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《五恐指》の集会

 《五恐指》のアジトとなっている洞窟に《五恐指》の幹部と部下が一同に会する。

 背もたれが長い椅子にふんぞり返って座るゼメスが隣に座る陰気な老人に声を掛け、姿を見せた《五恐指》の幹部の一人に野次を投げた。

「スドラバ様よォ〜レドゥスが来るなんて珍しいよな!あの御方はこんなキモいもんまで招集するとはどういうつもりだ?レドゥス、見るたびに寒そうに身体ァ震わせてるが寒かァねェぞ今はよォ〜!」

「レドゥスが来たのも珍しいが、《幽鬼》が欠席とはまた珍しい」

「ヴェリュ様が来てないとは……ケッケッケ。それは寂しいですな。ヴェリュ様を目当てに来たのですが、残念です。ゼメス様も来てるとは珍しい……ズヴァイグズネ騎士団と相見えたそうですが、どうでしたか?」

 レドゥスが身体を震わせながら、ゼメスに訊ねた。

「大したことねぇ連中だったぜ。ヴェリュが最中に止めやがって、殺り損ねたぜ!!」

「ケッケッケ。怖いですね、ゼメス様は。スミルシュ様は相変わらず欠席で?」

「だろうな。まとめることに長けておらん面々でまとまるとは思えんが……」

 しゃがれた声でレドゥスの質問に応えたスドラバだった。

「ゼメスよ、我らの組織のローブはどうした?燃やしたか?」

「ヴェリュに脱げって言われて渡したままだ。今度アイツに会ったら返してもらおう」

「お前さんは戦闘狂だからな。そうして貰え。福音書になんと書いてある?」

 スドラバがゼメスとレドゥスに顔を向け、訊いた。

「今度の指令は——」

「次のご命令はと——」

 ゼメスとレドゥスが福音書を開き、白紙の頁に視線を落とす。


 スミルシュとヴェリュは残りの崇拝していた者の遺骨を奪取していた。

「《幽鬼》の奴ゥ気に食わねぇ!妾相手にあんなこと抜かしやがって」

 ミディアムのオレンジ髪を揺らしながらヴェリュに対して愚痴を吐いて、大鎌を振り、相手と戦っていた。

「誰のことを言っているゥゥッッ!!俺との戦いで他のことォ考えんなァァーー!!」

 顎に髭を生やした鎧で武装をしている中年男性がスミルシュに長剣で対抗していた。

「お前らは何者だァァ!?なんの為に此処を落としやがるゥゥッッ!!」

「暁の脅威をこの全土に知らしめる為にあの御方を起こすんだよ、くそ爺ィィ!!妾は《五恐指》の一人ィィスミルシュだァァ!!平和ボケしたお前らに負けるか!!」

「《五恐指》ィィッッ!?ズヴァイグズネ帝国が滅亡しかけたのはお前らの仕業と聞いたぞ!!」

「ズヴァイグズネ帝国ゥゥッッ!?妾はその帝国に関係してなんかねぇよ!!それよりもおされてるぞ!!」

 中年男性の攻撃はスミルシュに入らないで、体力を消耗していく。


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