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増えた尻尾の力

「え、あれ?

日和……この2人が見えるの?」


「これ、姉ちゃんの手品か何かなのか?」


「どう言う事?」


「……どうやら前回の影響だろうな。

時間停止に対して抵抗できてしまうようになったのだろう」


「それに加えて僕たちを視認できるようになってしまったコン」


その話を聞いて一瞬現実逃避しかけるが、こうなってしまったからには隠し通すことは出来ないだろう。


「はぁ〜ごめん、日和。

帰ってきたら説明するから、今は私を信じて大人しく待っててくれない?」


「え…ああ、うん。

姉ちゃんがそんだけ真面目に言うんだったら大変なことなんだろうな」


「よし、すぐに終わらせてくるからここで待つ事。

無垢なる姿で……いま、嫁入りを願います」


「え?ね、姉ちゃんなのか?」


「そうだよ。

それじゃ、行ってくるから……リル、ゲートは?」


「既に準備してあるぞ」


「よし、それじゃ2人とも行くよ!」


こうして、私は日和を部屋に残してゲートへと飛び込んで行ったのだった。


ゲートの先は寂れた商店街へと繋がっており、人の形をした不浄がウロウロとしている。


丁度夏休み明け、真守とオオカミが同一人物だと分かった日と似ている状況であった。


「日和の事でスルーしてたけど、何でリルがここにいるの?」


「真守が修行している間は特にやる事がなくてな。

それで日向のサポートに回されたのだ」


「そうなんだ……真守っていま修行してるの?」


私がそう聞くとリルは不思議そうに首を傾げた。


「狐の里にそう伝言を頼んでおいた筈だが……聞いていないのか?」


「いや、それは聞いたけど……その後に何をしてるかとか一切連絡無かったから心配になっちゃってたんだよ。

やらかした直後だったから真守に嫌われたかと思ったし」


「真守が日向を嫌う?

そんな事、天地がひっくり返っても起きないだろう。

あやつは今もお主のために強くなろうと足掻いておるよあ


「そ……そうなんだ。

じゃあ、仕方ないかなぁ……ここは真守の分まで頑張らないとね」


私はそう言うと、刀に変化した魂魄を構えた。


「折角だから増えた力を使ってみたらどうコン?」


「ああ、確かに……これって複合技も使えるんだ」


増えた尻尾が力の使い方を教えてくれる。


一本目は基礎的な力と神装の維持

二本、三本は火術と上級火術

四本、五本は瞳術と上級瞳術

六本、七本は幻術と上級幻術


私は現在、これらの力を扱う事が出来るのだ。


「それじゃ、ちょっと試してみようかな」


未だ此方に気付かずに彷徨く不浄。


その一体を瞳に捉えて力を解放した。


「複合:瞳火」


そう唱えると、私が見ていた不浄は火柱に包まれて燃えてしまった

今日も3話更新。

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