最悪の旅路2
本日二話目
書きたいことはまとまってるのに上手く文章に出来なくて歯がゆい
3匹のフォレストモンキーは自分達に不快感を与えていたものを始末したにも関わらず未だに嫌悪感を露わにしていた。
3匹とも一刻も早くこのような不快な死体から離れたいという思いからか、本当に死んでいるかなど満足に確認せず、死体に背を向けて歩き出した。
よし!今しかない!!やられる前にやれ!!俺はそう感じた。
このまま死んだふりをして、こいつらが立ち去るのを待ってもいいはずだ。しかし俺の歌に秘める何かがそれを許さない。
まるで本能が「やれ!やつらを殺してしまえ!」
と叫んでいるようだ。
平常時の俺からは考えられない。とても野蛮な考えだ。
これはゴキブリの本性なのか?
それとも命の危機に反して俺の頭のリミッターが外れてしまったのか?
<メッセージ>
「生存本能がLv3に上がりました。」
足に力を込めて根性で立ち上がる。さらに力を入れて3匹のフォレストモンキーへ突進して行く。
腰に差してある2本のダガーを抜いて1匹のフォレストモンキーの首を切る。
伝説の鉱物で造られたダガーなだけあってよく切れる。素人の俺が使っても真っ二つだ。
残り2匹のフォレストモンキーは状況が掴めず未だに茫然としている。
それもそうだ、さっき殺したはずの不快感の主が未だに生きているのだからな!
これを機にもう1匹のフォレストモンキーの首も頂戴する。
残り1匹、一気に始末したかったが流石にそうはいかないようだ。
既に戦闘態勢に入りこちらに手を向けて、ウォーターバレットを放とうとしている。
だが遅い!俺は予め用意しておいた唯一使える魔法、ブラックアウトを使う。
フォレストモンキーは目が見えなくなった為か打つのを躊躇った。
よし目がみえなきゃ流石に当たらんねーだろ!
俺は打線上から避けてフォレストモンキーへと突進して行く。
しかしフォレストモンキーは避けたはずの俺に向かって手を向けウォーターバレットを放った。
なんで!?見えてないはずだろ!?
そうか!索敵を使いやがったか!?また油断した!!
そう思った時にはもう遅くウォーターバレットは脳天直撃コースだ俺は咄嗟に顔の前に手を出してガードする。
普通はこんなことをしても手を貫通してそのまま脳まで届き死ぬ。
そう、普通はだ。俺は普通じゃない。何しろゴキブリと人間のハーフだからな。
スキル分泌発動!!スキル分泌、身体の表面に油を発生させるスキルだ。俺はその油を手に集中して発生させた。
するとウォーターバレットは手に当たりこそしたものの少しのアザを残す程度に終わった。
そう、水には油だ。
ウォーターバレットを油で弾いて威力を和らげたのだ。これが人間の知恵とゴキブリの能力だ。
思い知ったかクソ猿が!!
俺はそのまま突進して3匹目のフォレストモンキーの首も切り落とした。
にしてもさっきは危ない賭けだった。絶対死ぬと思った。まさか本当に弾けるとは。
倒れているとき死を覚悟したがフォレストモンキーの手に凝縮された水を見ておもっなのだ。
(これ水なら油で弾けんじゃね?)と
まさか本当に成功するとは。分泌よゴミ能力とか言ってゴメンよ。
ひと段落すると頭にあの無機質な声が流れて来た。
<メッセージ>
「クロイ ゴキのLvが5に上がりました。」
「パッシブスキル剣術を習得しました。」
「パッシブスキル生命力を習得しました。」
「アクティブスキル増殖を習得しました。」
「アクティブスキル飛翔を習得しました。」
おぉ!レベルアップしかも一気に5!!まぁ格上の相手3匹も同時に倒したしな!
スキルを確認したい所だが回復が先だ。ゴバ王国でポーションを盗んでおいて良かった。
ポーションの瓶の半分を飲んで残り半分を肩の怪我と落ちた際に強く打ち付けた腰に塗っておく。
使い方合ってるか分からんけど。
ポーションとかミスリルダガーも鑑定で詳細が見れるかと思ったがどうやら鑑定は生物限定なようだ。
普通鑑定っていったら生物にはあんまり使わないけど……
ただ大分痛みが和らいできた。間違ってはなかったみたいだな。
さて、じゃあ確認してくか。
ただ、スキルに少し怪しいのがあるな……
まず剣術、これはオッケー確認したところ剣を使った攻撃をするとき攻撃力が上がるらしい。やっと戦闘系で人間っぽいスキルだぁー!!
次に生命力
"生命力Lv1
HPが少なくなるほど被ダメージが少なくなる"
なかなかに強い生存本能と相性が良さそうだ。
"増殖Lv1[C3日]
ゴキブリを増殖させることができる"
はい!おかしい!なに!ゴキブリそうださせるって!?メリットあるのそれ!?ただただ害虫増やすだけじゃん!?しかもクールタイム3日ってなに!?長すぎだろ!?
試しに使ってみると足元にゴキブリが1匹出てきた。あれ?あんまり嫌な感じがしない……
むしろ何処と無く可愛いかも………
ま、まずいなんか人としての境界を越えようとしている気がする。
そしてこのスキル、案外使えるかも。
増殖させたゴキブリに色々命令してみると忠実に実行してくられる。右へ行けとか左へ行け、側に来いなど。
試しにに鑑定で見てみる
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ー名前 なし Lv1ー
ー種族ー ゴキブリ
HP 3/3
MP 2/2
力 1
魔 1
耐 1
速 3
運 1
ースキルー
・パッシブスキル
視覚共有
・アクティブスキル
なし
ー称号ー
クロイ ゴキの眷属
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なるほど、視覚共有はこのゴキブリが見てる物が俺にも見えるようになるらしい。
目を閉じて意識を集中するとゴキブリの視線になった。俺自身を見上げているというなんとも不思議な光景だ。
この能力、情報収集とかに便利そうだな。
ただどうやって消すんだろこのゴキちゃん。
もしかして消えないのか?
それじゃあ無限に増やせるんじゃ……
とりあえず前方500m程にいてもらおう。
最後のスキル飛翔。か、カッコいい厨二心をくすぐるぜ!
"飛翔Lv1[C5分]
空を飛ぶことができる。"
随分シンプルだな、まぁいい、発動!!
すると背中が妙にくすぐったくなった。
見てみると背中には羽が!しかもゴキブリの……
あぁ、やっぱりゴキブリか………
まぁ分かってましたけどね、飛さえすればいいさ。羽をブーンと開き飛んでみる。
おぉ!1センチ位浮かんですぐに落ちた。
なんだこれ?スキルLvが低いせいか?それとも俺が重いせいか?
よく人に羽がついても飛ぶことは出来ないって聞くしあるかも。期待させといてそれかよ。ショックだー!!
因みに現状のステータスはこんな感じ。
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<ステータス>
ー名前 クロイ ゴキ Lv5ー
ー種族 人間ー
HP 16/25
MP 18/20
力 6
耐 6
速 9
魔 6
運 5
ースキルー
・パッシブスキル
不快感Lv5
生存本能Lv3
逃走Lv1
野生の勘Lv1
潜伏Lv1
剣術Lv1
生命力Lv1
落下耐性Lv1
言語能力
・アクティブスキル
増殖Lv1
飛翔Lv1
分泌Lv1
ー魔法ー
闇魔法Lv1
ー称号ー
不快の対象
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ふぅ、ステータスも少しは上がったな。これで次の国まで少しでも楽になればいいけど。
もっと戦闘シーンを細かく描写した方がいいですかね?
次の更新は明後日です。多分おそらくきっと。
少しづつ更新速度を落としていくと思います。