Expectation of each three different ways by three different people
1.Expectation of each three different ways by three different people.
誠が校長室に入ってくる。手には缶コーヒー3本と書類を持っていたが唯野と雅治に缶コーヒーを投げ渡す。
「ここの部屋は何度言っても珈琲メーカー入れてくれないからな。味は格段落ちるが無いよりましだ。俺の奢りだ遠慮無く飲めよ!」
「ここは校長室で休憩室ではないんだ!珈琲メーカーなんか置ける訳は無いだろ!」
何時もの様に唯野が誠の言葉に反応して怒るが、誠はそれを無視して話を続ける。
「それとこれが新規事業案の詳細報告書だ。今、悠貴が俺の代わりに玲音君達の所に説明に行ってる」と言い唯野と雅治に書類を渡す。
「だから、何度も言っているが俺は協力は出来無い!何処にそんな時間がある。
無理な物は無理だと何度言えばわかるんだ!」と雅治が怒鳴る。
隣に居たチューイがその声にびっくりし「マーサフキゲン!マーサフキゲン」と唯野の傍に逃げる。
「まぁ、そんなに怒るなよ。チューイも怯えているじゃないか。
取り敢えず、協力するしないは別として報告書だけでも読んで見ろよ。雅治にも得るものは大きいと思うぞ?」
誠は雅治の目の前に座り、突き返された報告書をもう一度雅治にわたす。
唯野も誠の隣に座り報告書を読む。
不機嫌そうにパラパラと報告書をめくっていた雅治がある頁で興味を示す。そして誠に質問を投げ掛ける。
「これは、本人の同意を得て居るのか?時宗の同意は?
でも、廉の上司は藤堂だろ?許可するのか?」
「玲音君も廉君もこのプロジェクトに全面協力をしてくれると同意を得ている。
だから、今の本業務に支障が出ない程度なら、時間の無い雅治お前の為に右腕となって廉君がサポートにつく。
それは、このプロジェクトの定例会用の資料作成も定例会での同行も、業務のデータ解析も、このプロジェクトに係わることは雅治お前を全面サポートと言う形で行える。
言い替えると、例えばこのプロジェクトでお前の本業務が大幅に遅延するとしたら、廉君の本業務に差し障りが無い限り、このプロジェクトが暗礁に乗り上げない様に廉君が全面的にお前のサポートに入ってくれると言うことだ。この意味解るよな?
但し、廉君に取っても雅治お前に取ってもこれは期間限定のサブプロジェクトだからなその部分はよく踏まえろよ」
「しかし………藤堂が許可するとは思えん」
「藤堂が許可しなくても、時宗が許可すれば何の問題もない。
このプロジェクトは秘書室のプロジェクトではないんだ。
雅治、このプロジェクトでは、お前の立ち位置は海産物養殖監修だ。
養殖の難しい高級魚をお前の専門知識で安定した養殖が出来るよう指示、命令するだけだ。
成育データ等は何人か専属プロジェクトの人員入れるからそいつらがする。
雅治お前は、養殖における現状報告に対して適切な対処法を指示するだけだ。
その業務にお前の念願の右腕が付くんだ。悪い話しでは、無いだろ?後はこのプロジェクト期間中にいかに廉君にお前の仕事が魅力的かアピール出来るか?だ」
「時宗は許可するのか?」
「そのプロジェクトの詳細見て失敗するような事案か?
上手くやれば大きな収益力のあるプロジェクトだぞ?
時宗が興味示さない訳が無いだろ?」
「………少し考える」
「考える必要は無いだろ?お前の念願が叶うチャンスだぞ?こんなチャンスもう2度と巡ってこないぞ?」
「しかし、誠お前は簡単に言うが、ここ近年マグロやチョウザメの養殖が出きる様になってきてるが、まだそれらの生態自体不明瞭な部分が多いんだ。研究課題は沢山ある。簡単とはいかないだろ。それに時宗の事だ、また成果以上の効率向上を持ち出すに決まっている。そうなるとどう考えても本業務に影響を及ぼすだろ。いくらサポートが付くと言っても玲音のサポートと俺のサポート両方はたとえ廉でも難しいだろう」と慎重な姿勢をとる。
「正直俺達はお前に承諾してもらわないと困るんだよ。その為に廉君や玲音君を説得してお前の望みを叶える様に人力したんだ。俺達を助ける為に承諾してくれよ」
誠は素直に雅治に頭を下げる。
それを見て唯野も「俺からも頼む協力してくれ」と頭を下げる。
「おい、兄貴まで……頭あげてくれよ。
しかし、今、本当に業務押していて時間が無いんだよ。俺だけでなく部下まで巻き込む訳にはいかないだろ?」
「それなら、どうしても本業務が回らない時は俺達も出来る限りの協力はする」
「………。何時までなんだこのプロジェクトがお前達から離れるのは?その時は、俺も離れられるんだろうな?」
「一応目標は3年で市場に出せる事を目標としている。当然お前の担当もそこまでだ」
「解った善処はする。しかし、もう少しこの報告書で検討させてもらう。返事はそれからだ。俺は仕事が有るからこれで失礼するよ」と雅治は立ち上がり報告書を持って校長室を後にする。
雅治が去った後、唯野と誠は向かい合って座り直し、話を続ける。
「雅治はこれで何とか協力取り付けた。後はどうやって時宗を納得させるかだな」
「誠、安心するのは早いだろ?まだ雅治は引き受けてくれた訳では無いだろ?」
「兄貴はまだ雅治の性格を解って無いな?善処すると言ったろ?
雅治は、多分2、3条件を付けて来るがちゃんと引き受けてくれるよ。
兄貴が頭を下げたんだ。嫌とは言えないさ。ただ雅治も部下に皺寄せがよるような事は出来無いから報告書を吟味すると言ったんだよ」
誠は説明しながら報告書をめくりながら唯野に意見を求める。
「どうも、今一つ時宗が食いつきそうな提案が出来て無いんだよな?兄貴、なんかいいアイデア無い?」
「う~ん。時宗は環境ビジネスに力を入れたいと考えて居るだろ?地熱を使った温室でオーガニック野菜を栽培するとか?
あとそうだな…。農学部の一部をあの島を拠点にして色々研究開発させるかだな。土地は有り余っているから、学園の畑を作り一部の初等科の児童に農作業体験させて種まきや収穫を手伝わせるか?
元々倫理観や協調性を学ばせる為にリクレーションとしてあの島を使うのだから農作業はいい教材になるだろう」
「いや、農学部の研究の場とするとプロジェクトとして成り立たない。
売上金は学園ビジネスとなるだろ?
研究開発に協力してもらうとしても切り離さないと」
「しかし、予算が掛かりすぎると時宗もあの島の使い道を考えあぐねて居るに了承しないぞ?」
「もう少し何か考えないと時宗の興味を引かないなぁ」
「悠貴君がこの報告書持って玲音君達と話をしているんだろ?
そこで何か事案でないかな?アレックスはなんて言っているんだ?」
「アレックスはトリフの自家栽培法の事しか考えて無いな……。
まぁ、アレックスとラッセルは何とでもなる。雅治が味方に付けばな」
「そう言えば時宗、カリブ海の孤島を買い取って金持ち相手の完全看護の最先端医療とリラクゼーションを併用した介護施設と病院建設を考えていたな。
そこに提供出来る食材で押して見てはどうだ?」
「兄貴!それだ。それでいこう! しかし、なんで老人医療施設なんだ?」
「なんでも老後は、自然の中で病気に悩まされずゆっくりと過ごしたいと思って考えついたみたいだぞ?
そのコンセプトに担う学園の医学部の学生を回せるかと相談に来たから本気で考えては居るみたいだ。
そのために雅治をカリブ海の購入予定の島を調査行かせたらしいしな」
「もう老後の事を考えて居るのかよ。
まぁ取り敢えずそれを少し報告書に盛り込むか。
さて兄貴俺も仕事戻るわ、仕事も溜まってるからな」と誠も部屋を出て行った。
同じ時期、玲音達もまた報告書を見ながら時宗にどう承諾得るか考えていた。
「教授、考古学者の癖になんでこんなプロジェクトなんか温めていたんだろう」
玲音が報告書を読みながら悠貴に聞く。
「あそこの海底調査するたびに学生や調査員がウニやアワビ取り放題取って居るから見かねた加藤さんからあまり乱獲すると生態系が崩れるからと苦情を受けていて、あんなに豊富なんだから生態系崩れないように養殖してみてはどうだと言ってたんだよ。加藤さんは【そんな暇あるか!】の一言で終わってたけど」と説明する。
「確かに遠浅の海域多いから貝やウニなどは養殖しやすいかもな。山には松茸が豊富にできるみたいだし………。筍とかも取れそうだしな」
廉は報告書を見ながら言う。
「教授は絶対の自信持っていたけど、加藤さんが本当に協力してくれるかだよね」と悠貴が言う。
「加藤さんは廉のサポートで落ちるでしょ………。それより親父だよ!これでは今ひとつ親父の興味を引かない。許可が出ないよ」
「玲音なんでお前そんなにこのプロジェクトにやる気なんだ??」
「本社ばかりに書類仕事の缶詰より少しは島に行って自然と向き合いたいじゃん?
このプロジェクトあれば週1でいけるじゃんか?」
「それだけではないだろ?今だって何やかんや言いながら本社の外に出てるじゃないか?アレックスのおじさんと何話してたんだ?」
「なんでもないよ?」
「嘘つけ何か隠してるだろう?俺にはちゃんと言えよ!そうしないと俺はフォローしてやんないぞ!」
「ホントだってば!おじさんと一緒に仕事したいねと言っただけだよ!それより悠貴!千景の失恋相手知ってる?」
「え?玲音先輩、知らないんですか?」
「え?悠貴お前知ってるのか??一体誰なんだ??」
「え?廉先輩も知らないの?学園内で『学園始まって以来の伊達男が意図も簡単に振られた』と一時期あんなに噂になったのに………。
誰からも聞いてないんですか?
でも俺は一番の伊達男は玲音先輩だと思いますけど………」
すると玲音と廉は悠貴に向かい合うように席を移動し
「その話詳しく教えてもらおうじゃないか?」と悠貴から報告書を取り上げ尋問する。
「先輩・・・・・・。千景先輩の事よりプロジェクトの方が・・・・・・」
「プロジェクトは何が何でも俺が責任もって通すから千景の事を詳しく教えてよ!どこの誰なのさ!」
「悠貴、俺はお前に学生時代から散々勉強をはじめとして色んなこと教えてやってきたよな?
そろそろ、ここらで俺にも何か教えてくれてもいいんじゃないかな?」
「ははは・・・・・・」と悠貴は冷や汗をかきながら苦笑する。
「俺から聞いたとは言わないでくださいよ」
悠貴は二人の頭の上がらない先輩に問い詰められて降参したとばかりに渋々話し始める。
「先輩たちがNYに行ってた時期かなあ・・・・・・。千景先輩が丁度レジデントの仕事に入ってたでしょ?
その時に千景先輩の指導医として就いた大学病院の女医さんですよ。
歳は30手前で、やはりうちの学校の卒業生で美人で歴代の才女と詠われた有名な人らしいですけど・・・・・・」
「けど?けどって何?」
「樹里亜先輩並みに美人なんですが、それと同じように気が強くて男には負けない的な・・・・・・。
ただ子供や患者さんには優しくてかなり慕われている人ではあるんですけど。
同僚や看護士はもちろん上司や先輩医師には厳しい人らしいです」
「ん?どう考えても千景のタイプではないだろう?あいつは家庭的な人が好みだと言い切ってるんだぞ?」
「まあ最初は千景先輩もかなり嫌煙していたみたいですよ。千景先輩が失敗するたびに『今のあなたの失敗でどんなに患者さんが苦痛を味わうのかわかってるの?』とか
診断ミスで『あなたの誤診で患者さんは命落とす羽目になるのよ。あなたは生涯で何人の人を殺すつもりなの?』とかガンガンダメ出しされていたようですよ。
千景先輩はレジデントの中ではHope扱いでしたからね『あの五十嵐でも太刀打ちできないのかよ』と仲間内でも囁かれていたそうです」
「千景もかなり医療の知識はあるけど知識は実際とは違うもんなあ~。それを学ぶのがレジデントだと思うけどな。まぁ実際人の命を預かる訳だから正論ではあるんだろうけど、しかしその人は厳しいなあ・・・・・・」と廉は千景に同情する。
「そんな扱いなのに、なんであの千景が惚れて告白までするんだよ?千景場合、敵対心丸出しで挑む性格だろ?おかしいじゃん」
「まあ最初はそんな感じだったらしいですよ?
ただ、千景先輩が救急を手伝っていた時に、搬送された患者さんが先輩医師の誤診の疑いに気付きその医師に検査項目追加して再検査するように上申したんだけど、その医師に『経験のないレジデントに何がわかる。俺はこの現場で色んな患者を診てきてるんだ俺の診断に間違いない!患者は次から次へと来るんだぞ!そんな暇はない』と鼻で笑われて聞き入れてもらえなかったみたいなんだよね。
その時千景先輩の指導医の女医さんが千景先輩の話を聞いてカルテや患者さんを直接様子を見て千景先輩の診断が正しいと判断し、その担当医とかなり言い合って再検査までこぎつけたんだよ。
その時、もし千景先輩の言うことが間違っていたら医師を辞めるとまで言い切ってまで味方してくれたみたいなんですよ。
それ以降千景先輩その女医さんを素直に見れる様になって、色々見ていたみたいです。
それで誰よりも患者と向き合って人一倍努力と勉強している事に気が付いて惚れたみたいですよ?
患者さんにはかなり優しいみたいですしね」
「でも、なんでそんなに噂になっているんだ?あの千景が人前なんかで告白なんかしないだろう?」
「たまたま医師の休憩室で2人きりになった時に千景先輩が思い切って『俺と付き合ってくれませんか?』と告白したみたいなんですけど、即答で『レジデントに恋愛するほど時間も技量もないでしょ?今は患者さんを一人でも多く救えるように学ぶ事が新米医師としての役目よ』とあっさりと断られていた時にレジデント仲間が休憩室に戻ってきてて聞かれたんですよ。
無敗というか散々女性の告白を断ってきた千景先輩が反対にあっさりと断られたんだからすぐさま噂になりますって」
「それで医療の研究がしたいと言ってたのにレジデントの仕事に力入れているのはその人の影響かぁ。どんな人なんだろうなあ」
「美人で性格が樹里亜似なんだろ?俺は会いたくはないな・・・・・・」
「悠貴、この前体調崩してたな?病院で診てもらった方が・・・・・・俺が付き添ってやるぞ?」
「廉先輩、俺は牡蠣にあたっただけですから大丈夫ですよ!治ってなければここに来れる訳ないでしょ!勝手に病人にするのはやめてくださいよ」
時は玲音達は時宗に新規事業案の経緯を話している所まで流れる。
「大体の事は解ったが……。残念ながらこの新規事業案を通す事は出来無いよ」と時宗は言う。
「何でだよ?軌道に乗れば十分に利益生む事案じゃないか!」
「そうだね。確かに魅力的な案だが、あの島は噴火の恐れのある活火山があって、その安全対策が出来て居ない。
安全対策が出来て無いのにそこの場所で新規事業を起こす訳にはいかないだろ?」
そこに藤堂がやって来る。
「失礼します。統括長、呼び出された方々が揃い始めました。とりあえず会議室にお通しいたしました」
「ああ、ありがとう。藤堂君も一緒に参加してくれるかな?」
「私もですか?」
「少なからず、影響がある事案みたいだよ。これ報告書。会議に入る前にざっと目を通しておくといい」
時宗は玲音からもらった報告書を藤堂に渡す。
「さて、玲音、廉。君達も会議室に移ってもらおうか?話の続きはそこでしよう」
会議室にはアレックスとラッセル、唯野校長、誠の学校関係者が揃っていた。
会議室の隅で藤堂は渡された報告書を見入り愕然とする。
「統括長!何ですか?この案!廉君はもとより玲音様まで新規プロジェクトに係わると秘書室の業務どうなるんですか?聞いてないですよ!」と時宗の傍に駆け寄り抗議する。
「だから、影響あるといっただろ?まだ、プロジェクトが決まったわけではないんだからここで藤堂君も会議に出席すればいいだろう?」
「時宗!このプロジェクトのどこに会議するほどの問題あるんだよ!」と誠が講義する。
「まだ、雅治と齋藤君と三鷹君が来てないだろ?全員そろってからだよ話は」
そこに秘書室から藤堂に内線がかかる。
「受付から加藤さんと拓哉が来られたみたいです。出迎えに行ってきます」といい会議室を出る。
「なんでわざわざ総動員なんだ?新規プロジェクト案で会議は定例会で話会うのが通常だろ?正規のルートで発案し報告書も提出してるし問題はないだろう?」と唯野が聞く。
「定例会で話すとまた騒ぎになるだろう?このプロジェクトは兄貴たちの遭難救助費の補填のために考えたプロジェクトなんだから・・・・・・。まあ補填はそれはそれでいいんだけどね」と時宗が話している所に雅治達がやってきた。
「時宗!また簡単に人を呼び出してくれて!何度忙しいと言えばわかるんだよ!本当にこの時間のロスを工期延長にしてくれるんだろうな!」と明らかにご機嫌斜めに怒りながら入ってくる。
「ちゃんとわかってるさ。何とかするよ。取敢えず全員集まったようだな?さて本題に移ろうか?
まず、雅治お前このプロジェクトに承諾したのか?」
「ん?2,3条件は付けるがまあ、概ね了承はしたよ。それがどうした?」
「そうか。まあ結論から言ってしまうとこのプロジェクトは却下だ」
「え?」
「なんでだ?」
「まず、ホフマン氏と長谷川教授の火山観測の拠点もあのホテルで我慢してもらってる。それはまだあの島の安全対策ができていないからだ。
あの島の避難用アリーナ建設とメタンハイドレートの実験、活用施設も保留のままだ。進めるならそこからだろ?」
「しかし、そのプロジェクトと並行で行えばいいじゃないか?効率のいい高級食材の養殖、栽培法の確立だぞ?
しかも食の安全もあり、グループの飲食、スーパーに卸せれば儲けは大きくなるだろう?」
「うん、そうだね。目の付け所はいいと思ってるよ。
だからあの島ではなく、他の日本国内の山や近海で行うなら許可するよ。そのための用地確保はするさ」
「それでは俺達の仕事の片手間に実験的に行うことはできなくなるだろ?」
「そうだね。だからトリフや高級食材の効率的な栽培方法が学園の農学部、生物学部の共同開発研究として行い。リゾート開発部がそれにかかわる農耕地や研究施設を手掛ける。
海洋学部がグループ傘下の養殖事業部と提唱して高級魚の養殖を手掛け、海洋開発部がその後押しをすることでいいんじゃないかな」
「・・・・・・」
唯野と誠は顔を見合わせる。
「時宗!それでは海洋開発部は、また業務が増えるだけではないか!俺は今回の遭難事件は無関係なんだぞ!」
「そうだねえ・・・・・・。次年度新入社員を海洋開発部とリゾート開発部に例年より多く配属させるよ。それでいいだろう?」
「俺は、散々断ってきたが、廉がサポートに着くというから渋々了承したんだ。使えない社員が増えても教育に時間とられてもっと仕事が回らなくなる!
海洋開発部がそのプロジェクトに係わるなら新入社員は要らないから廉を海洋開発部に回せよ!」
「リゾート開発部も新人より即戦力が欲しいなあ・・・・・・」と齋藤も呟く。
「加藤さんそれは困ります!廉君は秘書室に在籍しているんですから勝手に引き抜かないでください。
秘書室の業務が回らなくなります」
「犬は?犬はどうなるのさ?」
「玲音!やっぱりお前それが狙いで俺まで巻き込んだのか?」
「レオン生物学部においでよ~楽しいよ」
「いや生物学部に行くよりリゾート開発部で」
「拓哉!ダメに決まってるでしょうが!そもそも拓哉がおなか下すからこういうことになるんでしょ!」
「いや、十碧。人間なんだからおなかぐらい壊すでしょ?」
「それより遭難費用の補填はどうなるんだ?俺達減給なんか嫌だぞ!」
三者三様それぞれの思惑が外れ怒号の中での会議は3時間の時間を費やすも平行線に終わり新規プロジェクトは暗礁に乗り上げた。




