メイアねぇさん?にぃさん?
しばらく経って、ようやく動けるようになった俺は最初に狩った、黒猪を探す。
「なぁ、海斗…」
「ん?何?」
メイアねぇさんが話しかけて来た。
「お前強かったんだな?なんだよあの技?」
「え!?えーっと、まぁなんつうか、特別な力的なやつ?」
「…お前、転生者か?…いや、違うな。最近王国で呼ばれたっつう転移者か。」
「!?」
は?なんでバレた!?今の一言だけで分かるものか?
「分からないよ。オレだったから分かった。」
「あ…れ?俺、声に出したっけ?」
「いや、出してない。」
「心が読めるとか?」
「読めねぇ。」
「じゃあ、一体なんで!?」
意味が分からない、心を読めないのなら、なんで思った事が分かった?
「不思議か?教えてやるよ、オレの異能の力だ。」
「異能?…異能!?ねぇさんってまさか転生者!?」
「あぁ、オレも転生者だ。異能は超直感。特にお前のさっきの光る手も異能だろ?」
「う…うん。マジックハンドっていって、魔法に触れる。」
そうか、超直感か。だから何度か気づいたのか…
思い出す。俺がメイアねぇさんと話している時に何度か俺の思考に気づいた時があった。
「でも、俺の考えていることが分かったのはなんで?」
「分かった訳じゃねぇよ。ある程度の感情が感覚的に分かるだけだ。」
成る程、女の勘的なやつか…ん?待て?
「え?じゃあ何?メイアねぇさんって元男?」
「はぁ?」
「いやさ、オレって自分の事言うじゃん?これからメイアにぃさんって呼ぼうか?」
メイアねぇさんは俺の聡明な考えに感動したのか肩を震わせている。
「俺には女になった気持ちは分からないけど、せめて少しでも不快じゃ無くなるといいな、メイアにぃざあ!?」
殴られた。なんで!?
「あのなぁ、確かにオレは自分の事をオレって言うけど、オレは元から女だ。」
「へ?でもなんでオレって?嘘は良くないぜ?」
「嘘だと?元々、自分の事をオレって言ってたんだよ。そもそも、最初にあった頃に言ったよなぁ?オレは女だって。」
「俺を騙そうとしてたんだろ?酷いぜ!メイアにぃさん!」
メイアにぃさんが指を鳴らす。そして拳を引いた。
「歯ぁ、食いしばれ。」
慌てて顔を守る。
「どこの世界に自分から女だって言う男がいるんだ!」
ドスゥッ!
しかし予想に反してメイアねぇさんの拳は俺の息子にに突き刺さり俺を吹き飛ばした。
「おぅん!?」
確かに!
その通りだ。オカマだったらあり得るかも知れないが、オレとは言わないだろう。
というかまずい…俺が女の子になってしまう…
しばらく立てなかった。
〜〜〜〜〜
「今回はこれで許してやる。行くぞ。」
「あぁ、酷い。」
「お前が悪い。…なぁ、海斗。」
吹き飛ばされ、立ち上がった俺は歩き出す。と、そこでメイアねぇさんが口を開いた。
「はい?何?また殴んの?」
「お前はオレを一体どういう目で見てんだ?」
「凶暴短気おんゲフッ!」
「その…だな。ええと、なんだ………あぁー!くそ!」
メイアねぇさんは倒れ伏す俺の前で、頭をかきむきむしった。
「お前はさぁ、そう遠くない内に旅に出るんだろ?その、なんだ…オレも行く。」
「はぁ!?何言ってんのメイアねぇさん!」
「うるせぇ!行くっつったら行くんだよ!」
「……………はぁ、俺は別にいいけど、ノア師匠には言ったの?」
「なんとか説得する。お前はオレが一緒に来ることだけ考えてろ!」
無茶苦茶だ…とんでもないなこの人。
ノア師匠は説得出来るだろう。俺の時の事を考えれば賛成してくれる筈だ。だがーー
メイアねぇさんと一緒に旅か…この人凶暴なんだよなぁ
「また失礼な事考えてんな?」
「な、何言ってんの?考えている訳無いじゃん。」
「問答無用っ!」
「ほんどぅにっ!」
………あー、マズイなぁ、すげぇマズイ。
癖になりそう…
危ない考えがよぎった俺は考えるのを止め、先に進んで行ったメイアねぇさんを追いかけた。
〜〜〜〜〜
その後、ノア師匠の説得は成功し、メイアねぇさんが俺の旅に同行するのが決まった。
ノア師匠がこちらを見て笑ってきたのが少し気がかりだが…
〜〜〜〜〜
そこから更に1ヶ月という月日が経った。
俺は今日、旅に出る。
次回、閑話です。
面白いと思ったら評価、感想、よろしくお願いします!コケー!




