■ 第六話 「生存拠点確保しよう!」
(▭-▭)φカタカタ:きゃあ?!
俺たちは川の方へ向かった。
「早く水見たい」
竜星が先頭でズンズン進む。
「待て」
涜朱が止める。
「なんだよ」
「モンスターが水辺に集まる可能性がある」
竜星がピタッと止まる。
「……先言えよ」
「今言った」
相変わらずのやり取りだ。
数分歩くと、森が少し開けた。
「お」
竜星が声を上げる。
そこには川が流れていた。
透明な水。
幅は十メートルくらい。
思ったより大きい。
「水質は……」
涜朱がしゃがむ。
手ですくう。
少し匂いを嗅ぐ。
「とりあえず見た感じは問題なさそうだな」
「飲める?」
竜星が聞く。
「煮沸すればな」
「そんな知識どこで覚えた?」
「義務教育」
「またかよ」
「おまえも受けてるだろ?(笑)」
俺は周囲を見る。
川。
石。
木。
「ここ拠点に出来そうだな」
竜星が笑う。
「お、キャンプ?」
「キャンプじゃない」
「生存拠点だ」
涜朱が川の上流を見る。
「水源がある」
「視界も少し開けている」
「防御もしやすい」
少し間を置く。
「悪くない」
俺は頷いた。
「じゃあ今日はここだな」
竜星が川に近づく。
「うお、冷た!」
手を突っ込んで騒ぐ。
「子供か」
涜朱が呆れる。
そのとき。
俺の頭の中で表示が出た。
【一定数のモンスターを討伐】
【スキル獲得条件を満たしました】
「……ん?」
竜星が振り返る。
「どうした?」
「いや」
俺は小さく呟く。
「ステータスオープン」
===================
名前:神無月 龍凱
種族:人類♂
レベル:3
HP:110
MP:25
スキル
<剣術Lv.2>
<速読Lv.5>
<算術Lv.7>
<言語理解Lv.2>
<記憶力上昇Lv.4>
<短剣術Lv.2>
<気配察知Lv.1> new
ユニークスキル
<創造魔法>・<器用貧乏>
===================
「ほう」
新しいスキル。
<気配察知>
便利そうだ。
「またなんか出たのか?」
涜朱が聞く。
「まあな」
俺は軽く説明する。
「気配察知」
竜星が目を輝かせる。
「お!」
「レーダーじゃん!」
「そんな感じだな」
試しに意識を集中する。
森。
風。
水の音。
――そして。
「……」
「どうした?」
涜朱が聞く。
俺は森の奥を見る。
「何かいる」
竜星が棒を構える。
「モンスター?」
「いや……」
少し違う。
足音。
数。
「人だ」
二人同時に言う。
「マジ?」
「たぶんな」
気配は三つ。
俺たちと同じくらいの距離。
向こうも気づいているのか、ゆっくり近づいてくる。
竜星が小声で言う。
「クラスメイト?」
涜朱が答える。
「可能性は高い」
だが。
森の奥から出てきたのは――
見覚えのない三人だった。
鎧。
剣。
そしてローブ。
完全に。
「……冒険者?」
向こうもこちらを見て止まる。
一瞬の沈黙。
そして剣を持った男が言った。
「おい」
「お前ら」
警戒した声。
「なんでこんな森にガキがいる?」
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