はぁ…どうしよ
「むー…何を言えばいいのかなぁ…」
無事外に出れたあたしは、夜まですることがないため、適当に町の中をぶらついてみてるんだけど、小さい町だしなにもすることがない…
そうこうしている間に昼がきたので昨晩お世話?になった(てか、そこ以外分からないから)酒場に入った。
「おう!嬢ちゃん!また食い逃げか!?」
入って早々、耳に響く声が聞こえた…
笑いながらしゃべるモジャモジャ髭の声の主は、ここのマスターだ。
この酒場は夜は他にも働く人がいるけど、昼はマスターだけのようだ。
「うー…昨日はごめんなさい…」
食い逃げで酒場内ではある種の有名人になってしまった…いや…もしかしたら捕まったときの発言が原因かもしれないけど…。
『ちょっと!掴みかからないでよ!?え?え?お金…?…………いるの?』
ちなみに、この発言のあとあたしは笑い者にされた後、憲兵所に連れていかれた。
酒場は、昼間から飲んでる人はほとんどみられないからガランとしてて寂しい感じ
酒場の大きさは大体あたしの部屋より少し小さいくらいだけど、町では一番でかい酒場らしい。
「はっは!素直に払ってくれたし、昨日は笑わせてもらったから構わんぞ!まぁうちには、ツケをいつ払うかわからん連中も多いから慣れたもんだよ。」
「えと、ここ座っていい?」
あたしはマスターの正面の席を選んだ
「おい、嬢ちゃん!マスターの正面はくせえぞぉ!」
「唾も飛んでくるぜ!」
「うっせえよお前ら!そしてオッゾは昼間から飲まずにさっさとツケ払え!」
「わーてる、わーてる…今日は持ち合わせねえからツケでよろしく!」
「はっは!手持ちがねえなら仕方ねえなぁ…明日払えよー!」
昨日はじめて来たときは、汗、タバコの臭いで驚いたが今日は人が少ないからそう感じない
「マスター?ワインとかあるの?」
「お?一応あるが、子どもには出せないぞ?子どもはミルクでも飲んどけ!」
「むかー!失礼しちゃうわ!あたしは今年で15!立派な大人なの!」
城では12歳くらいの時から飲んでいたが、あの頃は不味くて仕方がなかったけど、去年くらいからかな?飲めるようになった。
「そんな小さいのにか!?いやーこりゃ失敬した!」
「ちょっと!マスター!そんな笑わないで!あたしは小さくないし…ただ平均より少し小さいだけだもん…」
「まぁ…葡萄酒だ、ごゆっくり…食い逃げすんなよ!」
相変わらず笑いながらしゃべるから、全く説得力がない
「分かってるわよ!」
ー30分後
「嬢ちゃん…酔いが回るまで早すぎやしねえか?」
「だいじょーぶ、まだよってないおー!」
「完全に酔ってるじゃねぇか…」
ー3時間後
いまいち記憶がない…
ー更に9時間後
「むにゃ…?あれ?こんなに人いたっけ?なんか頭がクラクラする…」
「お、嬢ちゃんやっと起きたか!もう夕食の時間も過ぎてんだがどうするんだ?」
…ん?夕食…?過ぎてる…?
…あれ?……あれれ?
「ま、ま、ま、マスター!?」
「おいおい嬢ちゃん…どうしたんだそんなに慌てて。」
「今何時!?」
「んー1時回ったくらいだ、大丈夫だ、うちは後2時間は営業してるぞ。」
「いやいや!ま、ま、まずいよぉ!急いで行かなきゃ!?」
「あぁ…コールさん所か…今日のはツケでいいからさっさっと行ってこい!」
「店長!ありがとう!では行ってきます!!」
あたしは急いで、酒場を後にした。
…あたしおっさんとこにいくってマスターにいったけ?
この世界では、特に飲酒のルールはありませんが、一般的には14歳以上なら大丈夫。…といった設定です。
8月24日追記
初期設定と年齢が違うことに気づいたので修正
シルフィア15歳だったんだ…←おい