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4 そして学園へ

私たちを乗せた馬車は、無事に学園に到着した。

一応、聖女は有名人なので、混乱を避けるため裏門から入り、そのまま職員室に向かう。

学園はとても広い!

パッと見ただけでも、剣の鍛練場ぽい建物とか、素敵な講堂がある。これで国立…素晴らしい!

魔法もあるから、いろいろできるとゆーこともあるのかしら…とかツラツラ考えていたら、職員室に着いていた。道順、全く見てなかったわ。どうせ1回じゃ覚えられないけど。前世も今も、方向音痴は健在です。


「ようこそ!我が魔法剣術学園へ!聖女様!」

職員室に入ると、奥の部屋の学長室に案内され、大神官様とともに大歓迎を受けた。

「歓迎ありがとうございます、学園長」

私は優雅にカーテシーをする。

「しかし私も、まだまだ未熟な一学生です。他の方と同じように名前で呼び、同じようにご指導お願いいたします」

そう、学園は平等が建前。教師が貴族も平民も入り乱れるので、教師は生徒を全員ファーストネームで呼ぶ。王子様もお姫様もだ。

「おお、これはこれは!素晴らしい力をお持ちでも全く驕らず!まさしく聖女様ですな、大神官様!」

「そうじゃろう。自慢の孫のようなものじゃ」

おじ様二人のハートをゲットした。

でもこれは、私の本心だ。変に意識をされずに同世代のお友達が欲しい!

きゃっきゃしたい!短いもの、青春!

聖女修行もありがたかったけど…学生生活が半分になってしまったのは、ちょっぴり寂しい。


「では改めて、ようこそ、エマ。学長のパルマ=コールディンだ。よろしく。君の担任を紹介しよう、ついておいで」

「はい」

学園長と私は、扉に向かって歩き出す。

「パルマや、わしはそろそろお暇するとしよう。エマをよろしく頼む」

「承知致しました、大神官様」

「ではまたの、エマ。頑張りなさい」

「はい!」


先に学長室を出る大神官様を見送って、私たちも職員室に戻る。

室内のちょうど真ん中辺りの机に座った、男性教師の所まで歩く。

「スラン」

「はい」

「先日話した転入生のエマだ」

学園長の呼びかけに、男性教師が振り返り、立ち上がる。

うーわー、この人も美形ー!

藍色の髪に黒い瞳、背も高い!スタイル良し!ちょっと気だるそうだけど…ヤンデレ枠かしら…

って、やっぱり現世(ここ)何かの乙女ゲームの世界かなあ。だとしてもどうしようもないけど。わからんし。ともかくこの美形率よ…眼福だけど。

とか考えてるのはつゆほども出さず。

「エマと申します。これからよろしくお願いいたします」

と、だいぶ慣れてきたカーテシーを披露した。

「ああ」

あら、ちょっとぶっきらぼうね。まああいいわ、教師の仕事をちゃんとしてくれれば。

「担任のスラン=スクートだ。もうすぐホームルームが始まる。来なさい」

「はい」

「あ、エマはもちろんAクラスだよ。頑張って」

学院長がついでのように言う。そうだ、クラス…まあ、Aよね、聖女だし。勉強頑張ったものー!

ちなみに、クラスは成績順。Aが一番上でDクラスまである。

「はい、頑張ります」

笑顔で答える。

さて、ここからが本番、ほんとに頑張ります!!

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