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………………なんかしゃべろうよ

「…………………………」

「……………………………………」

「…………………………………………………」

「………………………………………………………………」

気まずい…

なんかしゃべってよマックス君…

あたし自身、君がいつ呪いを受けるかという恐怖と戦ってるんだから(自業自得だけどね)

「えーと…マックス君?な、なにか変わったこととかない?」

「…特に」

「なにか面白いこととかないかな?お姉さんマックス君の話聞きたいなー!」

「…何もない」

「な、なんでもいいから!ほら、今日のご飯とか!」

「…いつもと同じ」

あー!もう駄目だ!なんであんなおばさんからこんな暗い子が産まれるのよ!

と、とりあえず今ここにおっさんとラピーさんはいないし、適当な話題を振っていくしか無いかな

「いい天気だね!」

「…そう?」

「これ!店の御菓子だよ!美味しいから一緒に食べよう!」

「…いらない」

「そういえば薬ってどんな味がするの?」

「…甘い、とても甘い味」

「へー、も、もしかして今日の薬の味変わってた?」

「…変わらない」

あぁ!もう!うざったい!

もう!なんなのよ!おっさんはいったいなんの話してるのよ!

弟だってこの子くらいのときは御姉ちゃんだーい好き!って可愛らしかったのに…同じくらいの子なのに全然可愛くない!

城のメイドたち結構聞き手上手だったような…

『あら?シルフィア様?可愛らしい指輪ですね。』『でしょでしょー!お父様に買ってもらったんだ!』

『あらあら、とてもお似合いですよ、大事にしてくださいね。』

『うん!絶対なくさないもん!』

…たしか一週間でなくしたんだっけ

昔のことを心の中で笑って参考になりそうな部分を考えてみた。

相手の装飾品…してるかしら?

今まで気づかなかったが、マックス君は首から銀色の十字架のペンダントをぶら下げていた

「その十字架のペンダントかっこいいね。誰かのプレゼント?」

…反応はどうかな?

「…やっぱり。」

「やっぱり?」

「…かっこいいでしょ!これ、お母さんに貰った唯一のプレゼントなんだ!」

マックス君は、今までの暗いのが嘘みたいに明るい笑顔で、そしてペンダントのことを嬉しそうに教えてくれた

「このペンダントね!なんか魔除けの効果があってヴぁんぱいあって魔物によく聞くんだってさ!それでそれで!…あっ」

マックス君は何かを思い出したかのように口に手を当てて

「…貰った」

いつもの口調に戻った

「ちょ!お姉さん怖がらなくていいから!もっと詳しくその話聞きたいな。」

「…いいの?僕には魔王が憑いてるらしいし、こんな…僕みたいな呪われた子が、普通の子みたいに楽しく会話して?お姉さん呪われちゃうかもよ?」

「…いいに決まってるじゃん!マックス君が話したいんでしょ?だったら呪いなんてどんとこーい!」

「ははっ!お姉さん少し変わってる!」

マックス君が、はじめて見せてくれた笑顔

それは、普通の笑顔だけど心のそこから笑ってる偽りのない普通の笑顔のように感じた

「あたしの名前はシルフィー、お姉さんでもシルフィーでも、どっちでもいいからね!」

「シルフィーちゃん、改めてよろしく!僕はマックスでいいから!」

「ちゃんは止めて!」

「え?シルフィーって何歳なの?」

「あんたねー普通乙女に年齢聞く?まぁ、15歳だけど。」

「え!?その身長で!?…ってきり同い年くらいかと…」

「マックス君…表に出ようか?」

「じょ…冗談ですよ…」

「それで、ペンダントのこと途中だけど続きは?」

「このペンダント、幸せを呼んでくれるんだって!…まー嘘みたいだけどね。」

「嘘?」

「だってそーじゃん!呪いにかかって、呪いのせいで友達は喋るな、あっち行け、大人たちは近づくな呪われるぞ…唯一話してくれる人たちも話題は呪いのことばかり…死にたくても死んだら魔王がーとかで見張られてるし…もう嫌だ」

こういうときどう声かければいいんだろ…

ただの暗い子かと思ってたけど、本当は明るく少し失礼なお喋り好きな子なんだ…

「マックス…」

「ってこんなこと、シルフィーにいっても仕方ないよね…でも、すっきりしたよ。ありがとう。…お母さん達終わったみたいだし帰るね…」

「また、話したくなったらいつでも来なさいよ!お姉さんがいつでも聞いてあげるんだから!」

「…うん!」

マックス君のいった通りおっさん達は話をしながらこちらに向かって歩いていた

そのまま、ラピーさんとマックスは馬車に乗った。

「さて、それじゃあラピーさん、また来年お願いします。マックス君元気でな。」

「マックスじゃあね!」

「……………」

マックス君は最後は結局無言だった

でも、マックス君が無理をしているのがよくわかった…

「おっさん…」

「どした?」

「マックスの家はどこ?」






ただいま5話まで修正完了

完了次第一気に変換しますー

…てか、間に合わない、間に合わないと言っておきながら最近は週1投稿…

一応リア用は大方片付いたから、あとは寝落ちとの戦いですね(苦笑)


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