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《鉄の騎士》の戦いを見学する。

 私と《鉄の騎士》の面々がスニエスから旅に出て15日は経過した。

 道中にあった村で宿泊することになり、《鉄の騎士》の面々が資金集めをしようとなり、村長からの困りごとを聞いたら森でゴールドボアが村まで来て、畑なんかを荒らしにくるとのことで、森に分け入った彼ら。

 私も《鉄の騎士》の面々についていって見学したいと言った。

 ザルシュ達に危険だからついてくるな、と叱られた。

 しかし、15日の間に魔物(モンスター)に襲われ、守ってもらったことはあるが怯えて見れたことがなかった。

「自身の命は自身で守ります。危険なことに首は突っ込みません」

 と誓って、ザルシュ達がそれならついてきても良いと折れて討伐依頼に同行出来た。


 ゴールドボアは成人よりも大きいらしく金色の体毛の口の左右に牙を生やした猪とのこと。


「子供もいるらしいから気を付けろよ。すばしっこいから眠らせよ」

 ザルシュが後ろにいるパーティメンバーと私に注意する。

「わかっておる。ブルンスが眠らせずに攻撃しないか心配だ」

 ペレークスが子供ゴールドボアを殺すかもとブルンスを心配した。

「なんで俺だけ心配されなきゃならねぇ、ペレークス!メルンスの方が子供ゴールドボアを刺激する可能性があるだろ!」

「私がどうして子供ゴールドボアを刺激するのさ!そんなことするもんか。あんたみたいなヘマなんかするもんか!」

「なんだと!メルンスの失敗に比べりゃ俺なんて——」

「なにを!!ブルンスよりヘマはやらかしてないよ!ふんっだ!!」

「おいおいやめろ!戦闘前に喧嘩してどうする、興奮してたら気づかれるだろ。喧嘩をするなら討伐後にしてくれ」

「はい〜」

「はぁい〜」

「ブルンスさんとメルンスさんっていつもこんな感じですか?」

「いつもこんな感じじゃないけど、喧嘩は多いわね」

 私の質問にジルシュが応えた。


 私たちは無言で森を歩いていく。

 森の変化を逃すまいと脚音すら立てないで歩いていく。

 1kmほど歩いたころ、ゴールドボアの群れが見えてきた。

 丁度良いところに茂みがあり、姿を隠す私たち。

 ザルシュがメルンスに声を潜めて指示を出す。メルンスが離れていき姿を消した。

 3分も経たずに戻ってきたメルンスが地形やゴールドボアの数などを報告した。

「ブルンス、盾でゴールドボアの攻撃を受けて隙を作れ。見計らって剣で斬る。様子を窺って弓で攻撃出来ればしてくれ」

「おう、リーダー!」

「ジルシュはここでメルンスらを守ってくれ。俺らが危なくなったら魔法をぶっ放て」

「わかったわ、リーダー。気を付けて」

 ザルシュが茂みから飛び出し、ゴールドボアに突進して斬りかかった。

「おりゃあー!おりゃあおりゃあー、おりゃあーッッ!!」

 数秒遅れてブルンスが茂みから飛び出し、ゴールドボアの群れに突撃していき、大楯を構えてゴールドボアに当たっていく。


 隙を見てジルシュが魔法を放った。

 空中に水が現れ、三角錐の形になるとゴールドボアに飛んでいく水だった。

「10連ウォーター(ショット)!リーダー、放ったよ!」


 《鉄の騎士》の面々は少ない傷を負ったが致命傷になる傷は受けず無事だった。

 15頭のゴールドボアは村から借りてきた搬送の木の板に載せて解体人の自宅まで届けた。

 村長からゴールドボアの討伐依頼の報酬を貰った《鉄の騎士》の面々は宿に戻った。

 私は魔物の解体を見学したのだった。

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