表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貴方様と私の計略  作者: 羽柴玲
出会いそして約束
2/52

侯爵令嬢の心

さて、どうしたものでしょう。

辺境伯様はあれから、3日と明けずに(わたくし)に会いに来られます。

これは、何が何でも私を取り込む気なのかしら?



「また来ます」

辺境伯様は、そのお言葉の通りに、私のもとに訪れらました。

でも、決して返事を求めて訪れられている感じではないのです。

だって、それについて返答を一切求められないのですもの。

先日だって、他愛のないお話をされて帰られました。

そう!シュトラウス辺境伯様は、3日と開けず私に会いに来てくださるのに、返答を1回も求められていないのです。

最初の申し込みから、既に2週間ほど経っているにも関わらず。

私だって戸惑いますわ。まぁ、お返事できるわけではないのですけれども。


私は、テイラー家の養女。

お祖父様だって、政略結婚もお考えであったと思われるのです。

ですのに、シュトラウス様へのお返事については、一任されてきたのです。

なんでも、受ければそれなりの利点はあるが、断ったとしてもさして問題もないのだとか。

だったら、何故お祖父様は私とシュトラウス様の顔合わせをされたのかしら。

お祖父様は、何を考えてらっしゃるのかしら。


そこまで、考えたところで、私はシュトラウス様のお言葉を思い出しました。

一時的にとシュトラウス様がおっしゃっていたことを。

お祖父様はご存知なのかしら?まぁ、ご存知よね。

こんな荒唐無稽(こうとうむけい)な話を当人同士だけてされるほど、シュトラウス様は馬鹿ではないはずだもの。

というか、辺境を預かる者が馬鹿では、話になりませんものね。


私の気持ちはどうなのかしら。

シュトラウス様には、好感を抱いているわね。

容姿は好みであるし、お話しした限りはとても好青年な印象を受けていますもの。

年も、離れすぎというわけではないですし。

貴族の婚姻は、かなりの年の差があることも多いのだから、悪い条件ではないのよね。


ただ...問題は、私が耐えれるかという話ですわね。

多分ですけれど、私の心はシュトラウス様へ傾いていますわ。

このままいくと、十中八九...好き...になりますわね。


私は、また眠られそうにない。と、ため息を一つつくと、

宵闇(よいやみ)が支配する窓辺から空を見上げた。


本当に、どうしたものかしら。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ