そっと手をかけた
掲載日:2026/08/19
....そっと手をかけた
駆動する心臓 夕暮れ
黒煙 コップの池には水だまり
彼女の一コンマに滲み出る喉元の発汗
...そっと手をかけた
風垂れる鈴
次に捉えたのは圧力と脱力
そっと綴じるようだった僕を支配する
快楽は一滴ずつみちみちていく
片足が一矢報いようと背中を打つ
僕の心に響く流線がそれすら内包する
..そっと手をかけた
彼がかざす両手は結ぶようだった
そんな動作でおさめようとしていた
光線が空間を回収した
私の志向に存在は耐えられなくなっていく
ソファーの深さにやっと気付けた
そっと畳むよう彼はしめた
.そっと手をかけた
そっと手をかけた
....両の手を絡め終え
その数分後 「ガシャン」
扉は幕をおろすよう
散乱した腐敗と花束を部屋に閉じ込めた




