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■ 第十一話 「馬鹿と鋏は使いよう(笑)」

 応接室を出たところで、シャルさんに呼び止められた。


「ちょっといいかしら」


 どうやら報酬の分配らしい。


「えっと、今回の報酬は金貨百枚でした」

「それで、私たちが金貨三十枚。あなたたちが七十枚でいいかしら?」


 こういう細かいことは、どうやらシャルさんの担当らしい。


 俺は一瞬考えてから答えた。


「僕たちはそれで構いませんが……シャルさんたちはいいんですか?」


「いいのよ。そもそも、もらえるだけでありがたいし」


 そう言って、ぼそっと呟く。


「……スライムの酸で、結構装備も消耗したからね」


 なるほど。


 ダンジョン攻略って、思った以上に金がかかるらしい。


「わかりました」


 俺は頷いた。


 そしてふと思いつく。


「そうだ!おすすめの店とかあります?」


「武器屋とか防具屋とか……あとは宿屋とか、行きつけの飲食店とか教えてもらえると助かるんですが」


「おう!任せろ!」


 勢いよくカインさんが割り込んできた。


 どうやらこの分野はカインさん担当らしい。


 ……なんか、すごくカインさんらしい。


「ありがとうございます!」


 竜星がしっかり頭を下げた。


 ――だ、と?


 え?


 思わず竜星の顔を見た。


 慌てて竜星の体調を確認する。


 特に異常はない。


 ……まさか。


 異世界でレベルアップしたことで、少し頭が良くなったのか?


 それとも、異世界という環境が影響しているのか?


 多少は物事を考えられるようになったのだろうか。


 ……まあいい。


 この疑問は後にしておこう。


 ◇


 しばらく歩くと、いかにもそれっぽい店に到着した。


「ここが俺のおすすめの武器屋だ」


 カインさんが胸を張る。


 こういうところはやっぱり――


 ドワーフだよな!


「おーい!モッスン!」


 カインさんはそう叫びながら店の中へ入っていった。


 俺たちも後を追う。


 すると奥から出てきたのは――


 はい、出ました。


 ドワーフのおっちゃん。


「なんだ、カイン?」


「ちょっとこいつらにおすすめの店を紹介してほしいって言われてな」


 そう言ってカインさんが俺たちを指さす。


 ドワーフのおっちゃん――モッスンさんがこちらを見る。


 少し嬉しそうだ。


「ほう?お前がか?」


 俺は軽く頭を下げる。


「いえ、このバカどもにも作ってほしいです」


 竜星と朱を指さす。


「こいつには片手半剣(バスタードソード)を二本」

「もう片方には拳甲(ガントレット)


 そして自分を指す。


「俺にはタガー二本と片手半剣(バスタードソード)一本をお願いしたいです」


 モッスンさんが腕を組む。


「材料はあるのか?」


「あります」


 俺はアイテムを取り出した。


 ウルフの牙、毛皮。


 それから――ハサミ。


 ……そういえば。


 よくこんなもので竜星たちと今までやってこれたな。


 バカとハサミは使いよう。


 こういうことを言うのかもしれない。(笑)


 ついでに財布に入っていた日本の硬貨なども出しておく。


 モッスンさんが興味深そうに眺めている。


「で、少しデザインのアイデアがあるんですが……いいですか?」


「ほう。言ってみろ」


「まずタガーですが、このハサミを分解して二本に分け、それをベースに作ってほしいんです」


「まあ、そのつもりだ」


「さすが!」


 俺は続ける。


「このタガーは左手の籠手の、手の甲の部分に収納できるようにしてほしいんです」


「それで、このチェーンを参考にして回収可能にする」


「近距離だけじゃなく中距離も想定しているので、思い切り振り回しても壊れないようにしてほしい」


「右側は籠手の下側に収納口を作って、そこにも同じようにチェーンを仕込む感じで」


「あと、手を下に向けても落ちないけど、握れば抜けるような仕組みにして……」


 俺は机の上でサラサラと線を引く。


『設計図描いてる!?』


 竜星とカインさんの声が重なった。


「で、こんな感じなんですが……作れそうですか?」


 モッスンさんはニヤリと笑った。


「舐めるなよ?」


「わしが作れないわけがない」


「明日までには作る!」


「久しぶりに創作意欲が湧いたわい!」


 すごく嬉しそうだ。


 その横で竜星が不満そうに言う。


「あの……俺の武器、雑じゃね?」


 俺は首をかしげた。


「え?お前、こんなふうに作ってほしいって考えられるの?」


「え?無理」


『だよな』


 俺とモッスンさんの声が重なった。


「二人で言うのやめてくれ!」


 竜星が涙目で抗議する。


 まあいい。


「じゃあカインさん、おすすめの飲食店紹介してください」


「お腹すきました!」


「……お、おう」


 何回目かもう数えていないがカインさんが少し引いた顔をしていた。


 ……たぶん気のせいだ。


 たぶん。

最後までお読みいただきありがとうございます!


(▭-▭)φカタカタ:中学生時代ノートの端っことかにこういう設計図書いていて探したら見つかりました


(▭-▭)φカタカタ:封じられた過去がぁ⋯。(笑)


ブクマ&反応&コメント待ってます!


【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にしてくれるとまじで喜びます!


ゴホン、失礼。


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