始まりの、終わりの 13-31
これはpixivにも投稿しています。
ポタ・・・ポタ・・・
敵3「ぐ・・・!う・・・ぅ・・・」
アルメガ「・・・」
血が流れる
アルメガの刀は彼の腹を貫いていた。
お互いの刃は互いの体に当たっていた。アルメガの刀は敵の体を貫いたが、もう片方の戦士の刃は・・・残念ながら当たりはすれども刺さらなかった。アルメガの鎧は防御力が高く、鉄製のナイフでは文字通り歯(刃)が立たなかった。相打ちは・・・失敗したかに見えた。
アルメガ「・・・残念ダッタナ。実ニ・・・実ニ惜シカッタ」
敵3「ごふ・・・そ・・・そうか、い・・・」
アルメガ「最後マデ諦メヌソノ姿、アッパレダ」
敵3「へ・・・へぇ・・・そい・・・つは・・・はぁ・・・・・・う・・・嬉しい・・・ね・・・」
苦しみながらも声を絞り出す
アルメガ「ダガ・・・相手ガ悪カッタ。アナタ方ハ・・・屈強ナ戦士デ、諦メナイ。正直、政府軍ヨリ士気ハ高イ」
敵3「ほう・・・そうか・・・」
アルメガ「貴様ラノ思想ハ気ニ食ワンガ・・・正直、貴様ラノ勝利ニ対スル執念、戦闘ヘノ姿勢、士気、ドレモ戦士トシテ、非常ニ高イレベルデ完成サレテイル。心ヨリ・・・尊敬出来ル」
敵3「へ・・・へぇ・・・死神様から・・・褒めて・・・もらえる・・・とは・・・!ぐ・・・!・・・光栄だねぇ・・・」
アルメガ「ホウ?ハッハッハッハ・・・死神カ・・・今度ハソウ名乗ロウ・・・アフガンノ死神トシテ。悪魔ヲ従エル死神・・・フフ、悪ノ親玉ラシイ」
敵3「・・・悪の親玉・・・ねぇ・・・。自分を・・・正当化しねぇ・・・やつは・・・初めてだ・・・」
アルメガ「ハッハッハ!当タリ前ダロウ!自分ノ行為ヲ正当化スルツモリハナイ!正義ト偽善ヲホザクヨリ、悪ダト開キ直ッタ方ガヨッポドマシダ!サッキ言ッタ通リナ!」
敵3「そうか・・・なら・・・最後に勝つ・・・のは・・・はぁ・・・はぁ・・・俺たち・・・だな・・・!」
アルメガ「ホウ?ナゼ」
敵3「俺たちは・・・正義だ・・・そして・・・正義は・・・最後には勝つ・・・!たとえ・・・最初は・・・負け続けても・・・最後は・・・!必ず・・・勝つ・・・!」
アルメガ「ホーウ?」
アルメガ「ハッハッハッハ!ナラバ勝ッテミセヨ!悪ハ栄エタ試シガ無イッテ言ウシナ!ハッハッハッハ!実ニ愉快ダ!ダガ未熟ダネェ。正義カ悪カハ、後世ヲ生キル連中ガ決メルモンダゾ?」
敵3「・・・ならその後世に・・・我々は正義だと・・・伝えれば良い・・・」
アルメガ「オー!ナルホドソレハ名案ダァ!是非、頑張ッテクレタマエ」
敵3「あぁ・・・」
アルメガ「・・・サテ、モウ良イダロウ。・・・スマナカッタネ、君ノ最期ノ言葉ヲ聞キタクテ、ワザト急所ヲ外シタ。オカゲデ苦シム時間ガ長クナッタナ。ホントハ一瞬ガ良インダガ・・・余計ニ苦シンダナ」
敵3「んだよそれ・・・貴様・・・尊敬してると・・・言いながら・・・結局・・・最期・・・まで・・・舐めやが・・・って・・・」
アルメガ「・・・ムゥ・・・ソウダナ。上官ニモヨク言ワレル・・・慢心スルナトカ・・・遊ブナトカ・・・」
敵3「は・・・はぁ?・・・何だよそれ・・・やっぱ貴様・・・舐めてるじゃねえか・・・それに・・・何だ・・・上官って・・・」
アルメガ「アァ、今ハ部下ダガ、昔ハ上官ダッタノサ、俺ノネ。今デモ上官呼ビガ直ランノヨ・・・」
敵3「・・・そうかい・・・つくづく・・・ムカつく・・・野郎だ」
アルメガ「・・・ソレニ、俺ハオ前ラヲ舐メテハイナイ、決シタダ。尊敬シテルカラコソ、ソノ言葉ヲ聞キタイノダ。強者デアルガ故ノ慢心ト、行動ダナ」
敵3「へ・・・へぇ・・・そうかい・・・だが・・・その慢心が・・・いつか・・・自らを・・・滅ぼすぞ・・・」
アルメガ「・・・カモナ。ソウナランヨウ訓練シテルンダガ」
敵3「・・・」
敵3(・・・まぁ、今更遅いがな。貴様はここで・・・確実に殺す・・・!)
アルメガ「・・・何カ強イ意志ヲ感ジルナ。未ダ闘志衰エズ。貴様・・・マダ・・・」
敵3「・・・当たり前だ・・・。まだ・・・まだ・・・!負けてない・・・!」
アルメガ「ッ・・・!・・・見事ダ!」
アルメガ「ダガ・・・ソロソロ行カネバ。名残惜シイガナ、非常ニ・・・」
そう言って離れようとする
敵3「ま・・・まぁ・・・待て・・・よ・・・。もう少し・・・付き合え・・・」
そう言って右手のナイフを落とし、アルメガの背中に手を回し近づく
グシュ・・・
近づいた事により、さらに深く刺さる刃。鍔で腹が止まる。
アルメガ「・・・」
何か気味が悪いアルメガ。抱きつかれた事より、相手が何を考えてるか読み取れない。下を向いて何か怪しい動きがないか確認しようとするが、密着されているため下を向けない。何か察してすぐ離れようとする。瀕死の敵とダメージが少ない自分。引き剥がすのは容易だ。
だが・・・
敵3「・・・まぁ待てよ・・・今まで散々・・・自分の都合で・・・やりたい放題・・・やってきたんだ・・・最期ぐらい・・・付き合えよ・・・」
アルメガ「・・・!」
その瞬間、一瞬アルメガの動きが止まる。なぜか・・・止まってしまった。圧倒的、絶対的な強さを誇るアルメガだが、遙かに戦闘力で劣る相手の諦めの悪さに、底知れぬ敵の執念に、無意識に怖じ気づいた。
彼の解放能力や霊力は、様々なものを検知する。それが仇となり、敵の執念を常人より感じ取ってしまった。弱者は何も出来ない。そんな思想を持つ彼だが、それが一瞬揺らいだ。
グ・・・!
離れようとアルメガを再び抱きしめる。今度は強く、しかも両手で。腹を貫かれているにもかかわらず、力強い。
アルメガ「っ・・・」
敵3「なぁ・・・最期に・・・頼みがあるんだが・・・」
アルメガ「ナ・・・ナンダ・・・」
初めて恐怖で震えるアルメガ
敵3「お前さんの顔・・・見せてくれないか・・・?」
アルメガ「ハ・・・ハ?ヤダネ・・・何故見セナケレバナラン」
敵3「良いじゃねえか・・・冥土の土産に・・・お前さんの顔・・・見ておきたい・・・」
アルメガ「・・・ハッハッハ・・・ヤダネ・・・何ガ何デモ・・・見セルモンカ・・・」
敵3「えぇ何でよ・・・どうせ・・・この世に覚えてる奴は・・・いなくなる」
アルメガ「ダ、ダロウナ・・・ダガ・・・俺ハ自分ノ顔ヲ・・・サラスノガ嫌イデネェ」
敵3「ヘェ・・・だが・・・見なきゃ・・・分からんだろ・・・?イケメンかも知れん・・・」
アルメガ「ハハハ・・・マサカ・・・嫌ダネ、絶対」
敵3「なぁんだ・・・残念・・・」
アルメガ「ソウダ・・・諦メロ」
アルメガ「・・・トイウカ貴様!何ヲ企ンデル!?時間稼ギハ無駄ダト言ッタダロ!モウ離レロ!ナゼ長時間意識ヲ保ッタママ!タ・・・タ・・・立テルンダ!」
敵3「何でって・・・?・・・そりゃあ・・・お前をまだ・・・殺してないからだ・・・当たり前だろ・・・?」
アルメガ「!!!」




