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始まりの、終わりの 13-12

ロ軍指揮「あ、そういやこっちの話が終わってなかったな」


大将「ぬお、スマン、脱線した」


ロ軍指揮「いやいいさ。んで、話を戻すと、我々はEUやアメリカから経済制裁を段階的に解除してもらって、徐々に経済が元気になってきた。ソ連崩壊以降、経済が厳しい祖国は兵器輸出や資源輸出でなんとか頑張れた。今だって色んな産業を開拓したりしてて、正直国力を国内に回したい。海外に国力を余り使いたくないってわけ。ソ連の復活って訳じゃないけど、大きな連合体を作ってみんなで頑張ろうって計画だ。もちろん、社会主義にする気はない。民主的に政治をしてもらうつもりだ。EUやアメリカという巨大組織に、東側で一致団結しようって魂胆さ。海外に基地を置くのではなく、相手の国力に見合った武器を売り、無理をしてもらわないようにする。そうすれば相手は経済にも国力を回せるだろ?今はそういう風に兵器開発してるのさ。互換性があって、徐々にグレードアップ出来る兵器を作る。最新兵器ばかり売ってもそれを発揮する機会は少ない。新しいものは維持費も高い。ロシアが売る相手は、ほとんどが発展途上国だ。国力の大きな国はどうせアメリカが占めてる。だから輸出数で儲かろうというわけさ。

今は臨時でアフガンに基地を置いてるが、全部が終わったら撤退する予定だ。訓練や武器輸出はする、でも駐留はしない。自分の身は自分で守らせる。手に負えない場合のみ手を貸す。それが今のロシアの“無責任武器輸出計画”さ。今どき大規模な、それも世界大戦規模の戦争なんてそうそう起こらない。ならば、身の丈に合う装備を持って非対称戦などに備える、という考えだ。戦争や冷戦なんて互いの不信感や思惑、恐怖が生むんだ。今のロシアはEUやアメリカをただの敵ではなく、強きライバルとして認識し、相手の良き点を認める。前のように自分を棚に上げ相手を非難するのではなく、相手の強さを認めた上で己の弱さを知り、それを克服しさらに相手を超えるために頑張る。その方針のほうが大分楽だね。恒常的な敵がいれば団結しやすいけど、それだと誰かが損する。憎悪などの負の感情が蔓延る。それじゃあ人間的じゃない。敵を己の中に潜む弱さにする事で、永遠に自分を高められるって事だ。その方が互いに良いだろう?

この考えがあれば戦争や紛争なんて起こらない。少なくとも、対立しても話し合いくらいは出来る。相手を見下すための兵器でなく、自分を高めるための道具として兵器を開発し、所持する。偽善と言われるけど、冷戦の時のようなバチバチした感じよりはマシだと思う。それから基地を置くと言う事は、必然的に相手が格下だという事を示すことになる。きちんとした独立国家であることを示すためにあえて基地を置かない。その方が心象も良いから、機嫌を取れるだろうというのがお偉いさん方の考えだ。見栄を張るための装備は売らない、そんなに最新のものが欲しければ西側から買えと言う。

実際、この方針にしてからロシアの世界での軍事力の影響力は下がったけど、評価は上がったし武器輸出額も増えた。相手国の国民にも受けが良いし、顧客も増えた。・・・まあそれでも、争いごとは増えたけどね。結局何をしても武器輸出というのは、戦いを引き起こす。でも売らないと経済があれだし・・・色々難しい。メディアはよく非難するけど、どうせ誰かが売る。ならばもう堂々と売る。どうせ国連は何も出来ない。

とまぁ色々と話したけど、どうだい?上手く話せた自信が無くてね、なにせ今話した内容は~の真似でね・・・憧れの人物なんだ。原稿がないと説明が苦手な彼だけど、彼のおかげで祖国は大きく変わったから・・・」


アフ軍指揮「いや、その話は自分も知ってる。だからよく分かるよ。なるほど、面白い方針だ。確かにロシアは、信頼性のある低コストな武器を売ってくれるな。なるほど、そういうことか。~が亡くなって以降も方針は変わってなかったのか」


ロ軍指揮「あぁ。彼が残した功績は大きい。この方針も、立案したのは彼らしいしね」


共運指揮「その人の事なら我々の間でも有名だ。今でもその考えは世界で評価されている。偽善と言っていた人々も、ロシアがそれを実行した事で徐々に見直している。何より、海外に基地を置かないという姿勢は世界に衝撃を与えた。あのロシアが!?ってなったからね」


大将「~の事は俺もよく調べたんで、奴の思想には同調してる。だからロシアにも協力してるんだ。ほんと、なんで死んじまったんだが。そういや、ロシアの海外に基地を置かない政策だが…ありゃようはアメリカの真似と反面教師だろう」


アフ軍指揮「え!?本当か!?」


共運指揮「反面教師はなんとなく分かるが、アメリカは世界中に基地を置いてるじゃないか、矛盾してないか?」


大将「そうだな、まあ聞いてくれ」


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