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マジックハンド!  作者: 光輝くニワトリ
第3章 命の価値
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狩人ギルド登録!

「海斗君?何でこんな所に居るのよ?」


 聞こえてきた火野さんの声に手が止まったのだった。


 やっべぇ、振り向けねぇ…


「なぁ、どうしてこんな所に居るのか説明してもらって良いか?」


 女子陣が宿を出る際に俺達は部屋で大人しくしているように言われた。だが俺達は街を見て回りたくて宿を出た。すぐ戻るつもりだったので大丈夫だろうと思っていたのだが、まさかこんなに早くエンカウントするとは…


(ね、ねぇ!どうすんのさ!?このままじゃ僕等…)


 隣で同じように固まっていた翔太が小声で俺に聞いてくる。


(俺に聞くなよ!?…ここは誤魔化すしかないだろ。)

(上手く行く気がしない…)


 それを言ってはいけない。やってみなくちゃ分からんし…とにかくやるしか無い!


「んん?此処がギルドでござるか?」

「恐らくそうでござるな、では行くでござるよ。」

「海斗、なんでそんな喋り方なの?」

「おいサーラ、言ってやるなよ。あいつらこの場をしのぎたくて必死なんだよ。」


 その場に崩れ落ちた。


 ああぁぁぁぁ!!普通にばれてる!

 なんだこれ!?恥ずかしいだけじゃん!なんでこんな事しちまった俺は!もう普通に謝ろ……


 見れば隣で翔太も透明になってきている。穴があったら入りたいとはまさにこの事か。


「ごめんなさい、ちょっとだけ街を見たかったんです…」

「別に怒ってないわよ。どうせ2人は大人しくしているはずないとは思ってたし。」


 怒られなかった。むしろ俺達の考えはお見通しだったようだ。


「ほら2人とも、顔上げなさいよ。ギルド入りたいんでしょ?」

「おぉ!女神だ…此処に女神がいるぞ…」

「有難や、有難や。」

「ちょっ!?や、止めてよ!恥ずかしいじゃない!」


 だが俺達は止めない。後にして思えば調子に乗っていたのだろう。

 だからこそ、火野さんの表情の変化に気づけなかった。


「いい加減に止めてって、言ってんでしょうが!」

「「あだ!?」」


 恥ずかしさが限界に達した火野さんは背中に下げた杖を取り出し、俺達の頭に振り下ろした。

 頭を下げていてそれが見えなかった為に避ける事も出来ずに殴られたのだった。


 〜〜〜〜〜


 さて、気を取り直して、ギルドに入るとしよう。


 頭をさする翔太を尻目にギルドの扉を開ける。

 瞬間聞こえてくる騒音、中には何人もの人々が談笑をしたり食事をしたりしている。中には腕相撲をしている巨漢の男や、いかにも聖騎士と言った風貌の女騎士なんかが見える。


「おぉ!すっげ!これがギルドか!」


 キョロキョロと辺りを見渡していると受付らしき場所で優しげな目をした男性が手でこっち来いと招いている。


 あれは俺達に言ってんだろうか?


 視線はこっちを向いているので自分を指差し俺か?と聞く。


 男性は頷いたのでやっぱり俺達を呼んでいるのだろう。


「みんな、あの人が呼んでるんだけど。受付の人かな?」

「多分そうだと思う。行ってみるべきじゃね

 ?」

「だよな、よっしゃ行くか!」


 全員で受付に向かう。


 とそこで筋骨隆々の男に道を塞がれた。


 ま、まさか…来るのか?ラノベのテンプレ、ギルド登録時必ず絡んでくる先輩冒険者!


 その場に緊張が走る。


「お前…」


 なんだ?なんて言ってくる?やっぱり女を寄越せか?

 ちょっと言ってみたかったし丁度いい。


 顔に力を込める、準備は万端だ。


 筋骨隆々の男はこちらに手を伸ばしてきた。


「あの時の迷子坊主じゃねぇか!」

「だが断わーー」


 そして伸ばした手を翔太の頭に乗せた。


 あっれ〜?


「ジークのおじさん!?」

「誰がおじさんだ!」


 そのまま翔太と中良さげに話している。


 俺はキメ顔でその場に立ち尽くしていたのだが、肩を叩かれようやく正気に戻った。


 振り向けばメイアねぇさんが居た。


「海斗、ドンマイ。」

「止めて…それが一番俺に効く。」


 なんてこったい、このネタが分かるのメイアねぇさんしかいねぇのかよ…


「さっきから妙なポーズ決めてる兄ちゃんは坊主の仲間か?」

「そう、僕の友達。あの時探してた海斗。」

「ほぉ?兄ちゃんがか…なんでそんなポーズとってんだ?坊主の言ってた通りアホなのか?」

「おい翔太、詳しく話し聞かせてもらってもいいか?」

「あ、ちょっと用事を思い出した。話はまた後で!」

「あ!おい待て!」


 翔太に詰め寄るも姿を消してしまう。あいつはほんとに逃げ足だけは早いな。


「お、おい。今坊主が消えたぞ…?」

「あぁ、気にしないで下さい、魔法みたいなもんなんで。」

「ま、魔法か…珍しい魔法もあるもんだな…」


 ちょっと無理があるかと思いつつも話を逸らす。

 翔太にはこの世界はラノベじゃないとは言われたが、それでも異世界人が利用される事はよくある話だ。用心するに越した事はない。


「そんな事は置いといて、名前はジークさんで合ってますか?」

「おぉ、俺はジークだ。しっかしなんだ…兄ちゃんは坊主よりしっかりしてんだな?あいつときたら俺の事す〜ぐおじさんおじさん言ってくるしよぉ。」


 まぁ翔太の言うことも分からんでもない、正直言って俺もおっさんにしか見えない。というか普通におっさんだろ、この人。


 そんな内心はおくびにも出さずに右手を出す。


「聞いていると思いますが、俺は海斗って言います。よろしくお願いします。」


 握手だ。異世界でも通じるかどうか不安だったがジークさんは俺の手を握り返してくれた。


「よろしくな!兄ちゃん!」

「海斗で良いですよ、ジークさん。」

「あの〜…ジークさん、そこどいて貰えませんか?」


 ん?なんだ?ジークさんの背後から声がする。


「お?そうだったそうだった、悪いなコルア。」

「ほんとですよ、彼等に用事があるんなら後にして下さい。」


 ジークさんがその場をどいた事で声の主が見える。

 声の主はさっき俺に手招きをしていた受付の男性だった。名前はコルアと言うらしい。年は二十代後半くらいだろうか。多分俺より年上だと思うのでコルアさんと呼ぶ事にする。


 コルアさんはジークさんをどけると俺達に向かってお辞儀をした。自然俺達もお辞儀で返す。


「おや?お辞儀してくれるとは、君達は礼儀正しいですね。」


 いやいや、とんでもない。これは日本人のサガです。


「そうそう、君達を呼んだ理由ですが、君達はギルドに登録しに来たのでは?」

「あれ?言いましたっけ?確かにそうですが…」

「見ない顔ですからね、それにギルドの受付も分かっていないようでしたので。」

「あ〜、俺そんなに分かりやすいかなぁ?」

「ま、結構分かりやすいぜ?」

「私も同意。」

「そうね、見てれば意外と分かるわよ?」

「分かりやすすぎて草生えるわ。」


 みんなが口々に分かりやすいというのならそんなんだろう、後ナチュラルに翔太が居るし…


「まぁそうですね、俺達はギルドに登録したいんですよ。」

「えぇ、分かりました。それではこちらの紙にお名前を書いていただいてよろしいですか?」

 

 おっとしまった。異世界の文字は書けないんだよな、かける奴は…


「メイアねぇさんかサーラ、俺達の名前書いてくんね?」

「あぁ、そっか。お前ら文字書けねぇんだよな。ったくしゃあねぇ、オレが代筆してやるよ。」

「私も手伝う。」


 良かった、2人とも代筆を頼まれてくれるようだ。


 そうして書かれた紙をコルアさんに手渡す。


 コルアさんは紙を受け取り席を立った。そして奥の部屋へと向かう。


 数分後、奥の部屋からコルアさんが出てきた。


「皆さん、只今ご登録が終わりました。これは狩人証(ハンターしょう)です。」


 そう言って手に持った鉄の板を机に置いた。どうやらこれがライセンスの様な物らしい。思ったよりもボコボコしている。


 それを受け取るとコルアさんは笑顔を見せ、こう言ったのだった。


「ようこそ!狩人ギルドへ!」


ここ最近用事が多くて書く時間が全然ないです…まだ用事があるのでボチボチ投稿していくしかない現状ですが、出来るだけ早い投稿を目指しますのでどうぞ応援よろしくお願いします!ゴゲェェェ……

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