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始まりの、終わりの 13-13

これはpixivにも投稿しています。

大将「これは推測に過ぎんが・・・。アメリカは国自体は比較的新しい方なんだ。今までイギリスの植民地で、独立するまでは植民地なんて持ってなかった。独立から300年も経ってない。独立宣言から数えると、去年で250年だ。20世紀に入ってからもアメリカは植民地、もとい海外領土を持とうとしたが、置いていかれる事が多かった。当時列強に仲間入りしたばっかの日本という国さえ持ってたんだ。まああの国は地理的に優位だったこともあるがな。植民地を持つと、そこに国力を割かなきゃいけない。ヨーロッパの国々は歴史上多くの植民地を持っていたが、その規模は本国より大きかった。人口も国土も自分の国より広く多い植民地を管理するのは、相当骨が折れたはずだ。圧政をしていたこともあって、委任統治ではなかったしな。ヨーロッパは世界の様々な革命や文化の中心地であった。産業革命なんて代表例だろう。その国力を全て国内に使えていりゃもっと発展したかもしれん。植民地を持つって事は、それを管理する軍隊が必要になる。軍隊は儲けを生まない。特にイギリスなんて軍事費は一時期世界のトップをいってたからな。…あまりこんなことは言いたくないが、イギリスをはじめとしたヨーロッパ各国は、世界の争いの根源になってきた。

だが悪い事だけじゃない。文化交流や物流の交流は、少なくとも互いに影響を与えたはずだ。世界の歴史はヨーロッパと共に歩んできたとも言っていい。しかし、あまりにも広大な世界を制するには、大きな力が必要だ。それを海外に使っていたら、税金も上がる。海外での覇権争いに国力を使っていたヨーロッパは、徐々に弱っていたのかもしれん。いくら貿易で儲かっても、軍事費が増えたら意味がない。ロシアはそれを嫌ってるんだ。それにもう一つ、いやもう二つ、ヨーロッパが弱体化し、アメリカが勢力を伸ばした原因がある。なんだと思う?」


アフ軍指揮「…なんだろうな」


共運指揮「んー…海外の歴史はよく知らないからなぁ」


ロ軍指揮「…二度の世界大戦だろ?」


大将「ご名答」


アフ軍指揮「なるほど…!」


共運指揮「世界大戦か…ヨーロッパは戦火に包まれたからな…」


大将「ヨーロッパはただでさえ第一次世界大戦でボロボロだったのに、たった20年でまた世界大戦が起きた。その時アメリカはどうだった?」


ロ軍指揮「アメリカは武器輸出で好景気。1度目の大戦では、最初は傍観しつつ武器輸出をしていた。2度目も同じような感じだ。アメリカはヨーロッパの戦争に関心がなかった。いや、正確にはアメリカ国民が戦争に反対していた。のちにアメリカも本格参戦するが、アメリカは本土にあまり攻撃を受ける事なく終戦を迎えた。逆にヨーロッパは荒れた。1度目の大戦に続いて、2度目の大戦の舞台になったヨーロッパは大いに荒れた。資金も人材も資材もない。そこに入ってきたのが、アメリカだった。アメリカの膨大な資本と資源の力により、ヨーロッパをはじめとした戦禍で荒れた国々は再生された。ドルが世界の通貨になったのもそういった経緯がある。

イギリスなどのヨーロッパの最新技術を吸収して独立を果たし、その広大な国土と豊富な資源、優秀な人材、海外からの移民、海外領土をあまり持たなかった事などによる国力の国内への全力投入。そして2度の大戦によるヨーロッパの荒廃、あらゆる条件や運がアメリカを味方した結果、今のような絶対的な地位を築いた。そういった経緯があるから、ロシアは方針を変えたというわけか?」


大将「そうかもしれん、所詮憶測だがな。海外に基地を置くという事は、少なからずそこに国力を割く。10年前、アメリカがこのアフガンから撤退したのも、費用がかかるからだ。正確には費用対効果だが…。アメリカはアフガニスタン撤退までの20年に、実に2兆ドル以上費やした。直接的な戦費が8000億ドルだとしても、膨大だ。まさに第二のベトナムになったアフガンに、アメリカは参ったわけだ。それと…当時の政府軍の問題もアメリカ撤退に拍車をかけたがな」


アフ軍指揮「…」


大将「アメリカのこれまでの歴史を分析した上で、ロシアは今の方針になったんだろう。まさに相手をよく分析して自分に還元するという方針だな。この場合は失敗だが…。最低限の力で最大の利益を得る。それが今のロシアなんだろうな。海外の基地は摩擦を生むし、費用もかかる。紛争地に派遣なんてもってのほかだ。んま、経済を立て直したいから余力が無いってのも理由だろうが、たとえ経済が立て直しても同じ政策をとるだろう。それに何より、今の政策で今んとこ成功してるしな。色んな思惑や経緯、分析があって今があるんだろう」


アフ軍指揮「なるほど…」


共運指揮「確かに、ソ連のアフガニスタン侵攻ではかなり費用を使っただろうし…」


ロ軍指揮「アメリカは海外に基地を持ってるが、そこにも費用がかかってる。なるほど、改めて見ると我が国は効率的な方針なんだな。世界の警察はアメリカに任せて、こちらはどんどん戦力を増強する。軍の派遣をしないので、批判もよほどの事がなけりゃしない。一見無責任でも、祖国の世界での軍事力の影響縮小を願う西側は容易に批判出来ない。なるほど、上手い手だ」


大将「が、この姿勢で世界各地で争いが増えてるのも事実だがな。俺らのせいでもあるが…」


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