。名前を見てわかる通り空間を圧縮することで小さく持ち運べるようにした、大型の監視用ドローン。

あるリサーチャーが『監視目的なら攻撃能力いらないわよねん』と、最新鋭とまではいかないけど、高性能の調査機器と、レンズ、解析機を盛り込み、低レベル(初期の兵装やコロニーの店売り)の兵装ならダメージを受けず、中レベル前半程度(店売り品最大強化)でもかすり傷、中レベル後半(個人作成、あるいは発掘品)によってようやくダメージを受ける程度の装甲値を備えた為に空間圧縮を盛り込んで超大型、超高価にして「大量に」発注したドローンである。

なんでそんなものを大量にばらまけるほど持っているかって?……そんなの誰も買わないから。惑星一個には小型のドローンをスパイ衛星のようにばらまけば事足りるから。そのリサーチャーが値段を下げに下げても数個、片手で足りるほどしか売れなかったから。当時長期依頼を終えてほくほくだった私が、ロマンだよね!と変なテンションで在庫を買い取ったから。


「備考欄にはリアルの自分が賢くないから頭の回転とか、思考力とか脳に関するのは詳しく書いたはずなんだけどなぁ…」


確かにラナスの思考力、発想力は凄いものがあると思う。今こうやって考えている間にも、様々な解決策や乗り切る方法が頭に浮かんでいる。しかし、それを決断するのはラナスの身体を受け取ったリアルの私。どれも解決策は効果的に見えるし、それがどういった結果をもたらすのかもよく出てくるなと思うレベルではあるが、こういうのはその先が大事なんじゃないのか?とか、その解決策をした上での立ち回り、軌道修正はその都度行わなくてはいけないのではないか?すべてを計算して動くのは設定で書いたキャラのラナスには可能かもしれないがリアルの私では無理だと思う。


「…天才的な頭脳は、私が入ったことによって馬鹿の方に傾いたみたいだ」


馬鹿と天才は紙一重。私はひっくり返る後押しをしてしまったのだと思う。

それならそれで、そのように動くしかない。もともとそういう生き方で、流れで生きてきたんだ。高校も成績で受かるところ、大学も中退してしまったが履歴書の箔付けの為だった。いろんな仕事をして、頭はあれでも、身体に恵まれていたからトラックの運転手になった。配達も覚えることはたくさんあったけど長く続けて入れば慣れた。

全ては決定したものじゃなくて、その場に合ったものを受け入れただけ。だから、ゲームでは選択肢を多く取れて決定権が取れるような賢く、決断力のある人にしたのだ。…女性にしたのは、うん。理想っていうと、つい異性で組んでしまうよね?私だけかもしれないけど。理想の男性っていうと、女性にもてる顔つき、インテリな感じ、包容力のある…漠然とあるけど私の場合は結局自分という男性が思う、女性の目線でしか物を見れなかった。

出世欲も自分では無理と諦め、金銭欲も飽きっぽい私ではいろいろ手を出してもと諦め、そんな流されてばかり諦めてばかりの私が嫌で、そんな自分の反対の存在を作りたかった。そうして出来上がった器が今の私の身体。


「だったら、そのように動こう。動かなければならない、なんていうのはやめて」


その時カチリと、自分の身体に心が嵌まった感じがした。


「…他人の目なんか気にしない。私は、私のやりたいことをやる。スフィ」

「はい艦長」

「貴方は私とずっと一緒にいた、そうよね?」

「はい艦長、誕生し小型の輸送船だった私を重用し、度重なる改修と改造を行っていただいて一緒に旅や仕事をしてきました」

「貴方は私をどう見る?」

「……はい艦長、この地球にとどまるのは艦長には狭く感じます」

「うん、わかった、私は地球の監視はドローンに任せる、ドローンの制御はまかせる。そして私は船に戻る」

「はい艦長、制御は汎用AIを使用し制御します。さらに、輸送船内への転送を開始。おかえりなさい、艦長」


そして私の船、ハイパー航法搭載型空間圧縮機付き大型輸送船『ナイル』に帰るのだった。



色々展開が遅く感じるかもしれませんが、主人公のことをある程度掴んでもらえればと思います。

たくさん見てくれる人も、評価してくださる方も多くて非常に驚いているのと、嬉しいのでいっぱいです。

評価や感想や意見、本当にありがとうございます。意見をくれる方も、確かにそうだと思えばきちんと訂正していきたいと思いますので、これからもよろしくお願いたします!

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