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Nostalgia - 追憶 -  作者: 天野 花梨
You are my friend, don't ever forget
26/40

Coming events cast their shadows before them. -The second half-

1. Sink or swim, let's go fo it.


 結局、時宗とは、連絡が付かないまま、齋藤と雅治はNYに向かう。

 飛行機の中で2人は、島の地図を見ながら今後の噴火、地震対策の意見を交わしていた。

「避難経路確保の為に今有るアリーナと真反対側にアリーナ作った方がいいかも知れませんね」と齋藤は言う。

「しかし、この辺は遠浅で見事な珊瑚礁原の海域だろ?生態系やこの自然美を壊すのもなぁ……」と雅治はその提案に消極的だった。

「でも、これからあの島の活用の事を考えると、やはり安全上この辺にアリーナが欲しいですね」と齋藤は色々考えを巡らしていた。

挿絵(By みてみん)

 NYに着き、まず2人は事務所に寄った。すると廉と玲音に出会う。

「齋藤先輩、加藤さんお久しぶりです。どうしたんですか?今回は定例会では無いですよね?」と廉から話しかけてきた。

「元気そうだね。2人とも。今回は誘拐はされそうも無いみたいだね」と後ろのSPを見て齋藤は笑う。

「廉、玲音!海洋開発部に来る気になったか?」と雅治は何時も通りの挨拶をする。

 廉と玲音は苦笑しながら「NYに定例会でも無いのに2人揃って来所とは何か有ったんですか?」と廉が2人に質問する。

「ちょっとね最近、島の地震活動が気になるのでこっちに火山性地震の権威ある教授が居ると聞いたから、話を聞きにね…」

「地震…火山……」と廉は呟き考え込む。

「どうしたの?廉?」と玲音は心配そうに聞く。

「加藤さん、先輩。俺も一緒に話を聞いてもいいですか?」と廉が一緒に付いて行きたいと言う。

「いいけど火山活動に興味あるの?」と意外そうに齋藤は答える。

「火山より海に興味をもてよ廉!」

「海も魅力的ではありすが、火山もまぁ、なんとなく……」と廉は笑う。

挿絵(By みてみん)

 雅治と齋藤は事務所でデータの準備と資料を確めホフマン博士の所に行く準備をする。廉と玲音はそれを手伝っている。

「一応アレックスからデータと概要はメールで送って居るから。写真や、地図等を持って行くぞ」と雅治は齋藤に説明する。


「アレックスって誰?」

 廉と玲音はキョトンとしてる。

「ん?そう言えば最近お前ら殆ど日本に居なかったもんな。居ても研修で会って無いのか?まぁ、日本に帰ってからのお楽しみだ」と雅治は笑う。



 4人はホフマン博士の所に行き、齋藤と雅治が島の近郊のデータを出して教授との話をしているのを横で廉と玲音は聞いていた。なんやかんやで2時間程でホフマン博士の用事で時間切れとなった。


「思っていた通りの回答だったな」と雅治はため息をつきながら言う。

「そうですね……。一応長谷川教授がここ数年のデータを元にあの火山を研究はしてくれるようにはなったのですが……。どこの火山学者も口を揃えて噴火は予測出来ないと言い切りますからね」と齋藤が答える。

「まぁ、ホフマン博士が長谷川教授と連携してあの火山の研究、解析してくれる約束を取り付けただけでも収穫とするかぁ~」と雅治が言う。

 それを聞いた廉は、「一度全員、島から引き上げたらどうですか?」と率直な意見を言う。

「それが、一番の安全だが、いつ来るかわからない噴火で作業を何時までも中止にするのもなぁ……。【絶対噴火する】と言う確証もないしな。そうなるとあの島から手を引くと言うことになる。それを時宗が承諾するか?時宗が諦めたとしても、誠はあの遺跡調査が完全に終わるまでは絶対に諦めないだろうからなぁ~」と雅治は言う。

「一応作業員は半数に絞って居るんだけど……。ここ3ヶ月は、何もなかったからね。判断が難しいんだよ。何時起こるかわからない物だし、起こらないかも知れないからね…。危険のピークがわかればいいんだけど…それさえ掴めないから…。何とか手掛かりないかと思ってここにやって来たんだけどね」と齋藤も言う。

「取り敢えずまだ様子見つつ作業の安全策練るしかないな。そうなると避難施設が急務だな。何としても時宗捕まえ無いとな」と雅治は確信する。廉は頭の隅に何か引っ掛かる。

「先輩、その火山のデータコピー貰えませんか?」

「いいけど…。そんなに興味有るの?」

「なんとなく……」

「さて、飲みにでも行くか?お前らも付き合え!」と加藤が言うと齋藤は「喜んで」と笑顔で答え、玲音と廉は顔を見合せる。



 雅治達は店に入り食事と雑談を楽しんでいる。 

「親父達は、今どこにいるの?」と玲音が聞く。

「十碧はベトナムに出張中と言っていたから、統轄長もベトナムにいるんじゃないかな?」

「ん?時宗はイギリスじゃなかったか?メアリーの親父さんに愚痴られて早く日本に帰りたいとか言ってたぞ?」

「おととい、十碧から電話で聞いたからベトナムなんじゃ無いかな?食べ物が口に合わず文句言ってましたから」と齋藤は不思議そうに言う。

 雅治が電話を取り出しかける。

「あー。俺だ、時宗お前、今どこにいるの?」

「どこにって、調度今NYに着いたばかりだが?どうした?」

「あ~。なら調度いい。今、お前らの息子と店に居るから、すぐ来い。藤堂も連れてな」

「何で雅治、お前がNYに居るんだ?報告聞いて無いぞ?」

「連絡がとれなかったからな。これから報告してやるからすぐ来い」と言って電話を切る。

「もう少ししたら来るってよ」と雅治は涼しい顔で言う。

「上司に説明するから来いと言えるのは加藤さんだけですね」と齋藤が苦笑する。


 小一時間後、廉が店の近くまで来ている時宗を迎えに行き、時宗と藤堂が合流した。

 雅治と齋藤は時宗にNYに来た理由を説明した。

「そんなに地震が頻発しているのか?」

「体感で分かる回数はさほどではないが、機械で計測出来る回数は、かなり頻発している。

 学園の火山学者の長谷川教授に観測と解析頼んではいるが、正確に噴火時期や規模は判断が着かないと言われたから、他の学者の意見を聞きに来てみたが、やはり答えは一緒だった。遺跡調査が海底だからな火山からも近いし、どうするか?

 メタンハイドレートの実装、研究もあるし、判断に悩む所だ…。

 今、現場は様子伺いつつ人員を半数に減して作業して貰っているが………」

「長谷川君は対策はどの様に?」

「噴火は前兆あったり、突如起こってしまう事もあるし、反対に前兆あったが急に治まったりと自然のする事だからな、何とも……。用心に越した事は無いとしか言い様が無いらしい……。何度か関係者が学園に集まって対策会議したが肝心のお前が居ないから、状況確認とデータ、資料の把握留まりだよ」

「そうか、NYの雑務片付けたら日本に戻る予定だから、対策会議に参加するよ」

「取り敢えず避難施設の建設と火山の反対側にアリーナが必要だな。その為の生態系調査と建設計画が急務だ、その為にはお前の許可が必要だ。これが資料、俺と齋藤が調べた建設箇所の候補」と時宗に資料や、データを渡して行く。

「後、ホフマン博士と長谷川教授との共同で研究、解析の約束を取り付けた。

 明日、時間作れ、もう一度会う約束取り付けて居るから時宗にも会わすから」

「この博士。よく協力してくれたな?」と時宗はホフマン博士の経歴を見ながら驚く。

「アレックスのダチだからだよ」

「なら、なんでここにアレックス居ないんだ?」

「お前の押し付けた仕事が出来て無いからだよ」


 雅治と時宗の話をよそに気がつくと他のメンバーは盛り上がり、できあがっていた。

 その後、雅治と時宗も加わり、いつもの大宴会となっていた。



2.The clock is ticking.


 雅治が目を覚ましたのは、翌朝、ホテルのベッドの上だった。

 廉がSPと一緒に時宗の取っていたホテルの部屋に齋藤、藤堂、時宗、雅治を連れて来た様だ。

 時計を見ると朝の9時を過ぎていた。

 隣に寝ている時宗を起こす。

「おい、起きろ時宗!ホフマン博士との約束の時間に遅れるぞ!」

「う~ん。もう少しね。あと、もう少しだけ」と時宗は寝言を言って起きる気配はない。

「ふざけるな!起きろ!齋藤!藤堂も起きろ!」と雅治が大声で起こす。

「う~ん……」と藤堂は起き上がるが半分は寝ている。

「さっさと起きて上司とダチ叩き起こせよ!お前、秘書だろ!」と起こす。

「お前、秘書だろ!」の言葉で藤堂は目が覚め「あれ?何でここに?」と言っている。

「多分、廉が酔い潰れた俺達をここに運んでくれたんだろう。あれ?支払いはどうしたんだ??まさか、廉が立て替えたのか?

 取り敢えず時間が無い。さっさとこいつら叩き起こせよ!」といって時宗に枕を投げる。その枕を時宗は抱き枕にして寝ている。


「雅治、もう少し優しく起こせよ」と時宗は腰をさすりながら文句言っている。

「優しく起こしても起きないお前が悪い」と言う。

 雅治は起きない時宗にしびれを切らしベッドのシーツを引っ張り時宗をベッドから落として起こしていた。

 一方藤堂は……。

「拓哉!拓哉!起きろ!ほら、起きろ!」

「う~ん。うん」と言ったまま齋藤はまだ寝ている。

 すると藤堂はバスルームに行きコップに水を入れて戻り齋藤の顔に水をかける。

 齋藤はびっくりして目を覚ました。

 それを見た雅治は「俺の起こしかたの方が優しいじゃないか?」と言う。

「拓哉はこうでもしないと起きませんから」と藤堂は涼しい顔で説明する。

「ん?」と齋藤は何が何だか分からない様子だ。

「12時にホフマン博士と会食の予定だ。

 もう10時になる。さっさと支度しろよ!」と雅治が言いながら立ち上がる。

「11時に下のロビーに集合な。俺は自分の部屋でシャワーを浴びる。じゃあな絶対に遅れるなよ!」と雅治は出て行き、齋藤と藤堂も「自分の部屋で支度してきます」と出ていった。

(それはいいのだが藤堂君………。ソファが水びたしなんだが……。これはどうするの?)と残された時宗は呆然としながら見送る。


 時宗がロビーに降りると雅治が何処かに電話をかけていた。

「昨晩は悪かったな?支払いは廉がしてくれたんだろ?よく金が有ったな?

 俺が出すからどうすればいい?

 ちょっと今日これからは時間取れないが夕方なら………。

 ん?そうか、わかった」

「雅治、廉と話してたのか?」

「あぁ、昨日の支払い廉の全財産注ぎ込む事になるだろ?」

「あぁ、それなら、俺が支払いするよ」

「廉のカード払いにしているらしいから落ちる口座分かるか?」

「あぁ、多分な。いくらだったんだ?」

「多分あの店なら1M位だろ。玲音がドンペリ開けてたりしてるからな。

 しかし、あのくらいの酒で酔い潰れるとは不覚だったなぁ」と話ししていると齋藤と藤堂がやって来た。

「すいません。お待たせしました」

 ホフマン博士と会食し、時宗はホフマン博士に櫻グループとの提携を打診し、了承を得て日本に帰国する。



3.Everybody is all here.


「やっと面子が揃ったな?」と唯野が言う。

 島に時宗、唯野、雅治、誠、長谷川、齋藤、藤堂、アレックス、ラッセル、ホフマンが現状把握と計画の下見を兼ねてやって来た。


「時宗プロジェクトファミリー10名か大所帯になったもんだな?しかも名だたる博士がこんなに居るんだ。後、あの2人入れれば時宗の夢見た世界を掴めるな」と唯野が言う。


「あぁ、この面子居ればどんな事でも出来るな。益々忙しくなりそうだ。まず手初めは、この島と遺跡研究を完成させることからだな」


 時宗と他の面々は島の火山を見ながら言う。

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