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10話 今後の動きと、ファーストミッション

「とりあえず今の状況を確認しようか。アマテラス・ゾーンのプレイヤー区画は更地になっていたよ。AI区画は正常に稼働しているけど現在は停止中だね。他に人がいないからね」

「私の方は特に船で減っている部分はないよ。まあ、連携を取っていた採掘艦は軒並み全滅だし、遠出に出していた私の採掘艦も消えているから気を失う直前のといった感じだね」

「儂の方は随伴艦は軒並み消えておるな、中に内蔵していた船はAI艦はすべて無事。当時近くに出していたものも中に格納されていたからの、格納可能状態なら大丈夫だった可能性が高いかの」

「あたs、俺の方は研究艦だから中にある設備が全部無事だった感じよぉ。んんっ、外に飛ばしていたデータ収集用のものがいくつかなくなってるくらいだ」

「セーガルひっぱられてるなら、もう口調そのままでいいんじゃないかな~…あ、私の方は設備は全部内蔵型だったから平気だよ~」

「私の方も全部内蔵型だったので、重力制御装置、ハイパー航法装置ともに健在で正常稼働中かな」


今ある船は77隻とも通信が取れた。ガイア付近にあったものだけがリアルにきたのかは不明だが、仮にガイア付近に止めていなくても自分の船に戻ることができるので、現在は地球にいるプレイヤーと連絡を取っているみたいだけど、今の場所から船に戻ることはできるが船から地球に戻るのはできないみたいなので慎重に行う必要があるということらしい。


「これからどうするかの?儂としては久しぶりに昂っておるのでな、何かするのであれば護衛として動こうと思うが」

「それに関してだけど僕から一つ提案があるんだ。ラナスちゃん、オーアちゃん君たちの資材でコロニーは作成可能かい?」

「私の方は中型コロニー程度の設備なら作成できるわね。もちろん大型になれば中型コロニーで作らないといけないものもあるからだけど、ラナスは?」

「えっと…私も中型コロニーを作成出来るレベルの資材はあります、ゲート用の資材も少しあるのでそっちも必要なら提供できますね」

「相変わらずね、ラナスの積載量は。で、そういうってことは照はコロニーを作るべきだと思うってこと?」

「うん、特殊AI制御のコロニー…元のゲームではGM側管理のコロニーや惑星拠点も軒並み消えているからね、拠点を確保しようということなんだ。最終的にはガイア星系周辺の環境をゲームの状態レベルに戻すってことなんだけどね」

「あらぁ、あーもうめんどくさいわぁ!つまり太陽系周辺の環境を整えるってことねぇ?」


ガイア星系には、大型コロニーが各惑星に3つずつ。その惑星と惑星の中間地点に中型コロニーが内側から8の倍数ずつ。小型コロニーはいわゆるギルドや個人所有コロニーなので無数にあったけれどそれを再現するとなると資材が大量に必要になる。私の規格外じみた積載量でもマリモノリスを搭載する必要があったとはいえ中型コロニー程度の資材しか積めなかったことから途方もない種類と数が必要なのはわかってもらえると思う。空っぽで積んだとしても中型コロニー3つ程度で、5つ分以上最低必要な大型コロニーには手が届かないのである。


「中型コロニーを作って~、大型コロニーへの足掛かりにするってこと~?設置する位置とか、見に行ったほうがいいよね~?」

「そうだね、地球のメンバーがマリモノリスによって宇宙に上がってくる前に、敵対しても大丈夫なような設備を整えることが必要だと思うよ。国の思惑なんてわかったもんじゃないからね。くすっ、だ、誰かさんが独立記念日をばらまいちゃったから敵対状態になってるかもしれないからね」

「じゃあ、あーしがゲームとリアルの差異を探索してきて、そこにある物質を私が採掘して変換。爺さんが両方の護衛をして、リーガルがそのサポート。ラナスが出来上がったものを運搬して、私の工作艦と連携してコロニー制作。情報の収集と各船の連携は照ってことね?」

「そうだね、オーアちゃんがいてくれると楽でいいなぁ。僕のところと同盟組んでくれて感謝してるよ」

「ば、馬鹿じゃないの!貴方のアマテラス・ゾーンが利用価値があるから同盟組んでるのよ!べ、別に照だからってわけじゃないんだからね!」

「?うんうん、それでも僕は感謝しているよ。僕の船はやっぱり最高傑作だなぁ」

「やれやれ、リアルになっても変わらんのぉ。なぁ、あーしよ…ん?あやつどこに行った?」

「…もう船に乗って飛び出して行ったわぁ。リアル宇宙だぁ、やったぁ!って言ってたわねぇん」


正直私はほっとしていた、ゲームがリアルになっても仲の良かったメンバーは変わらなかったから。でも、変わらないことがこんなに苦労するなんてことは思ってなかったけど。そうしてとても楽しくてワクワクする、プレイヤーが作るファーストミッションが始まった。

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