《鉄の騎士》が巻き込まれたのは勝ち目のない戦争
メグリがティークルスを散策している同時刻。
アウストルミのブリーヴィーバで《鉄の騎士》の面々はある戦争に巻き込まれていた。
敵側の青い鎧を着た兵士達をザルシュらが薙ぎ払っていく。
ブリーヴィーバの街並みは炎が放たれ、ほとんどの建物が半壊していて、炎が昇って黒煙が立ち昇っている。
「なんで戦争に巻き込まれた。チッ……あいつらは無事なんだろうな」
ザルシュは自身の愚かさを嘆き、舌打ちをして、パーティメンバーを心配する。
「おぉぉっっ!!」
「うりゃぁああっっ!!」
ザルシュは、向かって駆けてきた敵の兵士を長剣で斬っていく。
長剣で斬られた敵の兵士は、地面に倒れたままで立ち上がってこない。
味方の兵士の姿が、見当たらない。
《鉄の騎士》の面々のスケットに向かうため、走り出したザルシュだった。
「おぉーいぃっブルンス!!どこだぁーっっジルシュ、メルンス!!いるなら声をーっっペレークス!!どこだーお前らぁ!!」
被害が酷い場所に着いて、叫び続けた。
「リーダーぁぁ……ここだぁ」
ブルンスの声が微かに聞こえ、声が聞こえる方に走り出し、倒壊した建物の壁の下敷きになっているブルンスを見つけた。
「なんとか見つけた。ハァハァ……ジルシュ達はどこか分かるか?ハァハァ……」
「戦って逃げるのに必死であいつらがどうかは——。ハァハァ……リーダーぁぁ、メルンスやペレークスは戦えねぇ……ハァハァ」
「そうだな。早く合流を——」
「おぉうっ、まだ無事な奴がいるじゃねぇか!」
黒いコートを羽織った黒髪を逆立てた男性が元気に叫んで襲ってきた。
相手の得物も長剣で、ザルシュは攻撃を受ける。
「うぅぅっっ……あぅっ……おぉめぇっっ!!」
「薙ぎ払えるか?おぉう!?」
ザルシュは踏ん張るので精一杯だった。
「っっ!?だぁぁ誰だお前ぇぇーっっ!?」
相手の薙ぎ払いで飛ばされたザルシュだった。
「あぁうぅ……」
ザルシュが吹き飛ばされ倒れて呻き声をあげると、相手の男性が自己紹介をする。
「俺ぁ《暴れる鯱》ってぇ冒険者パーティのバウディートだ!」
「《暴れる鯱》!?あの……かぁ?」
《暴れる鯱》という冒険者パーティはA級冒険者の集まりだ。
「知ってんのか、お前?ハハッ!!だったら降参するかぁっっ!!」
勝ち目がない。
ザルシュはそう悟った。
口内が鉄の味がする。
懇願された兵士には悪いが、降参をしようとする。
「アンタらとは戦わない。約束す——」
バウディートが近づいてきて、長剣を振り下ろそうとした刹那、敵意のある水の玉がバウディートの身体を突き抜けようとした。
バウディートは10個の水の玉を壊していく。
ザルシュとバウディートの付近が水で濡れる。
「リーダーぁ良かった……」
ジルシュの10連ウォーター弾だった。
バウディートがジルシュに攻撃を仕掛ける気配が分かり、ジルシュに攻撃を与えるなと指示を出す。
バウディートが、ジルシュに攻撃をするのを阻止した。
バウディートが退いて、戦闘が終わった。
《暴れる鯱》の脅威を知った《鉄の騎士》だった。




