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第1章 極道の幕開け

「まてー!この金パクリ野郎が!」

「誰が待つかよ!このチンピラが!」

くそっ!あいつ早すぎる。逃げ足だけは、

世界チャンピオン級だな。でも今度こそは

逃がさないぞ。だって今回の件で成果を

出さないといよいよ俺の小指が危ない。

「はぁはぁ、あいつどこに行った?」

数十分だろうか?東京の街、渋谷であいつを

見失った。やばいな。ここで見失うと標的は、

逃げられ、俺はカシラに怒られる羽目になる。

(どうする俺?このままだと何も成果が

ないぞ。しかも2週連続。本当やばい!)

俺はいつもやばい状況になると、マイナスなこと

しか考えなくなってしまう。もしかしたら

これのせいで成果を上げられないのかもしれないな。そんな俺のところに一つのクルマが

やってきた。


「おお!兄貴!どうしたんすかこんなところで?」

俺の舎弟、鎌倉大輔だ。こいつは、カシラに

気に入られていて、しかも俺よりも有能で

いい奴だ。ああ、俺もこんな奴になりたい。

いやいや、こんなこと考えている場合じゃない!

「大輔!ちょうどいいところに!一つここは俺の頼みを聞いてくれないか?」

すると大輔は、クルマのエンジンを切っていたが、

この質問が出た瞬間、エンジンをつけてクルマを

出そうとした。だが、俺はそんなことはさせまいと

道路に出て大輔が乗っているクルマの前に立った。

「兄貴!俺は兄貴のシノギは手伝わないっすよ。

俺は何回も何回も、もはや100回ぐらい手伝った

んすからね!」

「そうだけど!でも今回だけ頼む!もうこれから

シノギは頼まないから!」

「はぁ。本当に今回だけっすよ!」

そうゆうと大輔は、クルマのアクセルを踏み、

俺の代わりにシノギをやりに行ったのだった。

「ふぅ。今回は小指はなくならなくてすみそうだ。」


俺は心の底から安心した。だが、その安心はすぐに

不安に変わるのだった。俺は渋谷の街を1時間

ぐらいぶらぶらしていると、携帯の通知音が

なった。携帯の通知の送り主を見ると、その送り主

は、カシラからだった。

《題名》どうだ?

《本文》おい。俺が頼んだシノギ、ちゃんとできてできているよな?まさか終わっていないとか、大輔にやらせてるはないよな?もしやらせてるなら、お前の小指は、なくなると思え。


とてもまずい。このままだと、俺の小指は、

お陀仏だ。俺の小指無くならずに済むと思ったのに...。はっ!こんなことをしてる場合ではない!

急いで携帯で大輔に、伝えなければ!

(大輔頼む!繋がってくれ!)

プルルルプルルル。

電話をかけて何分たったろうか?大輔が全然

出ない。いつもならすぐ出るのに。そうこうしているうちに、夜の8時になった。

(とてもまずい!)

俺らの組は、夜の8時になると一旦事務所に戻る

掟がある。夜の8時になったということは、

俺は今から事務所に戻らないといけない。それと

同時に小指もなくなる。ああ、さらば小指よ。と 思いながら事務所に向かった。         


しかしその時見覚えのあるクルマが、こっちに向かってきた。

(ん?あれは...?)

するとそのクルマは、窓を開けて叫んできた。

「兄貴ー!シノギ終わりましたよー!」

その声は鎌倉大輔だった。

「大輔!本当か!?本当に終わったのか!?」

俺は期待を抱いた。小指はなくならなくて

すみそうだ。だがしかし、その期待は、

まるでブラックホールに吸い込まれるように、

期待は、なくなった。なぜかって?それは

大輔は金を取った後、金を入れたカバンを

ひったくられたらしい。

「何してんだ大輔!俺の小指が、本当に

お陀仏になるじゃねえか!」

「し、知らないっすよ!そんなこと!そもそも

兄貴のシノギを俺に押し付けたせいでしょ!」

せ、正論すぎて何も返せない。本当に、俺が

やれば良かった。だが、今後悔しても仕方がない。

「大輔。一緒に俺たちの組の事務所に行こう。」

「まぁ、いいですけど。」

そう言って不安ながらも俺たちはクルマで俺たちの組の事務所に向かった。


俺たちの組は、日本地方極道の位に入っているとても有名な極道のチームだ。

地方の極道は、北海道、東北、関東、近畿、中国、

九州に分かれている。だから俺たちはこの6つのうちの、関東に入っている。えっ?極道の名前は何って?そうそう俺らの組は、「関東会鬼神連合」

というヤクザみたいな名前だ。自分で思ったがこの組の名前はもうちょっと考えて欲しいと思ったところだ。そして、この6つの組はとても仲が悪いのが有名だ。しかも近畿に関しては多少政治を混ぜてできた組かもしれない。これはあくまで噂だが。あっ、そうだ俺の名前伝えるの忘れてた!俺の名前は沢見健太だ。年齢は35歳。

あまり若くないのにまだ若衆だ。しかし、

大輔は、組長のボディーガードとしている。

俺はこいつに負けたのかと思うと、自分が情けなく

なる時がある。まぁ、この話はまた今度。


そうこうしているうちに俺たちは、

関東会鬼神連合の事務所に着いたのだった。

「兄貴。つきましたよ。」

「もう着いたのか?」

「はい。嫌な所に着きましたよ。本当兄貴のせいで

俺まで怒られるかもしれないっす。まじ勘弁

してくれよぉ。」

「そいつは、俺の話だよ!」

俺たちが入るのに躊躇してるとある1人が俺たち

に向かって走ってきた。そしてそいつは、

俺たちの前に来るとこう話してきた。

「健太の兄さん!あんただいぶやばいことしたんだな?カシラがめっちゃ怒ってたぞ。多分今度こそ

指を詰めるんじゃねえか?」

その話、カシラの行く前に聞きたくなかった。

嘘だろ。カシラがめっちゃ怒ってるのか?

そいつはとてもやばいし、舎弟の大輔まで

巻き添いが喰らうかもしれない。


だがもうきてしまったからには行くしかない。

そう腹を括ってカシラのいる部屋に俺たちは向かった。そしてエレベーターに乗ってる途中、

俺は兄弟盃を交わした丸山公正に聞いた。

後、丸山公正は、俺と一緒の、若衆だ。

「公正、カシラやっぱ...キレてる?」

「キレてるどころじゃないよ!カシラは、今

暴走してて誰も手つけられないぐらいになってるよ」


俺は怖くなった。もし、公正の言ってることが

正しいのならば俺はいよいよ死ぬみたいだ。

「チーン。5階です。」

俺たちが降りようとした時に、丸山が、

「気をつけろよ健太。カシラは、今危険だから

言葉使いには気をつけろよ」

「わかってるよ。じゃあな。」

丸山は、俺たちに助言をしてエレベーターに乗って一階に降りて行った。

「なぁ大輔。入る準備はできてるよな?」

「ええ、もう気分上々ですよ。」

俺たちは、最後になるかもしれないことばを

交わしてカシラのいる部屋に入ったのだった。





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