森を焼くなと叱られた
メグリ達がティークルスに滞在している頃の、《屍霊人の棺》という冒険者パーティ一行は、森に赴いていた。
「リーダー、オーク王らとか遭わないよな?」
「それは分からん。情報が正確に聞けなかったからな、カルネオ。いつも通りに依頼をこなせれば被害はでんだろう。アヴァント、しっかり覚えていくんだぞ」
カルネオが森を進みながらダーガクに聞いた。
「分かってますよ、ダーガクさん。ルーダ、さっきからそわそわしてますがそろそろ落ち着いてください。ダーガクさんもなんか言ってやってくださいよ!」
話題を振られたアヴァントがそわそわして落ち着かないでいるルーダにイラついてダーガクに当たった。
「はい、はい分かってます努力してます……」
ルーダが上擦った声で落ち着かせようと努めながら、オークの集落へ進んでいく。
「これじゃいつも通りにいかないって……オークごときでそんなじゃあ——」
サフィが髪を掻きながら、ルーダの落ち着きのなさに呆れて進んでいた。
集中力を欠いたサフィが、オークに棍棒を振って攻撃をされた。
オークが攻撃した棍棒の一撃で、サフィが呻いて地面に倒れ掛かる。
サフィに攻撃をしたオークめがけて、カルネオが弓で矢を放ち、命中させる。
オークが呻いて地面に倒れる。
ダーガクがサフィに駆け寄り、肩を貸し、先を進んだ。
「余裕こいて集中力を欠いてるからこうなる!お前の力が必要なんだ、ベリルスが追いつくまで耐えろ!!」
ベリルスがサフィに追いつき、治癒を施し、戦場に復帰したサフィ。
オークの集落に到着した《屍霊人の棺》のメンバーは樹の陰に身を潜め、突撃するのを待った。
ダーガクの合図で、攻撃出来るメンバーがオークの集落に攻撃を放った。
カルネオが魔法を纏わせた何十本の矢を放ち、サフィが火魔法を放って、ルーダが水魔法を放って、オークを殲滅する。
逃げてきた数体のオークを、ダーガクが長剣で斬り、倒していく。
依頼を終えれたという安堵で気が抜けた《屍霊人の棺》の面々に怒鳴り声が聞こえた。
火で燃えていない方向から、怒鳴り声が聞こえ、その方に向くと、冒険者パーティらしき女性の群れがいた。
「お前らか!!此処で火を放ったのは!!この馬鹿者共。此処はラウキさんが大事にしている森だぞ!!香草が焼けるだろうが!!さっさと鎮火しろ、お前ら!!!」
赤髪の袖のないベストを着た三白眼の女性が、一方的に怒鳴った。
紫髪の弓を持った女性が、赤髪の女性の言葉に同調した。
「鎮火したら、さっさとこの森から去れ!!オークの集落を潰したことは感謝する」
ダーガクらは森の火を鎮火させてから、森から去った。
ダーガクらが赤髪の女性率いる冒険者パーティを知ったのは、森を去って依頼の報酬を受け取って酒場で呑んだ時だった。
《屍霊人の棺》がS級冒険者パーティになっていない頃です。
屋敷も持っていません。
赤髪の女性らの冒険者パーティは、ラウキの店で働く者達です。




