また、あの時のように…
「…おっさんいる?」
営業は終わってるからか灯りはついてなく、ただ暗闇だけで何も見えない。
まぁ…こんな時間まで寝てたあたしが悪いんだけどね
あたしが言わなきゃいけないこと…
謝罪?御礼?それとも…
「おう…やっときたか。」
テントの奥…おそらく机があるであろう場所から声が聞こえた
「それで…来たと言うことは、言いたいことがあるんだな?」
「あ、え、えと…うん…」
「あるならいい、とりあえず馬車に移動しよう。ここじゃ暗すぎる。」
一旦外に出て、馬車のなかに移動した。
馬車のなかはランプが淡い光りで照らされており、お互いの顔が見える程度の灯りだった。
「とりあえずごめん…迷惑かけちゃった…でも、でもね、あたし…昨日のこと…なんで叩かれたがまだ分からなかった…今も分からないの…」
「ほぅ…」
「で、でも!おっさんについていけばわかる気がするの!だ…だから…!」
連れてって…
そう言いたかった
でも、声には出せなかった
だって、分かんないもん…今まであたしが過ごした常識はなんなのか…なんでおっさんに怒られたのか…本当に連れてってなんか言っていいのか…もう何にも分かんないもん…分かんないよ…
「おいおい…また嘘泣きか?勘弁してくれよ…俺が泣かしたみたいじゃねえか…」
「…え?」
あれ?あたし…なんで泣いてるの…?
おっさんなんか、まだあって2、3日の付き合いだよ?でも、離れてたとき寂しかったのってなんでだろ…?そして…なんで、こんなに連れてってもらいたいんだろ?
『シルフィア王女様、夕食の御用意ができましたので、大広間までお越しください。』
お城での毎日は…
『シルフィア王女様!お上手です!もしかしたら、国一の剣士になれるかもしれませんね!』
楽しかった…
『申し訳ございません!直ちにお洋服を取り替えてきます!』
でも、でも、でも、でも、でも、でも、でも!
…そうかあたし
『起きろってんだろーが!』
自分を叱ってくれる人なんかいなかったんだ
『シルフィー!お前はさぁ…ろくに店番もできねぇのか!?』
自分を同じ人間として同等にみてくれる人が…
『ん?あぁうちで働け。』
「コール…会ったときもこんな感じにあたし泣いてたよね…」
「おいおいどうした急に名前なんかよんで気持ちわりいな…」
「あの時は、嘘泣きだったけど今は気づいたら泣いてたの…ねぇ…もし、もしだよ…あたし、これから少しずつ頑張るから…ついていきたいって言ったら…また、あの時のように受け入れてくれる?」
自分がどんな顔をしてるか、分からないけど多分涙で酷い顔だったと思う。
「…お前の言いたいことはわかった…だけどなぁ…」
おっさんは悩んでるかのように腕を組み、何か考えてるようだ。
「…いいだろ、でも、1つ条件がある。それが守れるなら、またうちで働け。」
「…え?…いいの?」
「…まぁ、また同じようなことがあれば今度こそ追い出すからな。」
「ありがとうおっさん!これからあたし良い子になるもん!」
あたしは思わずおっさんに抱きついた
「おい抱きたくな!…たく…俺はお前の保護者じゃねぇってのに…」
「いいじゃん!ところでさ!条件って何?」
「ん?あ、あぁ、まぁ大したことじゃねえんだが、お前の積極態度が、明らかに見下してるつーか…バカにしてるって感じで…」
「大丈夫!言葉遣いならなんとかなる!」
「いや…ちょいとお前の過去について聞かなきゃなぁ…と思ってな。まぁ簡単に教えてくれ。」
…え?…………どうしよ。
実は王族でした!…なんて
…絶対言えない
んー…なんか…んー、もし書き直したらすいません
一度話をずらしたらなかなか商売までいかない…
あ、あとちょいとアンケートしてみようかと思いますのでよければ協力お願いしますω・ゞ
活動報告の一番上にあるので回答していただけると助かります(*´ω`*)
もし期限内にコメントが無ければ、アンケートの存在自体を闇の中に葬り去りますw