私の机は異世界に繋がっていました。 第1話
会社の同期や幼馴染に手伝ってもらい、私が幼少の頃より、物をなくす癖があったことがとりあえず、自分のせいではないという結論を導けたのですごくすっきりしていた。
会社に行く支度をしながら、朝ご飯を食べていると、そういえば物が出てきた日はたまに、部屋に知らない臭いがすることもあったのを思い出したのだった。
「あれは何処のいなんだろう。」
と頭を廻られせていると。母にいわれてしまった。
「ご飯、食べているときは、余計なことを考えない。」
と言われたとたん、みそ汁を机にばらまいていた。
「ほら言わんこっちゃない。」
「もっと早く教えてよ、スーツ変えなきゃ。これクリーニングに出しておいて。」
「はいはい。」
「やば、早くいかなきゃ。行ってきまーす。」
「よう。おはよ。」
「おはよう、こないだは助かったよ。」
「そうかよかった。で、その後どうなの?」
「よくわからないけど、幼馴染にも手伝ってもらった。で、今のところどっかに行って戻ってきてる。」
「まじかすげーなそれ。どうなってんだ。」
「どうなってるかわからないけど、そうそう、臭い。」
「なんだそれ?」
「家に帰った時、たまに物があったりしたときだけだと思うんだけど、知らない臭いが部屋でかすかにすることがあるったんだよ。」
「ほ~。女の香水だろ?」
「いやそういうのは、、、」
「あるのかよ!?」
「うーん。あった事もなかったかも覚えてない。」
「あぁそうですか。連れ込んだ次の日とかじゃないのね。」
「いや、実家だし、連れ込むとかそもそもあいていないし。」
「連れ込むのは別に相手じゃなくてもぬふふ。」
「へんたいが。」
「あははははは。まあ冗談だ、昼飯でも食うと一緒にまた話聞かせてくれ。んじゃね、解決したならおごってくれ。」
「そんな約束して、」
「してなくてもいいじゃん。」
「そんなら、録画すると時に机借りた人3人も一緒にランチ行くぞー。」
「まじか。」
「いや冗談だ」
「こいつー。」
「わりい、さっきの仕返し。いいよ、今日昼おごるよ。」
「ラッキー、言ってみるもんだな。」
「じゃあ昼。」
「おう、サンキュー。」
「で、さっきの話で臭いがとか言ってたよな?最近はないのか?」
「最近はわからないんだよな、夕方に帰ってた頃、小学生の時かな?そのくらいの時はたまに家の臭いじゃない臭いがするなって思うこともあったんだよ。」
「夕方か~。」
「あれ、そういえば先週の日曜なんかいい臭いがした気がする。」
「おお、女か?」
「いやいや、そっから離れろって。そうか、だからだ。」
「ん?一人で解決すんなよ。」
「ああ、すまん。えっと。昨日、風に呂入ってる時、なんかどっかにつながってるって思ったんだ。食べ物の焼ける臭いかな、うん。ご飯食べてから風呂入ったから、近所の家から焼き魚の焼ける臭いがするな~って思ってた時だよ。」
「魚の焼ける臭いか、うまそうだな。」
「今食ってるだろご飯。」
「ああそうだな。」
「魚が焼ける臭いじゃなかったけど、おいしそうな香ばしい匂いだったと思う。だけど臭いが微妙でわからないんだ。だから忘れてたんだとおもう。」
「そっか、その臭いの主に肉料理送ってくれ!って、手紙でも書いたらどうだ?肉送り返されてくるかも。」
「いやそれはいいけど、何がなくなるかわかんないんだぞ。」
「なあ、戻ってくるときはいつもなくなった時と同じ状態なのか?」
「無くしたときの状況をそんなにはっきり覚えてたら、いろいろこじれないだろ、こないだとかみたいに。」
「それ言われちゃうと、そうなんだけどな。じゃ、ご馳走様。」
「お、おう。もう食ったのかよ。」
「わり、お前が考えながら話してたからな。早くしないとお前も昼休み過ぎるぞ。」
「え?そんなに、あ、まずいな。先戻ってていいぞ。」
「お、おう、わりいけど先行くわ。」
午後の仕事中、自分で何を送れるか、送れないか考えながら仕事をしていたら、先輩にレジメを落とされた。
「集中しなさいよ。」
「は、はい!」
「ちょっと声大きい。」
「すみません。」
仕事が終わり、駅で便箋と封筒を買っていた。
「手紙なんて何年ぶりに書くんだろう。はあ。」
家で手紙を書いてみるが、何を書けばいいかわからない。
「いやいやそもそもなくなる条件もわからないのに、こんなに長く生きてきて、無くなったものが戻ってくるって気づいたのは最近なんだし無理だよ。」
とぼやいていると。
「翼、ちょっとご近所迷惑でしょ。もう夜なのよ。」
「あ、ごめん。」
「まったくもう、大人なんだから。」
「はいはい。」
とりあえず、もう何でもいいや。「肉料理ください。」と封筒に入れて机に投げておいた。
翌朝、特に何も変わりはなく、そのまま会社へ向かい何日か立って土曜日の朝。
封筒を一度開けて手紙も一度出されて戻された形跡があったが、そのままの状態で戻ってきていた。そんな事が何回か続いたある日。
「な、なんだこれ?」
封筒に何か赤黒い汚れた後がついていた。
幼馴染に連絡をして、同僚には写真を送った。幼馴染は家にすぐ来たが同僚からは音沙汰はない。
「おい、翼どうした?なんだあれ?」
「いやわからない。」
「文字か?」
「うーん。わからないよ。」
「これ、血じゃないか?」
「え!?呪いとか?」
「血判とか血文字ってやつじゃないか?呪いってわけじゃないと思うけど。よくわからん。にしても、肉料理くださいって(笑)日本語かよ。」
「フランス語わからないし。」
「普通英語だろ。」
「お前はスペイン語だろ。」
「俺は英語も何処語もほとんどわからないよ。」
「大輝君、おはよう。勝手に入ってきちゃって、二人ともまだ子供ね。」
「すみません、おばさん。急に呼ばれたもので。玄関あいてたのでつい。昔の癖で。」
「いいわよ別に(笑)」
「勝手に入ってくんなよ。」
「呼び出したのお前だろ。」
「まぁね。で、スペイン語でなんか読めたのか?」
「いやスペイン語じゃないっぽいけど、飾り文字っぽいけどアルファベットにこんなのないから読めないな。」
「英語ですらないってことか?」
「多分ね。」
「誰かそっち系の大学いった奴いないのかよ。」
「うーん。中学の先生に聞いてみるか?」
「英語の先生か?」
「ダメもとで行ってみるか。って今日土曜だぞ。」
「部活で居るだろ。」
「あの、すみません、6年前に卒業したんですけど、中村先生ってまだいらっしゃいますか?」
「英語のですか?」
「あ、はい。」
「今年度づけで転向されてますよ。」
「ちなみにどちらですか。」
「西中ですが。」
「ありがとうございます。」
「6年前でしたら、野村先生がまだいらっしゃいますが、教科担当された事ありますか?」
「野村先生。いやちょっとわからないですね。」
「そうですか。」
「では、失礼しました。」
「駄目だったか。」
「ああ、野村先生ならって言われたけど知らないしな。」
「おいおい、なら行こうぜ。」
「中2の時、俺のクラス英語担任だった。」
「あ、そっか英語だけなんか別れてたっけ2年の時。」
「すみません、英語の野村先生お願いします。」
「ああ、あ?はい。お友達は習っていたんですね。」
しばらくして、部活中なのでということで夕方お邪魔することにした。
「先生、お久しぶりです。」
「こんにちは。」
「ずいぶん大人になりましたね。」
「はい。もう社会人ですから。」
「そうですか、ところで今日はどんな御用で?」
「先生こいつ何ですが、横内です。」
「はぁ。」
「先生お久しぶりです。横内です。担当は中村先生でしたので。」
「それで?」
「驚かないでください。こちらなんですが。」
そういっている最中に携帯が震えていたが、後で確認することにした。
「これは?」
「文字でしょうか?」
「これは文字ですかね?ちょっと見たことがないですが、ちょっと待ってくださいね。」
「社会科の萩尾先生、すみません、ちょっといいですか?」
「これって文字ですか?」
「えっとどれです?」
「これです。」
「文字、うーん。それよりこれ血ですかね。これをどこで?」
「ちょっと話すとややこしくなるんですが、」
と事の経緯を説明した。
「うーん。不思議なこともあるもんですね。」
「ただこれは、文字かもしれませんね。ただ一文字だけ血で書いてあるという感じではないですか。もしまた何かあったらいつでも、土曜日も一応隔週ではいますので。」
「あ、はいすみません。よろしくお願いします。」
そういって家に帰った。
「またなんか進展あったら教えてくれ。」
「おう、またな。」
携帯を確認すると。
『なんだこれ?』
着信3 今川 涼太
折り返し電話をした。
「わりい、学校行ってた。」
「あ?出なんだあの写真。」
「うーん。血文字って事だな、とりあえず。」
「そうか、呪われたか。」
「お前もそっち系か、違うよ、まだわからない。」
「そうか。じゃまた連絡くれ。」
とすぐに切られた。
「なんだ、忙しいのか。」
とつぶやいていた。
そしてよる寝る前に、便箋にAと書いて封筒へ入れてまた机に投げておいた。
―――――――
第1話 終
次へ