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7話#欲望の結末


ゼブンのリタ奪還宣言にマインラートは奥歯をギリっと噛みしめ、怒りの視線でセブンを射ぬく。だがすぐに殺気を治め不自然なほど穏やかな表情へと変化し、それはアシュレイを抱き締め涙を流すリタに向けられた。




「リタ………否定するんだ。嘘だときちんと言ってくれ。私たちはきちんと愛を育んだじゃないか。その腕に抱いている息子が何よりの証じゃないか」

「………………………」


全てを思い出したリタはただ怯えるようにマインラートを見るだけで、返事ができない。



「ドレスも料理も宝石もリタのためにあらゆるものを用意しただろう?君の望むものは全て」

「………………私が欲しいのはそこには無かったわ」



「リタ!」

「ごめんなさい。もう嘘は言えない………マイン様………もう私はあなたの操り人形じゃないの」



「リタ………おいで」


リタは懸命に首を横に振る。

するとマインラートの穏やかな仮面が剥がれ落ち、チッと舌打ちをしたあと魔力が溢れ出す。冷たくなった目線は再び憎き男に向けられた。



「やはりお前がいるから駄目なのだな。勝手に死んだと喜んでいたのに………ニルヘイヴで会った時、リタが自ら別れを告げたから見逃したが、やはり初めからこの手で殺しておくべきだったか」

「命の恩人にひどいねぇ~勇者ではなく魔王みたいじゃないかぁ」


ファイブがニヤリと左の口角をあげ、指輪に魔力を込めて警戒を強める。

それを無視してマインラートはセブンに問う。


「セブン、どうやって気づいた?」

「これですよ。この中にリタからのヒントが入っていました。それに、明らかに別れ際のリタは僕の知るリタではなかった」


セブンはローブの内側から御守り袋を出して見せる。それを見てリタは目を見開いた。それは洗脳が薄れた時に作ったネイトへのメッセージだった。


プロポーズ後に監視生活が始まって間もなく、故郷に帰るチャンスが生まれた。まだ正気の自我が残る頭で“誰かにメッセージを託せばネイトを危険から遠ざけられる”と考えたリタは手紙を書こうとした。運よく隠しとおしている御守り袋に入れれば、誰かがネイトに渡してくれるのではと。

しかし与えられた部屋は徹底的に警戒体制をひかれ、便箋もペンもない。人目を盗んでリタは髪を止める幅が広めのリボンをばれない程度に裂き、ブローチのピンで自分の指を刺した。布地に血が滲んでしまうため細かいことは書けない。簡潔で伝わりやすい言葉を探す。


(逃げて………いえ、隠れて?………駄目ね。理由を書く余白がないし、命の危機感も足りない。“殺される”が妥当ね。エリクサーの事は書かないと………これは原因であり、ネイトの切り札になるはず。ネイト………死んじゃ駄目………私の希望で光なの。そして私の本心を書くことを許して………私はきっとこの気持ちを忘れてしまう。だからせめて貴方の未練の中で生かせて。我が儘で勝手でごめん………愛してる)


そうやって選んだ言葉にネイトの無事の祈りを込めて、メッセージを御守り袋に入れた。だから診療所でネイトに直接会えたことはリタにとって幸運で、絶望の始まりだった。マインラートを欺くためにネイトに汚い言葉を浴びせた………望まない言葉を、心とは真逆の言葉で愛しい人を自ら傷付けた。だというのに、争い事が苦手な彼は危険を省みず助けに来てくれたことが、奇跡のように感じていた。



「アタシから見ても違和感はあったからねぇ~物理的に懐疑的な奇跡の力………ニルヘイヴを無視した強行的な国際結婚………異常なほどの警戒体制………だからあらゆる可能性を考慮して聞いたんじゃないか………数十分ま・え・に♪聖女ちゃんには可哀想だったけど」

「───あれはそうだったのか」


マインラートはファイブのひとり喜劇を思いだし、やられたと苦虫を潰す。雰囲気に完全に飲み込まれ、聖女の奇跡がエリクサーのお陰だという真実を否定できなかった。認めたも同然だった。


「嘘つきさんだねぇ~ふふふ、ちょろいなぁ~どうやって聖女ちゃんを丸め込んだのか………脅し?………洗脳?どっちもかぁ~」


見透かしたように不敵に笑うファイブに対してマインラートはもう隠す気は完全に無くなっていた。感情が抜け落ちたような無表情だ。



「ずっと気づかなければ良いものの。そうすれば、誰もが平和なままでいられたのに」

「僕に言ったじゃないですか、自ら憎めと。誘ったのは貴方だ………その言葉通り最愛を奪ったあなたには復讐したくてたまらなかった。僕は実行したまでだ」

「おのれ………」



まさにマインラートにとっては屈辱だった。全てを手に入れたと思っていた己が無力感を感じた時に、目の前の(セブン)が全て越えていった。魔王城で瀕死になった己の命も。大切なリタとの愛の結晶(アシュレイ)の命も。リタを奪い取り、やっと見下せたと思っていた相手が全てをひっくり返していった。



「リタ………君がきちんと私を好きになってくれないから。その男ばかりみているから………」


討伐遠征中、リタは毎日首に提げている御守り袋から小瓶を取り出しては光に透かして微笑み、幼馴染みの婚約者が大好きだと言っていた。


はっきりと気持ちを言い切るリタの姿を見て、マインラートは見知らぬ青年が羨ましかった。公爵家として生まれ、容姿に恵まれ、文武にも秀ており常に女性は多数まわりにいたが、純粋な愛を向けられた事がなかった。だからこそ一人の女性からこんなにも愛されている人がいるのかと、まだこの時は感心していた。

それは次第にリタを魅力的に見せ、マインラートは次第に惹かれて気持ちが止まらなくなっていった。



「君が危険な時も側にいたのは私ではないか。彼は戦場にすら立ってない………あの時の気持ちを共有できるのは私だろう?お互いに命を預け合い、あんなにも絆を深めたじゃないか」



マインラートは魔王から魔力を拒絶する呪いをかけられ、腹を貫かれ、喉を潰されていた。誰が見ても助かる見込みがない致命傷。薄れゆく意識でまわりを確認しても、最後まで粘っていたファイブすらも人形のように転がっているのが見えた。既に他の仲間の意識もなく、マインラートは死を予期し恐れた。世界の危機以上に、想いを寄せていたリタの隣にいれなくなることを恐れてしまった。涙を流しながら懸命に効果のないヒールをかける、諦めない姿が美しいリタが目に映る。そして死にたくないと強く思ったとき、マインラートは不思議な力に包まれ、復活をとげると魔王を討ち果たした。


「君は私を救い、私は君を救っただろう?」


神は見捨てなかった。自分はリタに救われたのだと思った。そして最後に生き残っていたリタを魔王の牙から救ったのは自分だった。勇者の自分は奇跡を起こせる聖女リタと結ばれる運命なのだと信じた。しかし肝心のリタはマインラートを救ったのは幼馴染みの御守りのお陰だと喜び、気持ちは幼馴染みに向いたまま。しかも御守りがエリクサーだと判明してしまった。


リタには聖女になってもらう必要があったため、エリクサーの存在は邪魔になった。リタはこれまでに関わってきた貴族の世界に不信と不安を募らせ、愚痴を溢していた。マインラートはそこを利用し、『彼が汚い世界から狙われる』『彼を守るために時を待って今は秘匿としよう』『嘘の罪は共に背負うから』と幼馴染みの事を案ずる振りをして説得した。一方リタは何故か『こんな素晴らしい人の言うことには間違いない』と思い込み、説得されるがまま従った。魅了の魔法に目覚めたマインラートによる洗脳の始まりだった。



「討伐後………あんなにデートしたじゃないか。夜会にも城にも遊びに連れていき、美術館も貸しきって………最後は神殿でのプロポーズも涙を流して頷いてくれたじゃないか」


魅了の魔法を重ねるために、早く母国に帰り幼馴染みに会おうとするリタを理由をつけて引き留めた。ニルヘイヴ王国に帰国されて国の保護下に入れば、連れ戻しにくくなるためだ。

しかしリタの潜在意識が抵抗し、洗脳が進まない。だから、神殿に連れ出し断ることができぬようマインラートは大勢の前でプロポーズをした。それでも魅了が効かず断ろうとするリタを抱き締め………『ネイトを消す………それとも………』と両親や友人の命をも仄めかし、脅し、同意させた。リタの両親にも手を回し、幼馴染みが諦めるよう手配もした。診療所で偶然遭遇したときは内心焦りもしたが、きちんとリタは拒絶した。それから絶望したリタの魅了は順調だった………今ではリタから自分を愛していると言ってくれるようになったはずなのに………あの脅しも『私のための言葉』だと思い込ませていたのに………



「きちんと愛しているのは私だと教えたのに忘れるだなんて………リタ、何故愛してくれないんだ。私は権威も名誉も資産も全てを持ち、与えられるのに………」


マインラートは助けを乞うようにリタを見つめるが、視線を遮るようにセブンが間に入る。



「さっきも言いましたが、リタは権力やお金に靡く人じゃない!そんな真っ直ぐな彼女を好きになったんじゃないんですか?」

「───貴様に何が」


「僕もリタを愛しているから、分かりますよ。好きになってしまう理由くらい」

「────っ」



「心が欲しいなら、心で訴えないと。真っ直ぐな愛が欲しいなら、真っ直ぐに伝えないと。きちんと正面から告白しましたか?きちんと言葉にしましたか?」

「私は勇者だぞ」


「だから何も言わなくても何でも手に入ると?」


セブンに一切言い返せない。公爵家で勇者のマインラートには手に入らないものは無かったはずだった。それでも唯一出来なかったのはリタの心だった。



「あなたは怖かったのでしょう?断られるのが………僕だって怖かった。自分を否定されるんじゃないかって。断られたら友達という関係すら無くなるんじゃないかって。でも逃げなかった。そしてあなたは洗脳に逃げた」

「うるさい!」


ゼブンの糾弾に耐えきれなくなり、マインラートは吠える 。しかしセブンは仮面の上からでも分かるほど自信に満ちており、リタは頼るような視線を彼の背に向けていた。敗北感がマインラートを襲う。



「リタ………もう一度聞く。私のところに戻っておいで」

「私の戻るところは貴方のところじゃない。私が愛しているのはあなたじゃない」


「リタ!」

「無駄だよぉ~魅了は使わせないからねぇ~」


愛する人を取り戻したリタはマインラートを拒絶した。名前を呼んで魅了をかけ直そうとするが、ファイブの言うとおり結界が魅了を阻害して届かない。



「残念だリタ………やっぱりその男がいるからなんだね。やり直そう。その為にはそいつを殺さなければ………なっ!」



マインラートの魔力が更に膨れ上がり、一点に放たれる。牽制のために張られていたファイブの結界が割れ、その隙間から一瞬のうちにネイトの目の前に風の刃が襲いかかる。



「弱いのは頭下げてな!」



だがファイブが新しい結界を滑り込ませて相殺させマインラートの攻撃を阻止する。

セブンはリタとアシュレイを抱き寄せ、距離をとるようにファイブの後ろ………マインラートとは反対側に誘導する。その間もマインラートの攻撃は続き、ファイブが阻止していく。



「ファイブっ!どちらが上か君なら分かるだろ?」

「さぁどうかね?聖女ちゃんの洗脳にかまけて前線を引いたあんたと違って、アタシはまだ現役で戦ってんだよぉ!」


マインラートが火を繰り出せば、ファイブは水で消し去る。水で押し返そうとすると、風で潰される。後出しが不利とされる魔法の打ち合いにファイブは遅れを取ることなく、無詠唱で全ての攻撃を潰していく。部屋の壁は崩れ、窓は砕け散り、床は剥がれるがファイブの後ろには攻撃が届かない。



「ちぃっ!」


3年のブランクの差を見せつけられ、舌打ちをせずにはいられない。むしろファイブは3年前より更に強くなっているように感じされるほどの積極的な防御をみせ、魔法での戦闘は割りに合わない。

空間から愛剣を召喚し、大きく踏み込んで魔力を纏わせた一太刀浴びせようと一閃を放つ………………が、彼女の右腕を捉えるも、絶妙な枚数の結界を重ねられ逸らされ、骨まで切り落とすことはかなわない。



「くぅ~痛いねぇ!本気出してくれるなんて光栄だよぉ」

「さぁ、どれだけもつかな?」


マインラートと対峙するファイブの切られた服の隙間からはローブのように真っ赤に染まった右腕がのぞいている。ファイブはすぐに左手で傷口を押さえた。

勇者の本領は剣。部屋という建物の中では間合いが近く、無詠唱と言えど魔術師に不利になる。だから普通は魔術師なら距離をとるのだが、ファイブは切られたのにも関わらずセブン達を守るように一歩も譲らない。むしろ戦いが楽しくて堪らないと言いたげに赤い瞳が輝いている。



「ファイブ、ついに狂ったか?」

「アタシは初めから狂ってるよぉ!でも馬鹿でもないからねぇ」

「───!?」


ファイブが手袋をはめていた左手を離すと、あったはずの傷口が綺麗に治っていた。痺れる呪いまで仕込んでいたはずなのに、効いている様子は一切ない。


「エリクサーか!その男は戦いまで邪魔するのか!」

「チームプレーと言ってくれよぉ。勇者相手に丸腰でいくわけないだろぉ?」


エリクサーは即死でない限り傷を全快させ魔力も回復させる。グローブや指輪、ローブの裏などに仕込んだそれは、ファイブの最強の盾になっていた。マインラートにとって不毛な消耗戦を意味していた。無理に力でねじ伏せればリタまで殺しかねない。


「くそっ!」


マインラートは仕切り直すために天井に魔法を打ち込み、破壊して屋根へと飛び出した。ファイブはセブンたちを守るために離れることができず、見送ることしかできない。


「外交問題にさせてもらう」


このまま王にナンバーズに難癖をつけられた、と魅了を使い助けを求め、リタの身柄の権利を主張すれば良いかと目論み屋根の上から三人を見下ろしたが─────




「良いぜ!いっそ世界問題にしようか」



と背後から声が聞こえた瞬間に魔法の蔦がマインラートの体を拘束する。首だけ振り向くと、そこには剣を抜き構えるニルヘイヴの王子レイグルがいた。


「レイグル………ニルヘイヴの英雄か?」

「お、勇者に英雄扱いしてもらえるとは、見栄もはるもんだな。では、そんな俺が出てきてるんだ。どれだけこちらが本気か理解できるだろうな?」



ふふんと余裕を表すように鼻で笑うレイグル王子とは対称に、マインラートは状況の悪さに顔色を悪くする。レイグル王子と対峙するのは初めてだった。しかし耳にしてきた功績が本当ならば、もしかしたら勇者は自分ではなくレイグル王子ではと思ったほど。そんなレイグル王子とファイブの二人を相手にするには無理があった。


「マインラート・クライス!逃げることは許さん!」


更に増えた声に反応するように、屋根の上から周囲を見渡したことで更に顔色は悪化した。


「王太子殿下………何故ここに」

「会話は王宮にて全て魔道具を通して聞かせてもらった。そして今、レイグル殿の転移魔法にてここに来たのだ。失望したぞマインラート。討伐における虚偽の報告と隠蔽。禁忌の魔法の使用。友好国要人への攻撃………やってくれたな」



この国ラングール王国の次期国王が憎悪の眼差しでマインラートを射ぬく。自国の貴族で手厚く保護していた勇者の数多くの悪行を見逃してしまった上に他国に暴かれ、国の面目を丸潰しされた怒りは計り知れない。セブンたちが乗ってきた馬車を座標に、レイグル王子が用意した転移魔方陣で王太子は騎士団も連れてきていた。その拘束のために連れられてきたラングールの騎士が踏み出そうとしている。



「ふっ………ふは………はははははははは」



その場の雰囲気に似合わぬマインラートの笑い声が響く。あまりの不気味さにみな警戒し、動向をうかがう。


「あぁ~はは、世界を救った見返りがこれか。神よ………私を何故生かしたのだ!こんな終わりを迎えさせるためなのか!?」


雨が降り注ぐ天に向かい、神に問う。しかし天はこの雨が答えだと言わんばかりに強まり、弾丸のように冷たい雫がマインラートを打ち付ける。敵意を見せる者ばかりに囲まれ、自分の力をもってしても逃げるのは難しい。下を見ると憎い男の背に頼るリタの姿と、哀れむセブンの瞳が結果を物語っていた。



「そうか………これが答えか。女神よ!私よりもあの男を選ぶのか!世界に尽くした私よりも!………………なら、私は拒絶する。壊してやる!ふざけるなぁぁぁぁぁあああ──────」

「まさか。全員引けー!結界を張るんだ!」



叫びと共に体から魔法に変換されることのない大量の魔力が溢れる。マインラートが成そうとしている事にいち早く気付いたレイグル王子はラングール側に叫び、自らは結界を展開する。



「やめるんだ!罪を償う気はないのか!?マインラート!」



セブンは罪からも逃げようとするマインラートに叫ぶ。一瞬だけ寂しげで虚ろな視線と目が合うが、制止も虚しく溢れかえった魔力は爆ぜたのだった。








数日後の各国の新聞にはこう書かれていた。


クライス公爵邸にてマインラートの魔力が暴発。動機や原因は調査中。招かれていた友好国の要人への疑惑はラングール国王太子が完全否定し擁護。なお元使用人の誰もが固く口を閉ざし、民間で得られる情報はラングール王国が発表した内容のみとなった。


この事件でマインラート、リタ、アシュレイのクライス家の3名は死亡。爆発に巻き込まれた聖女と子供は『聖女の悲劇』として広まり、使用人をも巻き込んだ罪深いマインラートの栄光は消えたのた。

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