0日目「始まり」
ある医療機関に勤めるための大切な面接。
私は周りからの推薦によりこの場にいる。
私は人の笑顔が大好きだ。
私は患者さんの笑顔のために、沢山働いてきた。
そこで築き上げた「患者へのメンタルケア」が盛大に評価され、見事に推薦試験に打ち勝ち、最終面接にまで来た。
「それでは、最後の質問です」
面接官は言った。
どんな質問がくるのか。
無意識に私は唾を飲み、身構えた。
「あなたが治療の際、患者さんと向き合う上で一番大切だと思うことは何ですか?」
患者さんと、向き合う上で…。大切だと思うこと…。
「患者さんの未来」?「患者さんの想い」?「患者さんの幸せ」?
…。私は___
「私は、患者さんの想いを、尊重したいと思います。」
「…なるほど。貴重なお時間をとらせてしまって申し訳ない。ではまた選考の結果をお届けします。
ありがとうございました。」
「こちらこそ、ありがとうございました。」
一礼して、部屋を出る。
去った部屋から面接官の声がボソボソと聞こえる。
大丈夫。私はベストを尽くした。
あとは、運命に身を委ねるだけ。
そうして私は一歩を踏み出した。
初めまして、作者のノフです。
まずは閲覧ありがとうございました!
このお話はまさに前日譚となるものです。
次回からは様々な問題が彼女を苦しめることになるでしょうね。
ぜひ最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
追記 次回作は一週間後ほどになると思います。
詳しくはワタクシのツイッチャーアカウントをご覧ください。
ではまた次回にてお会いしましょう。