大丈夫!…よね?
「おい、シルフィー。一応言っとくが無礼の無いようにな!」
「わ…分かってるわよ。」
「なら、いいんだが…」
「なに、そのいかにも信用してない言い方!?」
先程までおっさんの説明を聞いて、話をずらすために言ったのにまさか本当に来てるなんて…
先程までは注意しなければ分からなかった馬車も、今は前を見れば馬車が視界に入るほどの位置まで来ている。
「まぁ、無礼つってもただ薬飲ませる間の話し相手になってやればいいだけだからな。…流石のお前でも問題は起こさないと思うぞ。」
「はいはい。適当に話してればいいのね。」
「そうだな…変人同士気が合うかもしれないな。」
「誰が変人よ!」
ったく…ここが王宮なら即刻打罰を与えるところなのに…てかあたしって変人に見えるの?
なんかショック…
ヒヒーン!
おっさんと話して一人ショックを受けてる間馬車は、目の前まで来ていた。馬車は、白い馬が二匹引き、かごの部分はかなり立派な物で、あたしが王宮にいた頃に乗っていたものには劣るが、それでも大臣クラスが使ってるものと同等なものだ。これほどの大きさの馬車を使えるってことは金持ちなのかな?
馬車は止まり、扉から出てきたのは女性だった。
女性といっても、おばさんでラグビーボールみたいに丸い体型をしていて、顔もブルドックのように垂れており紫のとても派手な服装を着ている、それに髪の毛は染めてるのか紫色で自らおばさんとアピールしてる…いっちゃ悪いかもしれないけど不細工だ。
「お待ちしてました。ラピーさん…息子さんの様子はどうでしょうか?」
「お陰さぁまで、元気でござぁいますよぉ。コ~ルさぁん今年もうちの子をよろしくおねがぁいいたしまぁす!」
見た目を裏切らないしゃべり方だった…笑わないのを耐えただけで充分な成果と言えるだろう。
「…んん?あぁら?コォールさぁん?まさか子どもでぇすか?」
「ん?あぁ、いや、違いますね。ちょっと訳があって知人から預かってる。…ほら、シルフィーラピーさんに挨拶しとけ。」
知人から預かってる??…あたし拾われただけだし。
「シルフィーです。今日はよろしくお願いしますー。」
「あぁ…もうちょい心込めて言えねえのか…あぁラピーさんすみません、普段は礼儀正しいいい子なんですけどきっとラピーさんが美しすぎて嫉妬してるんですよ。」
「あらあら!コールさぁん!誉めてもなぁにもでなぁあざますよぉ!」
オホホホホ!っと本でしか聞いたことが無いような笑い声で、喜んでるがこんなおばさんに嫉妬するほど病んではない。…にしてもおっさん普段のしゃべり方と違いすぎて少し気持ち悪い。
「ところで、マックス君は?」
「んん?あらぁ?まだ、出てきてなかったざぁますか?マックス、はぁやくでぇてきなさぁい、コ~ルさぁんとしぃーるひぃちゃんが待ってるわぁよー。」
…………………………
「おっさん…出てこないよ?」
「ん?あぁ、いつものことだからな。…まぁ少し引っ込み思案なところがあるから仕方ねえ。」
五分ほどしてやっと馬車の扉が開いた。
出てきたのは男の子だった。
馬あたしより身長が高く…あと髪が茶色…ルピーさんが衝撃的なのに対しマックスは特徴がない。
ごくごく普通の子としか言いようがない見た目だった。
どこにでもいそうな顔、平均的な体型だった。
「はいはい!マックスちゃぁん!挨拶するざまぁす!」
手を叩きながらそう言うラピーさんを尻目にマックスは黙ったままだった。
…てか、こんなおばさんから、こんな子が産まれてくるって…突然変異か何かだろうか。
例えるなら豚が鳴かないヒヨコを生んだくらいな感じかな。
あたしが一人でラピーさんを侮じょ…嘲笑…もといラピーさんのことを考えてたら(決して、百合ではない)マックスはボソボソと話始めた。
「…コー…さん…よ……くお…しま…。」
「おう、よろしくな!」
「…は?おっさん?いまこいつなんていったの?」
「シルフィー…こいつじゃなくてマックス君だ。…いやー悪いね、うちの馬鹿は少し頭が飛んでるみたいだからな。」
「誰が頭が飛んでるのよ!」
「別に…気にしてないよ。」
今度は聞き取れた。てか声がちっちゃい…集中してなんとか聞き取れる。さっきみたいに、他のことに少しでも気にしてたら断片的にしか聞こえないみたい。
「それじゃ、今年も薬飲んでこの魔方陣の上に30分座ってれば大丈夫だからね。」
いつのまに書いたかは知らないが、こちらの馬車の中に椅子が置いてありその下に魔方陣が書かれていた。
「じゃ、薬飲んでね。」
おっさんはそう言うと、あたしが調合した薬を渡した。
あたしの調合した薬…
…忘れてた
適当にブルーポーション混ぜたんだっけ…
言わなきゃ!…でも言ったらダメ…いやいや!でももしかしたら他に手が…でもまた怒られるのは嫌だし大丈夫と信じればなんとかなる!気を持てばきっと大丈夫!大丈夫!
「おう、飲んだか。じゃあ座って待っといて。俺はラピーさんと話すことがあるからマックス君はこのお姉ちゃんと待っといてくれ。」
…よね?
少しサボってましたw
間に合うか際どい気がしてきました…
今回は少し書き方を変えてみました。あと、シルフィーの性格…というかしゃべり方が少しおかしいかもしれませんが一応理由があります。
近々、、4~6部、この話以前の話微修正をしようかと思います。
といっても、わざわざ戻らなくても大丈夫のようにしますが6部だけは書き直すに近い状態なので読み直してもらうように促すかもしれません(^^;
ま、今回のシルフィーの態度ら6部書き直した後になります。いくら小説の世界だといっても会って2日の人に心を許せるかな…?と6部書いた時から思ってましたがそのときは、シルフィーは孤独感じてたってことでいいやwみたいな軽いノリでしたが後々やっぱり書き直したくなりました(^-^;
期限が無いからといい、無計画に進めていった結果です。申し訳ないです(>_<)
今後は今回のように今までの話を全て修正しよう!みたいなことは無いと思いますが、愛想尽かさずこれからも読んでいただければ幸いです。