第10話 浪人生のレクイエム
私事ですが、一年の浪人期間を経て大学に合格しました(京大ではないです)……って合格して割と日が経たないうちに書くつもりだったんです!それなのにネタは思いつかんし世間ではコロナ騒ぎが一層激化、まさかの大学スタートは5月になるしバイト先は決まらないしそもそも求人してないし色んなアニメが延期したりするしかぐ告を思わず全巻買って読みきっちゃったし……何アレめっちゃ面白いんだけど、既に俺の中では覇権作品だわ。19巻が楽しみです(つい先日18巻が発売したとこだけど)
話が逸れましたね、知っての通りかは知りませんが今回最終回です、キリも良いので。
それじゃよろしくお願いします
P.S.セリフ1つ1つがなんか長くなってそのままだとクッソ見にくいのでセリフ1つずつで改行しました、許してちょーよ。
「ああっ……そんな……嫌だ……僕が最強なんだ、この能力で僕は頂点に…………」
「お前の天下も今日で終いだよ」
この時、士は気付いていなかった。
ナギサの最後の抵抗に。
「……さて、コイツをどうすればいいのやら」
ひとまず人目のつかなさそうな場所を探し地面に降りた。
気絶したナギサを横たえると再び空へと浮上。
大阪まで空を経由して帰ることにした。
幸いにしてこの能力は人の目を欺けるため帰宅時に目立つことはないだろう、先の戦闘に関してはかなり怪しいものがあるが。
数時間の飛行の後ようやく自宅に帰ることが出来た。
「これで終わりだな……短い間だったが本当に疲れたな、でもこっからが本番か。長いプロローグだったな」
今度こそ合格を掴み取る、その覚悟を胸に留めつつ、一連の騒動が収束した安心感から気を失うように眠りについた。
数ヶ月の月日が流れた。
受験勉強は滞りなく進み、遂には合格を勝ち取った。(これを一浪して現役合格という表現をするやからがいるらしい)
国内最高峰の大学に通える喜びを噛み締めながら『三次試験』と揶揄される面倒な入学手続きを進めているとき、恐ろしいニュースが目に飛び込んできた。
『東京を中心に謎の現象が発生している』
SNSでは街中にゾンビ映画さながらの得体の知れない奇妙な人型の何かが蠢いている動画などが投稿されている。
急いで関東の方まで飛び立った。
……飛び立つ?わざわざ飛ぶのとかめんどいよね、とりあえず東京駅に到着した。
そこで待っていたのは
「久しぶりだね朔晦士、今日という日をどれだけ待ちわびていたことか」
二 凪だ。まさかまだ懲りずにバカやってるとは……思わず言葉を失った。
「へっへー、凄いでしょこの生ケル屍の大群!用意するのに苦労したんだよ?」
「なんのつもりだ?」
「もちのろん君への復讐だ……といってもこれはたまたまでもあるんだけどね。あの日僕は君にやられる間際に適当にナイフを投げたんだ、そしたらまあ顔も名前も知らないような人に刺さってね。どうなることかと思って経過観察してたら途中で事故に遭っちゃってね……事故がトリガーになってこのような能力が覚醒したんだと思うよ、君はこの事件を果たして丸っと解決出来るかな?」
不敵な笑みを浮かべて挑発している、地味に顔がめっちゃ腹立つな。いかにも『ま、出来ないだろうけどね笑笑』みたいな顔してるのがマジで腹立つ。
だからこそ、こう答えるのが正解だろう
「ああ余裕だぜ。これまでの期間、俺がただ単に勉強だけに明け暮れてたとでも思ってたのか?」
「何……?!」
「能力の研鑽も怠らなかった、故に俺の能力はあの時以上の絶大な力を持っている!『限界突破』、この力を使えば全ての結末は自由自在!これが最強の力だ!」
「……まさかとは思うけどその力を使って大学に不正に合格したんじゃないよね?」
「しねえよ!別にせんでも受かるわ!人をなんだと思ってるんだ!」
「ああそう……ならまあいいkいやよくないわ、なんなんだよその力?!ズルくない?なんかズルくない?僕のももうちょいマシな能力してたと思うけど?」
「そこはほら……あれだよあれ、あのほら……大人の都合です」
「納得出来るかッ!そんな雑に畳まれるこっちの身にもなってみろよ!僕ラスボスポジションじゃん!もうちょいいい扱いにしろよ!」
「そうは言ってもな……もう合格発表日から1ヶ月以上経ってんだぞ?それなのにマジでネタ思いつかなくて、それで昨晩寝ようとしたら不意にこういうネタにしろって降ってきたんだよ!早く小説を締めたいのに全然ネタが思いつかなかった創造者のことも考えてやれよ!」
「これまでもパロディとかパロディとかクソネタのオンパレードだったけどここまで酷すぎるのはやり過ぎじゃないの?もうちょい考えたらどうなんだよ!」
「これでも某醜い平成映画に比べたらどっこいどっこいだと思うんだけどな……じゃなかったとりあえずその辺のゾンビどもを消さないと、『消えろッ』!」
某ゲームでサバイバルモードからピースフルモードに変えたみたいに町中から生ケル屍たちは消え去った。
「うわ、そんなにいともたやすく消しちゃうなんて……もうちょい苦戦してもいーじゃん!ひどいよ……」
「尺の都合を考えろよ!最終回だけいつになく長いとかなんか途中で人気無くなっていって尻すぼみに終わっていった打ち切り漫画の最終巻みたいでなんか嫌じゃん」
「この小説もだいたいそんな感じじゃん」
「いや、これに関しては人気があったとかなかったとか関係ないから、アホ作者の勝手な都合だから……そろそろ小説終了のお時間が迫ってきましたね」
「ラジオの終わりぎわみたいな感覚で作品終了のアナウンスすんのやめてくんない?マジで雰囲気ぶち壊しじゃん、ラスボスの風格とかあったもんじゃないじゃん!」
「元からそういう雰囲気もラスボスの風格もなかっただろいい加減にしろ、そんなわけで今から全員の超能力の発現を無かったことにするぞ……えいっ☆」
世界が光に包まれ始めた……あ、地の文がなんか少ないのは作者の技量のNASAです、精進します。てか前からそんな感じだしね、決してサボってるとかそういうのじゃないんだからねっ!
「何その軽いノリ、しかも地の文もなんかやる気ないよね?……え?嫌、嘘でしょ?こんなノリでラスボスやられるの?嫌なんだけど?え?嘘マジで嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「これで歴史は超能力のなかった歴史に戻る。記憶は無くなっちまうが終わりよければ全て良し、なんやかんやで楽しかった……いや楽しくはなかったわ、前言撤回するわ」
「何その歴史が変わって今までの記憶が無くなる感動エンディングに見せかけて別に実はそうでもない感じ、そこはお互いに記憶が無くなってもまたどこかで会おうぜ!みたいな雰囲気になるもんじゃないの?」
「いや俺はもう二度とごめんだから、ツラも見たくねえよ」
「最後まで扱い悪
そして、世界は元に戻った。
俺は朔晦 士、自分で言うのもなんだが天才だ。文武両道はもちろん絵は上手いしギターにキーボード、ドラムだってこなせるから学生時代はどこのバンドからも引っ張りだこ、顔も良いからモテモテで困っちまったもんだった。
そんな俺は京大を目指していた、無論このマルチな才能を遺憾なく発揮し、あらゆる人間を救うためだ。今の今まで失敗という失敗は幼少期に甲子園でぶっ飛んだニチアサをうっかり録画し忘れ見逃してしまったことくらいだ。しかしそれ以降は常に細心の注意を払い、出来る努力は最大限に行った。そんな俺が他人の命を救わない訳にもいかないだろう?……てあれ?なんかデジャヴ?まあいいや。
そんな俺は今日まさに京都大学の二次試験2日目、何事もなく試験を受け、会場を後にしていた。
これからのキャンパスライフを満喫している姿を想像しながら帰路についていると不意に反対側の歩道を歩く人の顔が目に付いた、会ったことはないけど妙に腹立つ忌々しい顔をしているような……流石に2日続けての大学入試、ちょっと疲れてるみたいだ。
帰宅後はさっさとご飯やお風呂を済ませて床に就いた。
こうして朔晦士の一日は今日も終わる、明日になれば、きっとまた新たな一歩を踏み出して行くだろう。そんな彼の人生を逐一語っている余裕は俺にはないし、需要もないので(あっても困る)この辺で筆を置かせてもらうとしよう。
それはそうと、院試でまたまた一悶着あったりするのはまた別のお話……
全てを放棄したかのような展開(いや実際色々放棄したんだけど)、それでもある有名な作家はどうしても結末が思いつかず泣く泣く謝罪文を出したと聞きます。こういう展開でもなんかギリギリ許される風潮がある作品を書いててよかったと思う今日この頃(おい
思えば浪人してから一年経ったわけですね、なんだか感慨深い……が、マジで浪人とか二度とごめんだわ本当疲れた。
まあ浪人人生も終えたわけで、この作品を締めるのもまた必然ということで今回はここで筆を置かせてもらうと思います。
今までありがとうございました、黒右衛門先生の次回作にご期待下さい!!!!?