カステ村の池を【浄水】へ
私たちは宿屋でクチェーリスと別行動をとる事にした。
私とジェルズは村長の元に赴いた。
「メグリさん、そりゃ汚染されているが……」
「【浄水】されていたらそれはそれでいいの……それにしても長閑ですね、此処は」
カステ村の村長の自宅に到着して、玄関扉をノックした。
しゃがれた声が聞こえ、出てくる村長。
「誰だい?まったく」
「こんにちは。メグリっていいます。汚染された池とかってあります?」
「こんにちは」
「この村は汚染された土地じゃ。ないことぁ、ないが。そんな格好で、池の浄水なんてぇ行えるのかい?」
「やれますよ。何処にあるか教えて貰えません?」
村長が奥へ消え、すぐ戻ってきた。
「ほれ、この村の地図じゃ。そこのでかい者、此処には旅の者がそうそう来ない……オークの群れが汚染された池の辺りに棲みついた。討伐してきてくれんか?」
「あぁ、わかった」
ジェルズが村長に力強く頷いた。
私とジェルズは村長の自宅を後にして、池へと赴いた。
「メグリさん、オークの群れが池に——」
「そうですね。オークかぁ……」
森に入っていき、歩いていく。
池に到着するまでオーク以外の魔物は姿を見せず、戦闘にならなかった。
池に到着するが、オークの姿を見掛けない。
池の縁に近付き、腰を屈め、紫色に染まった水に手首まで突っ込み、【浄水】と綺麗になるまで唱える私だった。
「【浄水】ー!!【浄水】、【浄水】ーっっ!!」
私の叫び声を聞きつけたのか、オークの群れが姿を現した。
「前に出てくるなよ、メグリさんっっ!!」
ジェルズが叫んで、剣を鞘から抜いて構える。
オークは3Mの個体が7体、2Mの個体が8体だった。
2Mのオークが3体、ジェルズに襲いかかって、棍棒や長剣を振り下ろしてきた。
ジェルズがオークらの棍棒や長剣の攻撃を受け、弾いた。
「タラタラしてらんねぇなぁ!!」
ジェルズが叫んで、オークらの群れに突っ込んで私に注目がいかないように立ちまわる。
ジェルズのおかげで、オークらが私に向かってくることはなかった。
【浄水】を終えた池は、底が透ける程透明な水に変わっていた。
脳内にアナウンスは聞こえなかった。
レベルは上がらなかった。
ジェルズがオークらと戦っている間、森へと駆けて、隠れた。
ジェルズが15体のオークを討伐して、村の中心部に戻った。
村長の自宅に戻り、村長に会う。
「もう終わったのかい。ありがとうね」
村長が村の青年に池へと向かわせた。
後のことは明日に回して、宿屋へ戻った私とジェルズだった。
夜に宿屋の食事場のカウンターで夕食を摂り、就寝した私たちだった。




