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竜が蛇に見えたある日

一、


 俺の名前は白川しらがわ あきら。高校一年生だ。といっても昨日からだけど。そして、今はかなり大変なことに遭遇している。まずはこのことについて説明しよう。


 初めての高校の授業をボーっとしながら終えるとすぐに学校を出た。中学のときは部活にはいっていたが今はちょっと面倒くさいのだ。それと予習なんかでいろいろと時間は必要なのである。家に続く河川敷を早足で歩き家を目指す。左を流れている大きな川をちらりと眺めた。そして、近くに橋がかかっており、その下にいつも見ないような光景があった気がした。


「・・・・?」


 人間、なかなか好奇心には勝てないものである。俺もその類の人間らしく、気になったので橋の下におりてみた。


 それは、暗い青色をした大きな蛇に見えた。


 そんなこんなで俺は今、睨み合いをしているわけである。・・・・不本意ながら・・・

 そいつはよくよく見たら蛇というより竜の形をしていることに気が付いた。頭には角が生えているし、手足だってある。目の前で火でも噴いてくれたら完璧なのだが・・・


 じろり


 今まで俺の目を見ていた謎の・・・やはり蛇より竜にしよう。謎の竜は俺のかけているかばんに目をやった。ちなみに、俺のかばんの中に入っているものは次のものである。

 勉強道具に筆記用具、そして先ほど友人からもらったパンである。


 ぐうぅぅ


 ここで間の抜けた音が聞こえた。今の音は俺が出した音ではない。まさしく今、俺の前に立っている竜が出したものであろう。つまり、この竜は勉強がしたいわけではなく、お腹がすいているのだ。今の俺にパンは必要ない・・・わけでもないが別にいいだろう。俺は動物が好きだ!(もっとも、竜が動物に入るかわからないが・・・)

 鞄からクリームパンを出して竜の前に放り投げる。手に乗せて差し出した日には間違いなく腕ごと持っていかれるに違いない。

 竜は匂いを嗅いでそのパンをくわえぱくりと食べ終えた。俺はその隙に竜から離れる。今のでパンは打ち止め、竜がまだ腹をすかせているなら今度あの口に納まるのは多分俺に違いない。まだ俺は高校一年だ。恋だってしたいお年頃なのだ。入学早々、幻獣に食われて死にたくはない。

 案の定、竜は俺を再び見つめてきた。

鞄の中にはすでに食べ物はないと知っているのか俺を上から下までなめるように見てくる。そんなに見ると緊張してしまう。自分では食べられたらおいしいと思う、なぜなら食べられてもおいしくないなら食べられ損だ。俺としてはおいしく食べてもらいたい。ちなみに一口サイズで食べてくれる相手がいいなぁ。

 竜は後ずさりしていた俺に迫ってくる。ああ、お父様、お母様、息子は大きくなっておいしく食べられるようです・・・こんな時は騒がず焦らずしなければいけない。ま、目をつぶるぐらいは神様も許してくれるはずだ。好奇心は人を殺すことができると俺はこのとき実感したね。


 世の中、何がある?

ある日、僕の自転車の中に蛇がとぐろを巻いていました。見つめ合うこと数分、その蛇は僕の前からいなくなりました。さて、どうだったでしょうか?試しに書いてしまったようなものですが、面白いと感じてくれた人がいたらうれしいです。ご意見、ご感想を出来ればお願いしますね。

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