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8 新しい友達

少しずつブクマしてくださる方が増えて行くこと、アクセスしてくださる方が増えて行くことが、想像していたよりもずーっとずーっと嬉しいです!

ありがとうございます!!

これからも楽しんで頂けますように……

一週間が経つ頃には、私もだいぶ学園に慣れてきた。ローズマリー様以外の友人も増えた。そして今日から、お昼休みのローズマリー様を卒業だ。


「エマ様、申し訳ございませんが、明日のお昼から私ご一緒できなくなってしまいますの」

「お気遣いありがとうございます。ローズマリー様のお陰で学園にもだいぶ慣れましたし、大丈夫ですよ」

申し訳なさそうにそう伝えられたのは昨日。ローズマリー様は生徒会役員もされており、お忙しいのだ。もちろん、殿下は生徒会長です。王族が在学中は、会長職に就くという決まりらしい。

「せっかくエマ様と仲良くなれたのに、寂しいですわ…エマ様も生徒会に入って下さると嬉しいけれど、聖女のお仕事も並行されているから大変ですものね」

「申し訳ございません。でもその様に思っていただけて、光栄ですわ」


そう、聖女の仕事は嘘ではない。むしろかなり頑張っている。放課後はなるべく毎日、王立病院の一部をお借りして「聖女診療所」のようなことをしている。もちろん、無償で。この国は豊かな国だけど、どうしたって貧困層はある。少しでも手助けしたいし、修行にもなるし……

なのですが。

ちょっと邪?な動機もあったりして……

この世界が乙女ゲームと関係あるのかは、まだ分からずじまいだけれど、もしかしたら気のせいで全く関係ないかもだけど。生徒会とか、面倒ごとか起きる気しかしない!

まだ一週間しか経ってないけれど、今のところ、いわゆる高位貴族のご令息等の目立つ方々とはクラスメートとして以外の接点はなく、平和だ。

自意識過剰かもしれないけれど、何もないに越したことはないのだ。


「ローズマリー様のお時間が許す時は、またご一緒してくださいませね」

「もちろんです!それに、エマ様のお休みの時などにはお茶会や王都にお出かけとかしたいですわ。誘ってもよろしい?」

「是非!!」

「ふふ、ありがとう。ではまた、お誘いするわね」

「お願いします!」


と、いうことで。

今日の昼休みは、ボートー伯爵家のレイチェル様と、マーシル子爵家のカリン様に交ぜていただきます。経済学の授業のグループ研究で同じグループになり、いろいろとお話を重ねる中で意気投合した。お二人のご実家は広くご商売をされているせいか、話題も豊富で楽しい。レイチェル様がおっとり系で、カリン様がサバサバ系だ。バランスもいい感じ。


「エマ様、そろそろ移動できますか?」

栗色のふわふわの髪を、ハーフアップにした新緑の瞳の方がレイチェル様。

「ええ、レイチェル様」

「ふふ、ローズマリー様には申し訳ないけれど、エマ様とご一緒できて嬉しいわ」

黒色のサラサラストレートで、青紫色の瞳の方がカリン様。

「ふふ、不敬かしら?」

カリン様、イタズラっぽく笑う笑顔が小悪魔だわ。

「ローズマリー様は、おおらかな方なのできっと大丈夫ですよ」

「「そうねっ」」

ふふっ、と三人で目を合わせて笑う。

それだけで楽しい!女の子の友達、嬉し~!こっちでは、なかなか出来なかったもんで……


ちなみに、貴族のお嬢様だけど、お二人とも婚約者はいない。「「仕事したいのよね…」」とのことだ。この辺も気が合った。教育は結構進んでいるこの国も、やはり結婚至上主義的な所はある。でもまあ、少しずついろいろな価値観が広まってきている感じかな。「「お互いの仕事を大事にできる人とならば、結婚してもいい」」らしい。うん、私も理想!


「エマ様、今日は何にしますの?」

「私は…、あ!ビーフシチューだ!Aセットにします。レイチェル様は?」

食堂の、A、Bセットは日替わりです。殿下オススメのシチューが戻って来た。今回はいただこう。

「私はBセットの海老フライにします、カリン様は?」

「迷いますわね…」

「ねぇねぇ、デザートもそれぞれ頼んで、三人で分けません?」キラキラ顔のレイチェル様。

「ええ!またですの?レイチェル様に合わせていると太ってしまいそうですわ。…構いませんけど。ランチは軽めにサンドイッチにします」

「エマ様!エマ様もよろしくて?」

「はい」

私も笑顔で答える。三人でわけっこ、嬉しい!

「やりましたわ!さっそく選びましょう!」


それから三人でキャッキャとデザートまで選び、二人のオススメのテラス席で、楽しい時間を過ごした。


この頃、あまりにも楽しくて、このまま平和な学園生活が続きそうだと、私は油断していた。

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